2025年度後期イラストレーション・実習

曜日・時限 水曜日3時限,水曜日4時限 期別 後期 週時間数 4
ナンバリング HB330216,HW330216
開講学科等 総合情報学部-デジタルゲーム学科
教員名 和田 真一
和田 真一
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%92%8c%e7%94%b0%e3%80%80%e7%9c%9f%e4%b8%80

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目的

本科目では、キャラクターイラストレーション作成に必要となる「美術解剖学」を修得することを目的とします。
アニメーション・漫画・ゲーム・イラスト等々、どのような職種を目指すとしても人物を描く機会は数多くあります。特にアニメーションでは同じ人物が動いている必要があり、人体の基礎知識は必須と言えます。
背景アーティストを目指すとしても、この授業は人体を描く事を通してモノの観察・分析に重きを置いています。これまでに学修してきたであろう「ドローイング」の技術に美術解剖学の知識を追加し、より高いレベルのキャラクターイラスト表現ができるようになります。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,E 授業内容の解説・頭部の構造的解説と描写                                        
1限目:授業の全体像のガイダンス
2限目:描画力診断
事前学修 本シラバスの「その他」に書かれている「持ち物・必要画材」を用意し、確認しておく、(2時間)
事後学修 全13回の授業の全体像を把握し、苦手な部分を書籍等で補強する準備を行う。自宅でクロッキー等を行う。(1時間)
2 A,E 姿勢と重心                                        
1限目:第1回授業の添削合評、顔の立体感。側面の重要性。                                        
2限目:姿勢と重心を意識した人体描画(ポージング込) 
事前学修 人体の全身像を描く内容となります。自宅で人体の全身を描く練習をしておく。(1時間)
事後学修 姿勢と重心の授業内容は今後様々な部分で出てくる重要な要素なので授業内容を再確認しておく。(1時間)
3 A,E 骨格を意識する                                        
1限目:第2回の添削・解説講義
2限目:3Dモデルの骨格を元に人物化を行う
事前学修 美術解剖学の書籍を見ておく。本が手にはいらない場合はネット閲覧でも可。予習しておくことを推奨します。(1時間) 
事後学修 第2回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う(1時間)
4 A,E 筋肉の構造(体幹・腕部・脚部)                                        
1限目:第3回の添削・解説講義
2限目:全身の筋肉組成を学び、作画に応用してみる
事前学修 人体の筋肉の構造を美術の観点から学びます。美術解剖学とはどういったものかを事前に調べておきましょう。(1時間)
事後学修 第3回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う(1時間)
5 A,E キャラクターを描く(版権)                                        
1限目:第4回の添削・解説講義
2限目:事前に用意した版権キャラ・人物の裸体を描く
事前学修 授第4回までの知識をつかって、既存の版権キャラクターの裸体を想像して描きます。
資料の準備をしておくこと。(1時間)
事後学修 解第4回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う(1時間)
6 A,E 年齢・体型を描き分ける.I 描きわけの基礎
1限目:第5回の添削・解説講義
2限目:年齢と体型の描き分けテーマは、赤子・幼児・肥満・老人
事前学修 大多数の人が中肉中背の人物しか描いたことがないというのが実情です。第6回では様々なバリエーションを要求するので予習しておくこと。(1時間)
事後学修 第5回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う(1時間)
7 A,E 顔.I
1限目:第6回の添削・解説講義
2限目:顔の骨格と表情の表現を描く
事前学修 顔について骨格から学び、リアルな描写を要求します。
漫画顔しか描いたことがない人は特に予習が必要です。(1時間)
事後学修 第6回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う(1時間)
8 A,E 年齢・体型を描き分ける.II 描きわけをキャラクターに落とし込む方法
1限目:第7回の添削・解説講義
2限目:3名以上のグループ画で年齢・体型・性別を描き分ける
事前学修 第6回の内容の発展系を行います。グループ画を描くので、事前にポージングを考えたり資料を集めておくこと。(1時間)
事後学修 第7回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う(1時間)
9 A,E キャラクターの一生                                        
1限目:第8回の添削・解説講義
2限目:キャラクターの一生を描くことで年齢差を描き分ける
事前学修 授老化がテーマなので、最低限3時代分の描き分けの情報を集めておきましょう。
第6回の内容の応用が必要です。(1時間)
事後学修 第8回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う(1時間)
10 A,E 筆ペンで描く・顔.II 様々なアングルによる描き分け                                         
1限目:第9回の添削・解説講義学習到達度の確認
2限目:顔を多角度で描く(アオリ・フカン)
事前学修 筆ペンを使い普段と違った筆致や一発描きで絵を描きます。筆ペンは必ず持参すること。(ぺんてる筆ペン推奨)慣れてないと難しいです。多くの人が苦手とする下から見上げたときの顔、上から見下ろした顔を描きます。難しいので資料があると良いです。(1時間)
事後学修 第9回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う。(1時間)
11 A,E 選択課題:11-a カメラワーク / 11-b トレース
1限目:第10回の添削・解説講義
2限目:カメラワーク(全体像のアオリ・フカン) / トレース画制作
事前学修 これまでの授業についてこられている方は第10回の内容を全身に応用する内容です。難度が高いのでしっかりと準備してください。(1時間)
事後学修 第10回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う。(2時間)
12 A,E スポーツ4コマ
1限目:第11回の添削・解説講義
2限目:スポーツを題材とした4コマアニメーション             
事前学修 4コマで動くアニメーションを制作します。テーマはスポーツなので4コマで表現できそうな起承転結の表現できる題材を探しておきましょう。(1時間)
事後学修 第11回の添削内容を復習し、自身の提出物を見直し描きなおしを行う。(1時間)
13 A,E,G 最終課題:カラーイラスト
1限目:第12回の添削・解説講義
2限目:下書きチェック・色彩    
事前学修 最終課題はハードスケジュールなので、事前に下書きを済ませ、時間外でも良いので見せに来てください。(2時間)
事後学修 最終課題で出来なかったこと、やりたかったことをリストアップしておく。(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

修得する資質・能力:(1)知識・理解力:デジタルゲーム学科【DP-W-1-1】
・骨格・筋肉・脂肪・皮膚、人体に必要な構成要素が理解できる
・人体を絵として描画する際に、学んだ美術解剖学の知識を基にして破綻のない人体を描くことができる

修得する資質・能力:(3)態度・志向性:デジタルゲーム学科【DP-W-3-1】
・アナログツールを拒絶せず、デジタルツールと組み合わせて描画することができる
・理解が難しい部分を言語化し、振り返って調べられる習慣を身に付けることができる
・人体描画のコツやテクニックを学び、限られた時間を効率よく使うことができる

修得する資質・能力:(4)総合的な学習経験と創造的思考力 【DP-W-4-1】
(新たな課題に対して、カリキュラムポリシーに基づき獲得した知識・技能・態度等を総合的に活用し、解決できる。) 
・美術解剖学的に正しい構造をもったキャラクターイラストを作成することができる
・演習各回のテーマに合わせた小作品を作成することができる

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 20% 50% 25% 25% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 40% 20% 20% 60% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 40% 50% 25% 25% 100%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 38% 23% 0% 34% 5% 100%

教科書・参考書

教科書
使用しない

参考書
スカルプターのための美術解剖学
フィギュアスカルプティング 粘土で作る全身像:アナトミーと面からの構築

オフィスアワー

○オフィスアワー(授業期間中)について
月曜日17:45-18:45 対面またはオンラインにておこなう。
対面:6号館3階6-322和田教員室  
オンライン:Google Meetを使用
※授業期間外、オフィスアワー以外の時間以外に質問がある場合は、授業内および事前に、メールでアポイントメントをとることが望ましい。
※学内外の用務のため、オフィスアワーでも教員が不在の可能性がある。

その他

本授業は主にアナログ画材を使用した「絵を描く」ドローイングの授業です。絵を描く課題が毎週課されます。絵が描けない方は課題で点数が取れずに苦労することになります。
2単位2コマの科目であるため、30時間以上の授業外学修が求められる。
「事前・事後学修」に取り組むこと。毎回の授業内容を丁寧に復習し、次回の授業に向けて予習をすること。
最終課題がカラーイラストの提出になっており、短い期間でのハードスケジュールになることが予想されます。授業の中盤あたりから構想を練っておくことを推奨します。
毎時間の講義内容の積み重ねによって、最終課題を作成することができる技術が身につきます。一日の欠席が技術の習得に大きく影響を及ぼします。積極的にノート(アナログ、デジタル不問)をとり、わからない部分がでてきた場合には積極的に質問し、すぐに解消していくようにしましょう。
原則、欠席した授業回の課題提出は必要ありません。また、後からの提出も受け付けません。(やむを得ない事情がある場合は個別に相談してください)

○受講人数
・演習室環境の収容可能人数により、履修制限を行う可能性があります。
○持ち物・必要画材
・えんぴつ(シャープペンシル可)、消しゴム、ペン入れ用画材(初回時に説明します)
・A4漫画原稿用紙
・スマートホン(描いた絵を写真に撮影し、画像データとして提出してもらうため)
○講義・課題のフィードバック
・提出された課題は、フィードバック(必ずしも全員フィードバックというわけではない)と共にクラスで共有されます。
・課題制作に必要となる材料などは、その都度連絡し学生各自にて用意する。
・授業内容については、理解度・進捗等を見て変更する場合がある。
○欠格条件等
・原則2/3以上の出席がない場合は不合格とする
・授業中に課した作品課題が3 回以上未提出の者は、不合格とする。

実務経験のある教員による授業科目

商業原型としてフィギュア・玩具のデザイン・設計・3D造形。コンシューマーゲームタイトルのコンセプトアート・デザイン制作。大手ゲーム会社、造形会社へのデジタル彫刻技術指導。