2025年度後期集中医用電気電子工学演習

曜日・時限 不定期その他 期別 後期集中 週時間数 2
ナンバリング FL331007
開講学科等 医療健康科学部-医療科学科
教員名 松村 雅史
松村 雅史
職務履歴

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新川 拓也
新川 拓也
職務履歴

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目的

 臨床医工分野では、電子技術や情報技術の革新により新しい医療機器が開発され、医療現場で使用されており、医学的・工学的な専門知識を有した人材が求められています。特に、工学と医学の専門知識を有した医療従事者である臨床工学技士は、医療機関ならびに医療関連企業では欠かせない存在であり、近年、非接触モニタリングや遠隔医療への対応も強く求められています。
 このようなニーズに応えるために、本演習では、1年次、2年次で修得した電気電子工学の基礎知識を応用し、生体計測や医療機器制御分野にも活用できる能力を養成することを目的とします。具体的には最新の臨床工学技士国家試験出題基準に準拠した医用電気工学・医用電子工学に関する演習を行い、記憶に頼るだけの問題だけでなく、幅広く複数の領域にまたがる問題、考え方を問う問題にも対応できる力を養います。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 遠隔AC 直流回路
オームの法則、キルヒホッフの法則、回路網の計算法、重ねの理、ミルマンの定理
複雑な回路における合成抵抗値の計算、直流回路網の電位と電流
事前学修 オームの法則、キルヒホッフの法則、回路網の計算法、重ねの理、ミルマンの定理について復習する(2時間)
事後学修 演習内で行った課題をもう一度行う(2時間)
2 遠隔AC 交流回路
様々な交流波形の平均値と実効値、様々な交流回路の電圧と電流の関係
電力装置(変圧器)演習:電力と変圧に関する演習
事前学修 コンデンサ,コイルの正弦波交流に対する性質、正弦波交流の実効値と平均値の導出、変圧器(トランス)のはたらきについて復習する(2時間)
事後学修 演習内で行った課題をもう一度行う(2時間)
3 遠隔AC 過渡応答・演習:コイル,コンデンサを含む回路における過渡応答 事前学修 コイル,コンデンサに関する過渡現象について復習する(2時間)
事後学修 演習内で行った課題をもう一度行う(2時間)
4 遠隔AC 電子デバイス・電子回路要素・波形変換回路(ダイオード・トランジスタ回路)演習
半導体、ダイオード、トランジスタ、光デバイス、センサデバイス、ディスプレイ、電源装置
事前学修 電子デバイス、ダイオードを用いた回路について復習する。(2時間)
事後学修 半導体,FET,ダイオード,電池、波形変換回路に関する課題(2時間)
5 遠隔AC アナログ回路(オペアンプ,反転増幅,非反転増幅、加算回路,ボルテージフォロワー、微分回路、積分回路、フィルタ(HPF、LPF) 事前学修 アナログ回路、演算増幅回路について復習する(2時間)。
事後学修 アナログ回路(オペアンプ,反転増幅,非反転増幅、加算回路,ボルテージフォロワー、微分回路、積分回路、フィルタ(HPF、LPF)、差動増幅回路(逆相信号,同相信号,CMRR)に関する課題を行う(2時間)
6 遠隔AC 情報通信工学とデジタルヘルスケアへの応用
通信理論、アナログ通信、ディジタル通信、多重化方式、移動通信、Soeity5.0とデジタルヘルスケア、演習
事前学修 情報通信工学と医療応用について復習しよう。(3時間)
事後学修 通信理論、アナログ通信、ディジタル通信、多重化方式、移動通信、医用テレメータに関する課題を行う(2時間)。
7 AC 医用電子工学の学修到達度を確認する問題(小テスト)
事前学修 半導体デバイス、アナログ回路、情報通信工学について復習しよう(4時間)。
事後学修 半導体デバイス、アナログ回路、情報通信工学に関する課題を行う(1時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

臨床工学技士国家試験の出題基準にある医用電気工学、医用電子工学に関する問題ができるような実力を養成することを到達目標とします。

○修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【DP-L-1-1】【DP-L-1-2】【DP-L-1-3】
(1)回路素子、直流および交流回路に関する計算ができる。
(2)電子デバイス、オペアンプ回路の動作が説明できる。
(3)情報通信工学、基本的な信号処理手法を知り、その効果が理解できる。

○修得する資質・能力:コミュニケーション力、態度・志向性【DP-L-3-2】
(1)電気電子回路に関連する演習問題に真面目に取り組むことによって、主体的に学習する態度を身に付ける。
(2)教員のフィードバックを受けた際に、適切な応対ができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 80% 40% 40% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 50% 50% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 42% 42% 16% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:
1)臨床工学技士国家試験分野別問題集~電気工学~(9月頃、学務課で配布)
2)臨床工学技士国家試験分野別問題集~電子工学~(9月頃、学務課で配布)
3)医用電気工学(第1回~4回):特に指定しないが、電気工学関連の授業で用いた教科書、参考書、ノートを持参すると、より理解が深まる。
4)医用電子工学(第5回~8回):電子回路学、応用電子回路学、システム工学のオリジナルテキストを使用する。

参考書
1)臨床工学技士標準テキスト(第4版)、医歯薬出版株式会社(2022年8月)
  臨床工学技士国家試験の出題基準(令和3年)に基づいた標準テキスト

オフィスアワー

新川:
オフィスアワーは、毎週月曜日の4限目終了後に新川研究室にて行います。ただし、出張および緊急の会議等で不在にする場合があります。

松村:
オフィスアワーは、火曜日、水曜日5限、松村研究室にて行います。ただし、出張および緊急の会議等で不在にする場合があります。

その他

1)授業ごとの実施(遠隔・面接、コンテンツ、課題)については、Moodle等で案内しますので、必ずチェックしましょう。
2)本科目の学修到達度を確認する問題(面接授業、小テスト)は必ず受けましょう。
3)学修状況の確認と要点整理(オリジナルテキストの整理)、質疑討論のために面接の機会を設けます。

実務経験のある教員による授業科目