2025年度前期スポーツ栄養学演習

曜日・時限 金曜日2時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング FS330511
開講学科等 医療福祉工学部-健康スポーツ科学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
教員名 武田 ひとみ
武田 ひとみ

目的

健康維持増進やパフォーマンス向上のためには運動,休養,栄養の管理が大切である。生理学では人体の機能についての,基礎栄養学で食品や栄養素についての基礎知識を学び,運動生理学で運動時の生体反応や,運動習慣が健康に及ぼす影響について学ぶが,これらの科目の知識を基礎として,運動時や運動をする人に特に必要な食生活上の注意や運動能力に関連する栄養素について中心に学ぶのがこの応用栄養学演習である。座学による知識の習得と,実際に身体活動量の把握や栄養摂取状態の調査を体験し,適切な栄養摂取のための栄養摂取計画や,指導について学生が体験しながら考え,理解を深めることを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 全て対面授業の予定:A スポーツ栄養学とは

食生活と健康(食生活の現状理解と食事バランスガイドについて、栄養学の復習)
(アスリートの栄養摂取と食生活)
事前学修 高校までの理科、家庭科など食物、栄養、消化器系の働きなどの知識が役立つ。(1時間)
参考書「イラスト健康増進科学概論ー運動・栄養・休養」の第1章を読んでおく。(1時間)
事後学修 【教科書3】「ナーシンググラフィカー疾病の成り立ち(4)臨床栄養学」第1章2を良く読む。(1時間)
バランスガイドを用いて自分の食生活の現状を考えてみる。(1時間)
2 A,C,D 運動時の栄養の役割と関連する栄養素
(スポーツと栄養)
事前学修 炭水化物の消化、吸収の過程を思い出せるか。余裕があれば、代謝経路についても復習。(2時間)
事後学修 【教科書1】「栄養科学シリーズNEXTスポーツ・運動栄養学」第8章を読む。課題で指示された各自の食事調査を開始する。(3時間)
3 C,D 身体活動量の定量法(生活時間調査について知り食事調査、タイムスタディーを開始する) 事前学修 【教科書1】の主に第3章を読んでおく。(2時間)
事後学修 自分の活動レベルの算出ができたか?(2時間)
4 A 消化器系の機能について(生理学的知識の復習)
三大栄養素の消化吸収、代謝過程について
事前学修 【教科書3】第1章2、第2章2を読んでおく。(1時間)
すでに記録していた自分の食事調査記録の内容を確認して持参。(1時間)
事後学修 生理学消化器系を復習しておく。(2時間)
【教科書1】の第2章の2を読んでおく。(1時間)
5 A,C 運動時の栄養の役割と関連する栄養素
(スポーツと栄養)
事前学修 タイムスタディーの結果を集計しておく。歩数計の記録を確認し、分析に備える。(2時間)
事後学修 関連栄養素を含む食品を成分表から選び必要な重量を計算できるか。(2時間)
6 A,C 運動とエネルギー源としての栄養素 事前学修 タイムスタディーの集計からエネルギー出納の計算をしておく。(3時間)
事後学修 【教科書1】第3章2から5を読む。(2時間)
7 C,D 栄養アセスメント2(栄養調査の分析説明と実習)
班に分かれて タイムスタディーの分析、食事記録のパソコンソフトへの入力、歩行量分析ソフトへの入力などを行い
身体活動と栄養摂取状態の分析を行う。
事前学修 【教科書1】の第4章を読んでおく。(2時間)
事後学修 授業時に栄養価計算ソフトを使って、自分が食事で摂取した栄養素を分析した結果について考察する。(3時間)
8 C.D 身体活動量の評価(活動量測定と分析実習)
班に分かれて タイムスタディーの分析、食事記録のパソコンソフトへの入力、歩行量分析ソフトへの入力などを行い
身体活動と栄養摂取状態の分析を行う。順序は班によって異なる。
事前学修 【教科書3】の運動と栄養の部分を読んでおく。(1時間)
事後学修 歩数計結果分析ソフト健診計画2を利用して分析した活動状態を考察する。(4時間)
9 A,C エネルギー代謝(推定エネルギー必要量等が算出できる)
班に分かれて タイムスタディーの分析、食事記録の栄養分析ソフトへの入力、歩行量分析ソフトへの入力などを行い
身体活動と栄養摂取状態の分析を行う。順序は班によって異なる。
事前学修 ビタミン、ミネラルの単元を復習しておく。(2時間)
事後学修 各自の推定エネルギー必要量を算出し、自分の実態と比べて考察する。(2時間)
10 A,C 体重管理と栄養摂取(体重管理について知る)
分析処理の一部、血圧や身体組成の測定、保健管理ソフトヘルスジャッジの体験
事前学修 運動生理学該当部分を復習しておく。(2時間)
事後学修 実際に試せる方法があるか確認する。(2時間)
11 A,C からだ作りと栄養素(体作りに関連の強い栄養素について知る)アスリートの栄養摂取と食生活 事前学修 【教科書3】の運動と栄養の部分を読んでおく。(2時間)
事後学修 【教科書1】の該当部分(主に第三章)を読んでおく。(3時間)
12 A,C 疲労の予防や回復と栄養摂取(疲労の原因について理解する) 事前学修 ビタミン、ミネラルの単元を復習しておく。(3時間)
事後学修 【教科書3】の運動と栄養の部分を読んでおく。(2時間)
13 A 運動時の水分摂取(熱中症の理解と運動時の適切な水分摂取が出来る) 事前学修 運動生理学該当部分を復習しておく。(3時間)
事後学修 運動時の水分摂取の方法について自分で実行できるか?考えてみる。(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○修得する資質や能力:知識・理解力・応用力(DP-S-1-1)
・健康に関わる食生活の重要性を知る
・栄養素の運動時に関連する役割を知る
・栄養調査や身身体活動量調査の結果を分析できる
○修得する資質や能力:コミュニケーション力(DP-S-2-1)
栄養調査や生活時間調査について理解し、実施できる。
○修得する資質や能力:態度・志向性(DP-S-3-1,DP-S-3-3)
・運動時の栄養管理や健康維持増進に役立つ栄養の知識について指導できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 50% 80% 20% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 40% 50% 30% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 20% 60% 20% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 62% 22% 14% 0% 2% 100%

教科書・参考書

教科書は授業中の課題作成にも必要なので必ず入手しておくこと。教科書を持参しているか確認することがあります。
他の科目でも教科書として使用している本もあるのですでに持っている本をよく確認すること。
教科書
【教科書1】「栄養科学シリーズNEXTスポーツ・運動栄養学 」加藤秀夫、中坊幸宏 講談社サイエンティフィック
および昨年栄養学で使用した以下の2冊も引き続き使用する。
【教科書2】「新食品成分表FOODS2023」(とうほう) (昨年のものをなくした場合買い直す場合は2024年度版になる)
【教科書3】「ナーシンググラフィカー疾病の成り立ち(4)臨床栄養学 」關戸啓子編 メディカ出版

参考書
「イラスト健康増進科学概論ー運動・栄養・休養 」今村裕之、沖嶋今日太、角南良幸ほか 東京教学社(これは生理学や栄養学の教科書でもある)
『イラスト生化学入門 第4版』相原英孝、大森正英ほか 東京教学社(これは生化学の教科書)
「臨床栄養ディクショナリー」山本みどり、佐々木公子編集 メディカ出版
「スタンダード人間栄養学ー基礎栄養学」朝倉書店(これは昨年の栄養学の教科書でもある)

オフィスアワー

月曜4限(1-210)ゼミの実施時間決定後変更の可能性があります。その場合掲示するので確認しておくこと。
学内外の用務のためオフィスアワーに教員が教員室に不在の可能性があります。

その他

前回の課題を利用したり、作業に取り組みながら理解をするという内容が多いので、教科書や食品成分表を持ってくるのを忘れないように。
忘れると、その日の提出物が作れず出せない。
この科目を履修する者は既に2年次の栄養学を履修済みであること。
(履修したが単位未修得の場合は栄養学を同時に履修登録し今年度も履修する人のみこの科目の履修も可能。一度も履修していない場合は同年度履修は不可)
運動生理学(2年次前期)と生理学の内容も活用するので履修済みであることが望ましい。
三分の二以上の出席(例えば全13回なら9回以上の出席が必要)がない者や提出物を出していない者は試験を受けても不合格となる。

実務経験のある教員による授業科目

該当しない。