2025年度後期医療とICT

曜日・時限 水曜日2時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング FL330906
開講学科等 医療健康科学部-医療科学科
教員名 水野 裕志
水野 裕志
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%b0%b4%e9%87%8e%e3%80%80%e8%a3%95%e5%bf%97

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目的

近年、医療現場においても情報通信技術ICTによって膨大な診断・診察データ(ビッグデータ)の収集が容易になり、デジタル化された根拠データ(エビデンス)に基づいた医療EBMが浸透して発展している。EBMを実施するためには、ICTだけでなく診断・診察データなどの解析や人工知能AIのスキルを持ったエンジニア(医療系データサイエンティスト)が必要である。本講義では、医療で活用されているICT、AIやデータサイエンスの概念、知識について活用事例を知ることで学ぶことを目的とする。具体的には、医療系データサイエンティストとしての基礎スキル習得を目標に、前半では、データサイエンスの基本および生体情報などの実データを使用した応用ソフトウェアによるデータ分析方法、医療健康データの管理・マネジメント方法などについて学習する。後半では、AIの基本および手法などについて応用ソフトウェアを用いて学習する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A、C ガイダンス
・講義の概要(シラバス、評価方法等の確認)
情報通信技術ICTについて
・ICTの進化と変遷
・ICTの役割、利活用、展望分野
MATLABプログラミングによる事前確認
・基本統計量の計算
事前学修 シラバスを読み、目的、講義計画、到達目標を知る。また、MATLABの基本的操作などについて本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 ICTが利活用されている場面を調べて、その知識を復習する。また、MATLABプログラミングの基本操作などについて、授業時に実施した内容を再度見直す。(2.5時間)
2 A、C 進化するデジタルヘルスケアとその環境
・医療現場におけるICT化
・医療AIの基礎、活用
MATLABを用いた健康情報の数値解析
・健康情報機器に応用されている生体情報について
事前学修 シラバスを参考にICT、AIなどの概念を調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、医療におけるICTの活用事例を収集する。(2.5時間)
3 A、C データサイエンスの基本
・データの基礎的用語
・基本統計量、可視化、相関など
事前学修 シラバスを参考にデータサイエンスの概念、統計量などについて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、医療におけるデータサイエンスの活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
4 A、C 心拍変動性スペクトル解析
・心電図データの基礎
・心電図解析(R波、R-R間隔など)
・スペクトル解析
事前学修 シラバスを参考に心電図の基礎、解析手法などについて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、心拍変動性解析の活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
5 A、C 脈波と血圧
・脈波、血圧の基礎
・脈波伝播時間
・血圧の推定、動脈硬化など
事前学修 シラバスを参考に脈波、血圧の基礎、解析手法などついて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、心拍変動性解析の活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
6 A、C 人工知能AIの基礎1
・機械学習
・ニューラルネットワーク
・ディープラーニング
事前学修 シラバスを参考に機械学習やニューラルネットなどついて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、医療におけるAIの活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
7 A、C 人工知能AIの基礎2
・機械学習
・ニューラルネットワーク
・ディープラーニング
事前学修 シラバスを参考に機械学習やニューラルネットなどついて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、医療におけるAIの活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
8 A、C 機械学習と統計学1
・機械学習の基礎
・医療におけるAI技術の様々
事前学修 シラバスを参考に機械学習の基礎について調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
9 A、C 機械学習と統計学2
・機械学習のアルゴリズム
・応用ソフトウェアの準備
事前学修 シラバスを参考に機械学習のアルゴリズム(種類や方法)などついて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
10 A、C 機械学習と統計学3
・機械学習のアルゴリズム
・応用ソフトウェアを用いた解析
事前学修 シラバスを参考に機械学習のアルゴリズム(種類や方法)などついて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
11 A、C ニューラルネットツールとしての応用ソフトウェア①
・データの準備
・データを用いた実践
事前学修 シラバスを参考にニューラルネットワークなどついて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
12 A、C ニューラルネットツールとしての応用ソフトウェア②
・データを用いた実践
事前学修 シラバスを参考に医療におけるニューラルネット活用などついて調べておく。(2時間)
事後学修 講義で紹介された用語や知識を通して、活用事例についての文献を収集する。(2.5時間)
13 A、C AI、機械学習などの総合的復習
講義の理解到達度を確認する演習
事前学修 これまでの講義における重要点を再確認する。(3時間)
事後学修 講義で紹介された参考文献などを通して学習を広げる。(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

修得する資質・能力:知識・理解【DP-L-1-1】【DP-L-1-2】【DP-L-1-3】
1)医療現場におけるICT化について理解することができる。
2)医療AIの基礎について理解することができる。
3)様々な生体情報の解析ができる。
4)応用ソフトウェアを用いてデータセット、AI解析ができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 40% 50% 50% 100%
小テスト、小論文 10% 50% 30% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 40% 50% 20% 30% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 45% 31% 0% 14% 0% 90%

教科書・参考書

【教科書】
・講義内容、課題を自主的に行えるオリジナル資料を配布する。
・上記のテキストとは別に資料プリントを配布することがあります。
【参考URL】
・MATLABを開発提供しているMathworks社のホームページです。(https://jp.mathworks.com/products/matlab.html)

オフィスアワー

【日時】 講義期間:木曜日(5限目)
【場所】 8号館301(水野の居室):変更することがあります。会議や出張などで不在の場合があります。
【その他】 質問等についてはOECUメールで随時受け付けます(google meetなどのビデオ会議アプリケーションを提示することも可能です)。

その他

この講義は、学習状況の確認と要点整理、質疑討論を含めた対面形式です。
社会情勢等によっては講義形式を変更することがあります。詳細は、moodleにて案内しますので確認するようにしましょう。
*学習到達度を確認しながら進めるため、授業計画を変更することがありますのでご了承下さい。

実務経験のある教員による授業科目

本科目は、医療に活用されているICTやIoTなどの情報技術に関する学修だけでなく、プログラミング・解析ソフトウェアを活用した生体情報の集計・分析法、さらに、AI技術の基礎画像認識などを実践的に学びますので興味を持って受講して下さい。
健康・医薬・医療機器の総合医療企業における技術開発者としての経験を活かし、数値計算解析、応用ソフトウェアを用いた基礎演習を行い、解説する。