2025年度後期情報通信技術活用論

曜日・時限 水曜日6時限 期別 後期 週時間数 0
ナンバリング
開講学科等 医療健康科学部-医療科学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
総合情報学部-情報学科
教員名 大村 基将
大村 基将
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%a4%a7%e6%9d%91%e3%80%80%e5%9f%ba%e5%b0%86

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目的

Technologyの進歩への対応や社会が教育に求める内容(活動)の多様化等への対応の一つとして、学校活動中での情報通信技術の活用が求められている。本授業では現在の状況に至るまでの情報通信技術及びその教育活用の歴史的な変遷や現在の活用の状況などを確認しながら、教育における今後の情報通信技術活用の方向性を理解していく。このとき、協働学習、個に応じた学習の最適化、特別支援への適用などを満たすための授業デザインや指導方法などの視点と共に、校務(分掌)の効率化や評価や学習活動の改善といった組織運営の側面での意義や在り方、留意点についても解説していく。
授業に当たっては講義および実際にICT機器やクラウドシステムの利用などの体験を含めながら事例の紹介や解説を進める。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 遠隔A オリエンテーション
ICTが現代社会にもたらしたもの
事前学修 シラバスを読み、授業内容を確認する。(1時間)
教科書の第1章を読み、「現代におけるICTの役割」について考える(2時間)
事後学修 子どもたちが現代社会を生きるうえで、必要となるICT活用にかかわる能力について考察し報告する(2時間)
2 遠隔A 教育でのメディア・視聴覚機器利用の変遷 事前学修 教科書の第2章を読み、視聴覚メディアの歴史的な変遷について整理する(2時間)
事後学修 各時代の視聴覚メディアの特徴について利点・欠点および共通点と差異を含めて考察し報告する(2時間)
3 遠隔A 「デジタル化」が教育にもたらす可能性 事前学修 教科書の第3章を読み、教育へのコンピュータ導入の歴史的流れについて整理する(2時間)
事後学修 「手段としてのコンピュータ利用」とはどのようなことを指すのかを具体的な例に触れながら説明する。(2時間)
4 遠隔A コラボレーションをサポートする側面としてのICT利用
学びのユニバーサルデザイン・特別支援の側面としてのICT活用
事前学修 教科書の第6章を読み、特別支援教育におけるICT活用の状況を整理する(2時間)
教科書の第10章を読み、協働学習の視点からのICT活用とはどのようなものかを考える(2時間)
事後学修 紹介するLMSおよびWebシステムを操作(体験)し、協働学習場面でどのように適用できるかを考察し報告する。(2時間)
5 遠隔A ICTが作る「時間的・空間的な制約を超えた」教育のスタイル(遠隔授業/学びの保証) 事前学修 教科書の第6章を読み、特別支援教育におけるICT活用の状況を整理する(1時間)
教科書の第12章を読み、ICT活用による学びの保証について考える(1時間)
事後学修 双方向型の遠隔授業を実施する場合について、授業実施者はどのような配慮・準備をすべきかを、授業時に想定される問題と対応付けながら説明する。(2時間)
6 遠隔A 学校業務で扱うデータと活用の考え方(校務の情報化)
教師の経験知と科学的な視点のベストミックス実現(EBPM)の側面としてのICT活用
事前学修 教科書の第8章および提供資料第14章を読み、学校業務で利用する情報資産の検討と、校務へのICT活用の実態を確認する。(2時間)
事後学修 ICT活用指導力とは何かを考察し、報告する(2時間)
7 遠隔A 学校運営の観点から考える情報モラルと情報セキュリティ 事前学修 「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(文部科学省)」を読み、学校におけるセキュリティ施策の考え方を把握する。(2時間)
事後学修 教員の業務時におけるセキュリティインシデントを想定し、事故発生前・事故発生後の予防/被害軽減施策について提案する。(3時間)
8 遠隔A 教育観点から考える情報モラルと情報セキュリティ教育の在り方
事前学修 教科書の第18章を読み、情報モラル・情報セキュリティ教育の指導の在り方を検討する(2時間)
事後学修 入学後のGIGAスクール端末配布時を想定して、中学生/高校生に向けた情報セキュリティ啓発プリントを作成する(3時間)
9 遠隔A 「情報端末を効果的に活用した授業」の条件を模索する。 事前学修 GIGAスクール構想とは何かを調査する(2時間)
事後学修 これまでに自身が作成した指導案についてICTを活用する場面を追加(修正)し、その目的と留意点について報告する(2時間)
10 遠隔AC 教科の学習効果を高めるためのICT活用の事例1(調査・整理) 事前学修 教科書の15~20章を読み、紹介されている内容に関連する実践事例をWebなどから検索する(2時間)
事後学修 授業内で紹介している、動画教材作成方法について実際にコンピュータを操作して確認する。(2時間)
11 遠隔AC 教科の学習効果を高めるためのICT活用の事例2(調査結果の報告プレゼン作成) 事前学修 前授業で調査したICT活用の実践内容の特徴を整理する。(2時間)
事後学修 実践授業の調査内容(期待する学習効果等を含む)について、3~5分程度の動画を作成する。(4時間)
12 遠隔A ICT活用の教育効果を生むためのカリキュラム・マネジメントの考え方 事前学修 教科書の第21章を読み、情報活用能力を育成するカリキュラムマネジメントについて考える(2時間)
事後学修 情報活用能力を育成するカリキュラムマネジメントとは何かを、自教科の情報活用要素を引き合いに出しながら説明する。(2.5時間)
13 遠隔A 令和の日本型学校教育と教育DX推進の方向性 事前学修 文部科学省の資料(答申)から令和の日本型学校教育とは何かを調査する(2時間)
事後学修 「令和の日本型学校教育」を学校でのICT活用の視点で考察し、報告する。(2.5時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

1 現代の教育に求められている学びの在り方や子供への対応を実現のための方策として、教育での情報通信技術の活用の意義や在り方を理解する。
2 ICTを教育で有効に利用するためにのICT環境の整備の在り方や、ICTの活用により拡大する教育的リソースの存在や連携の在り方を理解する。
3 目的とする学びの実現のための具体的な指導事例や指導方法を理解するとともに、その実現に必要な情報システム等の使用方法を理解する。
4 学校運営上で扱うデータ(学習履歴等を含む)を指導や学習評価に利用することの意義を理解し、セキュリティ等を含めた活用上の留意点を理解する
5 学校内の校務(分掌)の内容や取り扱う情報や処理プロセスを知り、情報通信技術の導入による業務改善の意義を理解する。
6 各授業等において横断的に育成する情報活用能力の内容を理解するとともに、各教科の特性に合わせた指導事例の理解と基礎的な指導方法を身につける。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 30% 50% 20% 30% 100%
小テスト、小論文 25% 10% 40% 10% 20% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 20% 30% 30% 20% 10% 10% 100%
レポート、宿題 25% 30% 30% 20% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 31% 30% 6% 21% 12% 100%

教科書・参考書

【教科書】
稲垣 忠 ,佐藤 和紀ほか:『ICT活用の理論と実践: DX時代の教師をめざして』, 北大路書房(2021)

【参考書】
授業動画,Moodleにて授業回に合わせて適宜紹介する。

オフィスアワー

開設時間:毎週火曜日12:45~13:20
開設場所:X号館 2F 教職支援室
※ イベントや授業等で教職支援室が利用される場合は別日に移動します。Moodleを確認してください。

※質問等がある場合、授業終了後、直接質問を受け付けます。また、 Moodle,電子メールでの質問も受け付けます。

その他

■フィードバック
・提出課題・小テストについてはチェックの上、必要に応じてmoodleを用いてコメントを行う。
 (授業中の指示に従い確認・対応を行うこと)
・試験方法等については授業内の動画等で指示する。必ず確認すること

■評価不能判定(E判定)について
以下を満たしたものは、E判定とする。
-定期試験/レポート試験を未受験のもの
-欠席回数が4回以上となった者
-授業中に課した課題(レポートなど)が3回以上未提出の者

実務経験のある教員による授業科目