2025年度前期情報工学基礎演習

曜日・時限 水曜日3時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング FL230705
開講学科等 医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療健康科学部-医療科学科
教員名 水野 裕志
水野 裕志
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%b0%b4%e9%87%8e%e3%80%80%e8%a3%95%e5%bf%97

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目的

現在、あらゆる環境においてコンピュータが用いられており、医療現場においても例外なく様々な場所でコンピュータが活躍している。そのため、情報技術のエンジニアはもちろん、臨床工学技士においてもコンピュータ内における基礎的な情報の取り扱いからその応用手段にいたるまでを正しく理解することは必要不可欠である。この講義では、情報理論に始まり、コンピュータがそれをどのように扱い、処理するのかを基本にハードウェアとソフトウェアの構成について知り、また、その応用面として、計測、制御分野におけるコンピュータの扱いからコンピュータネットワーク構成およびその運用について理解することを目的とし、臨床工学技士関連の資格試験問題を理解して解答できるように学修することを目標とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A、C ガイダンス(シラバス、評価方法等の確認)
・臨床工学と情報処理工学
・情報工学に必要な基礎知識、概要
電子計算機(コンピュータの構成、動作原理)
・ハードウェア1
・CPU
・メモリ
事前学修 シラバスを読み、目的、講義計画、到達目標を知る。また、5大装置の役割について本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 解説する情報工学に必要な基礎知識やハードウェアの知識として使われる用語を調べて、復習する。特に、CPUの役割、クロックに関する計算問題などを復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
2 A、C ハードウェア2
・メモリ
・周辺機器
・インターフェース
事前学修 5大装置の役割、メモリやコンピュータの周辺機器の役割について、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 周辺機器や有線・無線規格などの用語と意味を復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
3 A、C ソフトウェア1
・OS(オペレーティングシステム)
・プログラム言語
事前学修 ソフトウェアの知識として使われる用語を調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 OSやプログラム言語の種類や役割、用語と意味を復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
4 A、C ソフトウェア2
・アルゴリズムとフローチャート
事前学修 プログラミングに必要となるアルゴリズムとフローチャートの知識として使われる用語を調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 構造化プログラミングや条件分岐、データの構造などを復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
5 A、C ソフトウェア3
・応用ソフトウェア
・ユーザインターフェース
事前学修 ある特定の目的のため開発されたソフトウェアを調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 医療情報として応用されているソフトウェアやユーザインターフェースが活用されている場面を調べて復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
6 A、C ネットワーク1
・ネットワークの基礎
・インターネット(TCP/IP等)
事前学修 ネットワーク技術に必要となる知識とその用語(インターネットプロトコルなど)を調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 ネットワークを構成する機器やその役割などを復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
7 A、C ネットワーク2
・セキュリティ(ファイアウォール)
事前学修 情報社会のセキュリティ技術に必要となる知識とその用語を調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 ネットワークにおける技術的脅威の種類およびその対策を復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
8 A、C ネットワーク3
・データ伝送速度
・計算問題を含めた演習
事前学修 情報量の知識、単位や接頭語などについて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 伝送速度やその意味およびその算出方法を復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
9 A、C ネットワーク情報表現と論理演算1
・データの単位:進数、ビット、バイト
・進数の基数変換、演算
事前学修 データの単位や関連した知識や進数の計算方法(2、10、16進数などの四則演算方法)について、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 進数の四則演算方法を復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
10 A、C ネットワーク情報表現と論理演算3
・文字字表現、画像表現
・データの圧縮法、データ量

事前学修 情報機器で使用されている文字コードや画像・音声ファイル形式を調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 文字コードや画像・音声ファイル形式やそのデータ圧縮方法を復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
11 A、C ネットワーク情報表現と論理演算3
・A/D変換
・画像・色情報などの計算問題を含めた演習
事前学修 A/D変換に関連する技術やその用語、画像・音声データ量の計算方法を調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 A/D変換や画像・音声データ量の計算方法を復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
12 A、C ネットワーク情報表現と論理演算4
・論理演算
・論理数学の交換、結合、吸収など
事前学修 基本的な論理演算の知識を調べて、本授業に必要な事前知識を確認する。(2時間)
事後学修 and、orなど論理回路の基礎から応用まで復習し、授業時に実施した演習問題を再度解く。(2.5時間)
13 A、C 臨床工学技士関連の資格試験問題を用いた総合的復習
学習到達度の確認
事前学修 授業に使用したノートや配布資料を整理して、情報工学に関連した知識を復習しておく。(3時間)
事後学修 臨床工学技士関連の資格試験問題を用いて総合的に復習し、情報工学に必要となる知識を整理する。(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

1)電子計算機(コンピュータ)の基本構成と機能が説明できる。
2)インターネット(TCP/IP等)技術に関する知識や用語を説明できる。
3)基本的な信号処理技術を理解する。
4)時系列および画像データの情報量の計算ができる。
5)進数の四則演算ができる。
6)論理回路について、その意味や役割について説明できる。
7)臨床工学技士国家試験問題などが解けるようになる。

科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科/専攻名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。

〇 2023年度以前の入学生
修得する資質・能力:知識・理解【DP-L-1-1】【DP-L-1-2】【DP-L-1-3】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 60% 70% 30% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 80% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 20% 100% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 58% 22% 20% 0% 0% 100%

教科書・参考書

【教科書】
・授業内容、臨床工学技士関連の資格試験問題などを自主的に行えるオリジナルテキストをmoodleに掲載もしくは配布する。
・上記のテキストとは別に資料プリントを配布することがあります。
【参考書】
・臨床工学技士標準テキスト 新版、金原出版株式会社
・臨床工学講座医用情報処理工学、一般社団法人日本臨床工学技士会教育施設協議会監修、医歯薬出版株式会社

オフィスアワー

【日時】 講義期間:水曜日(5限目)
【場所】 8号館301(水野の居室):変更することがあります。会議や出張などで不在の場合があります。
【その他】 質問等についてはOECUメールで随時受け付けます(google meetなどのビデオ会議アプリケーションを提示することも可能です)。

その他

この講義は、学習状況の確認と要点整理、質疑討論を含めた対面形式です。
社会情勢によっては講義形式を変更する可能性があります。詳細は、moodleにて案内しますので確認するようにしましょう。

実務経験のある教員による授業科目

健康・医薬・医療機器の総合医療系企業における技術開発者としての経験を活かし、医療機器を設計開発するために必要となる情報工学の知識について解説します。
情報工学の知識は、臨床工学技士、医療機器エンジニア、医療系知能情報エンジニアにとって共通した重要事項であり、工学の基礎知識に基づく科目です。日常生活においてもネットワーク技術は当然のように利用され発展応用しています。エンジニアの基礎知識として、知っておくべき情報工学の用語や意味を説明します。興味を持って受講して下さい。