2025年度前期医用電子工学実験

曜日・時限	金曜日３時限,金曜日４時限,金曜日５時限	期別	前期	週時間数	6
ナンバリング	FL331005
開講学科等	医療福祉工学部-医療福祉工学科医療健康科学部-医療科学科
教員名	松村　雅史松村　雅史職務履歴 https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%9d%be%e6%9d%91%e3%80%80%e9%9b%85%e5%8f%b2 教員情報データベースに遷移します、水野　裕志水野　裕志職務履歴 https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%b0%b4%e9%87%8e%e3%80%80%e8%a3%95%e5%bf%97 教員情報データベースに遷移します、辻　竜之介辻　竜之介職務履歴

目的

　臨床医工分野では、電子技術や情報技術の革新により新しい医療機器が開発され、医療現場で活用されています。また、心電図や血圧などの生体情報の計測とAI（人工知能）技術を用いたデジタルヘルス分野が拡大しています。これらの分野では、医学的・工学的な専門知識を有した人材が求められています。医用電子工学実験では、臨床医工学分野に関連する電気電子工学に関する実験を行い、計測回路の製作、データ収集、データ処理について実践的に学び、実験結果をドキュメントにまとめる能力を育成するためにレポート作成を行い、実践的な能力と表現力を育成することを目的としています。
　実験テーマは、信号とスペクトルの理解を深めるオシロスコープによる波形観測から始まり、センサ回路、アナログ回路、ディジタル回路に関するテーマ、次にセンサ回路、フィルタ回路、生体電気信号の計測回路、超音波断層法の基礎となる超音波による距離測定と医療工学の応用的な実験へと展開させて学びます。

授業計画

授業回	形式	学修内容	学修課題
1	CD	総論：医用電子工学実験の目的、方法、実験テーマ、不正行為実験の注意、レポートのまとめ方、不正行為（盗用、ねつ造、改ざん）実験の目的、計算法、図の書き方の書き方	事前学修	シラバスを読み、目的、授業計画、到達目標を知る（1時間）
1	CD		事後学修	電気・電子回路に関する課題を行う（2時間）
2	CD	各論：テーマ1）ディジタルオシロスコープとマルチメータを用いた電気信号の計測	事前学修	テキストを読み、ディジタルオシロスコープとマルチメータを用いた電気信号の計測の実験内容を理解する（1時間）
2	CD	各論：テーマ1）ディジタルオシロスコープとマルチメータを用いた電気信号の計測	事後学修	電気信号（正弦波、方形波）の波形、実効値、平均値に関する実験データの整理、理論値計算、グラフを作成する（2時間）
3	CD	各論：テーマ１の実験データの整理、考察、レポート作成	事前学修	テキストを読み、電気信号の波形観測のデータの整理を行う（1時間）
3	CD	各論：テーマ１の実験データの整理、考察、レポート作成	事後学修	実験データの整理、理論値との比較、考察、レポートを作成する（2時間）
4	CD	各論：テーマ２　ダイオードを用いた波形整形回路	事前学修	テキストを読み、ダイオードを用いた波形整形回路（クリッパ回路、リミッタ回路）、整流・平滑化回路の実験内容を理解する（1時間）
4	CD	各論：テーマ２　ダイオードを用いた波形整形回路	事後学修	ダイオードを用いた波形整形回路（クリッパ回路、リミッタ回路）、整流・平滑化回路の実験データの整理、理論値計算、グラフを作成する（2時間）
5	CD	各論：テーマ３　オペアンプを用いた基本回路（反転増幅回路、非反転増幅回路、加算回路）	事前学修	テキストを読み、オペアンプを用いた基本回路の実験内容を理解する（1時間）
5	CD	各論：テーマ３　オペアンプを用いた基本回路（反転増幅回路、非反転増幅回路、加算回路）	事後学修	オペアンプ回路の実験データの整理、理論値計算、グラフを作成する（3時間）
6	CD	各論：テーマ４　LED回路、光電脈波計測回路（パルスオキシメータの基本回路）	事前学修	テキストを読み、光電脈波の計測回路（パルスオキシメータの基本回路）の実験内容を理解する（1時間）
6	CD	各論：テーマ４　LED回路、光電脈波計測回路（パルスオキシメータの基本回路）	事後学修	光電脈波の計測回路（パルスオキシメータの基本回路）の実験データの整理、理論値計算、グラフを作成する（3時間）
7	CD	各論：テーマ２～４の実験データ整理・レポート作成ダイオード回路、オペアンプ基本回路、LED回路、光電脈波計測回路の実験データの整理とレポート作成	事前学修	テキストを読み、ダイオード回路、オペアンプ基本回路、LED回路、光電脈波計測回路の実験データの整理を行う（1時間）
7	CD		事後学修	ダイオード回路、オペアンプ基本回路、LED回路、光電脈波計測回路の実験データの整理、理論値との比較、考察、レポートを作成する（2時間）
8	CD	各論：テーマ５　信号・電子デバイス、ディジタル回路の演習ディジタル回路演習：論理素子、組み合わせ回路、AD変換、DA変換	事前学修	半導体、ダイオード、増幅回路、オペアンプ、論理素子、組み合わせ回路、AD変換、DA変換について調べよう（2時間）
8	CD		事後学修	半導体、ダイオード、増幅回路、オペアンプ回路、論理素子、組み合わせ回路、AD変換、DA変換に関する課題を行う（2時間）
9	CD	各論：テーマ６　フィルタ回路（CR積分回路（LPF）、CR微分回路（HPF）	事前学修	テキストを読み、CR積分回路（LPF）、CR微分回路（HPF）の実験内容を理解する（1時間）
9	CD	各論：テーマ６　フィルタ回路（CR積分回路（LPF）、CR微分回路（HPF）	事後学修	CR積分回路（LPF）、CR微分回路（HPF）の実験データの整理、理論値計算、グラフを作成する（3時間）
10	CD	各論：テーマ７　心電図の計測回路の試作と心電図計測	事前学修	テキストを読み、心電図の双極誘導、差動増幅回路の実験内容を理解する（1時間）
10	CD	各論：テーマ７　心電図の計測回路の試作と心電図計測	事後学修	心電図計測回路の実験データの実験データの整理、理論値計算、グラフを作成する（3時間）
11	CD	各論：テーマ8　超音波を用いた距離測定（超音波断層像の基礎実験）	事前学修	テキストを読み、超音波の伝わり方、距離計算などの実験の実験内容を理解する（1時間）
11	CD	各論：テーマ8　超音波を用いた距離測定（超音波断層像の基礎実験）	事後学修	超音波を用いた距離計測の実験データの整理、理論値計算、グラフを作成する（3時間）
12	CD	各論：テーマ６～８の実験データの整理、考察、レポート作成	事前学修	テキストを読み、フィルタ回路、心電図回路、超音波距離測定回路の実験データの整理を行う（1時間）
12	CD	各論：テーマ６～８の実験データの整理、考察、レポート作成	事後学修	フィルタ回路、心電図回路、超音波距離測定回路の実験データの整理、理論値との比較、考察、レポートを作成する（2時間）
13	CD	各論：医用電子工学実験の総括（テーマ、方法、結果、考察）	事前学修	テキストを読み、フィルタ回路、心電図計測回路、超音波による距離測定の原理について復習する（1時間）
13	CD	各論：医用電子工学実験の総括（テーマ、方法、結果、考察）	事後学修	フィルタ回路、心電図計測回路、超音波による距離測定に関する課題を行う（2時間）

授業形式記号

A:一斉授業（通常の講義）
B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
C:体験、実験、実習、演習など

D:調査分析、解析など
E:ものづくり、作品制作
F:グループワーク（ディスカッション・ディベートを含む）

G:プレゼンテーション
H:地域・企業　連携型学習
I:その他

到達目標

医用電子工学実験では、前半４テーマ、後半４テーマの実験を行います。ただし、これは予定であり実験の進み具合により変更することがあります。

到達目標
〇知識・理解【DP-L-1-1】、【DP-L-1-2】、【DP-L-1-3】
(1)実験を行うことにより、臨床医工学、情報処理に関する基礎工学的知識を修得している。
(2)医学と工学の基礎となる実験結果について理論値（計算値）を計算することができる。

〇汎用的技能【DP-L-2-1】、【DP-L-2-2】
(1)実験結果をグラフあるいは表にまとめることができる。
(2)実験課題について調べ、考察することができる。

評価方法と評価観点

評価方法	配点合計	知識・理解力	応用力	コミュニケーション力	態度・志向性	創造力	合計
定期試験またはレポート試験							0%
小テスト、小論文							0%
グループワーク							0%
プレゼンテーション							0%
レポート、宿題	80%	60%	25%	5%	10%		100%
授業での姿勢（ノート、質疑など）	20%	50%	50%				100%
作品、パフォーマンス（実技、実演）							0%
その他1(具体的に：第2種ME技術実力検定などの結果:::::::::::::::							0%
その他2(具体的に：							0%
	100%	58%	30%	4%	8%	0%	100%

教科書・参考書

医用電子工学実験の各実験内容、方法、結果のまとめ方、考察内容を記載した実験テキストは配布する。

参考書：
１）臨床工学技士標準テキスト（第4版）、医歯薬出版株式会社（2022年8月）
　　臨床工学技士国家試験の出題基準（令和3年）に基づいた標準テキスト

オフィスアワー

火曜日、水曜日５限、松村研究室
会議などで不在の場合があります。質問等についてはOECUメールでも受け付けます。
授業に関する資料はMoodleで提供します。
(1)電子回路の電圧、波形の理論値計算を行うので、数学関連科目、電気回路学、応用電気回路学、電子回路学、システム工学、計測工学の科目を履修すること。
(2)電気電子工学実験でも使用する電子回路シミュレータMultiSIMは、本学キャンパスライセンスを取得しているので、電子回路のシミュレーションを行うなど積極的に活用して欲しい。

その他

１）授業ごとの実施（遠隔・面接、コンテンツ、課題）については、Moodle等で案内しますので、必ずチェックしましょう。
２）実験レポートと課題は必ず提出すること。
３）実験レポート作成や質疑討論のために面接の機会を設けます。

実務経験のある教員による授業科目

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