2025年度後期ゲームミュージック・演習

曜日・時限 金曜日6時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング HB330804,HW330804
開講学科等 総合情報学部-デジタルゲーム学科
総合情報学部-ゲーム&メディア学科
教員名 山路 敦司
山路 敦司
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%b1%b1%e8%b7%af%e3%80%80%e6%95%a6%e5%8f%b8

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目的

・市場で発売されているヴィデオゲーム音楽における制作レベルを身につけるため、DAW(DigitalAudioWorkstation)によるサウンドメイキング、オーディオ編集、ノーコードによるゲーム制作ツールまたはゲームエンジンとミドルウェアを用いた演出、スクリプト記述などを通して、ゲームミュージックにおける作曲およびサウンドデザインについて理解することを目的とする。それらの演出的効果を技術と理論の両面で実践することによって、制作現場に対応できる能力を学ぶことができる。
・本科目を受講することで、デジタルゲームにおける音楽制作およびサウンドデザインの技術的獲得とその応用のため研鑽を続けられる姿勢を身につけることができる。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C,D ガイダンス
ゲームミュージックおよびゲームサウンドについての概論
事前学修 シラバスをよく読んで、授業内容と流れを把握し、授業内容に関連する資料を収集し下調べしておく。(2時間)
事後学修 授業内容、特にゲームの中におけるサウンドの役割について、参考作品を資料として参照し理解を深めておく。(2時間)
2 A,C,D ゲームミュージックおよびゲームサウンドの歴史の理解 事前学修 ゲームのハードウェアの変遷やサウンド・フォーマットの種類・形式について下調べしておく。また、事前にレトロゲームを何か試遊しておく。(2時間)
事後学修 ゲームサウンドの歴史について、参考作品を資料として参照し理解を深めておく。(2時間)
3 A,C,D ゲームミュージックの作曲について1(シーンとキャラクターの演出) 事前学修 様々なゲーム・ミュージックを幅広いジャンルから選び、それらを分析的に聴いて楽曲構造を理解しておく。また、事前に自分が好きなBGMを持つゲームを何か試遊しておく。(2時間)
事後学修 授業内容を復習し、課題曲について再度楽曲分析しておく。さらに他の楽曲についても同様に行っておく。(2時間)
4 A,C,E ゲームミュージックの作曲について2(ジャンルとレベルの演出) 事前学修 DAWを使って楽曲制作するために、ツールの機能や技術について再確認しておく。また、事前に自分が好きなBGMを持つゲームを何か試遊しておく。(2時間)
事後学修 授業内容を復習し、課題曲について完成させ、さらに追加楽曲についても同様に制作を行っておく。(2時間)
5 A,C,E 効果音の制作について1(オーディオ編集による制作を中心に) 事前学修 オーディオ編集ツールの使い方やエフェクトについて事前に理解しておく。また、事前に自分が印象的だと考える効果音を持つゲームを何か試遊しておく。(2時間)
事後学修 授業内容を復習し、課題作品について完成させ、さらに追加課題についても同様に制作を行っておく。(2時間)
6 A,C,E 効果音の制作について2(シンセサイザによる制作を中心に) 事前学修 ソフトウェア・シンセサイザの原理、使い方やエフェクト等について、事前に理解しておく。また、事前に自分が印象的だと考える効果音を持つゲームを何か試遊しておく。(2時間)
事後学修 授業内容を復習し、課題作品について完成させ、さらに追加課題についても同様に制作を行っておく。(2時間)
7 A,C,E ゲームエンジンとオーディオについて1(基本操作の理解と実習) 事前学修 指定したゲームエンジンの使い方について、チュートリアルなどを自習し、事前に学んでおく。(2時間)
事後学修 授業課題を見直し、追加課題を自主的に実施しながらゲームエンジンの理解について復習しておく。(2時間)
8 A,C,E ゲームエンジンとオーディオについて2(応用実習と作品制作) 事前学修 様々なFPSを参照し、授業課題のアイデアとして検討しておく。(2時間)
事後学修 授業課題を見直し、追加課題を自主的に実施しながらゲームエンジンの理解について復習しておく。(2時間)
9 A,C,E サウンドミドルウェアについて1(基本操作の理解と実習) 事前学修 指定したサウンドミドルウェアの使い方について、チュートリアルなどを自習し、事前に学んでおく。(2時間)
事後学修 授業課題を見直し、追加課題を自主的に実施しながらサウンドミドルウェアの理解について復習しておく。(2時間)
10 A,C,E サウンドミドルウェアについて2(実習と作品制作) 事前学修 様々なFPSを参照し、授業課題のアイデアとして検討しておく。(2時間)
事後学修 授業課題を見直し、追加課題を自主的に実施しながらサウンドミドルウェアの理解について復習しておく。(2時間)
11 A,C,D アダプティヴ・ミュージック(制作と実装)
事前学修 ・アダプティヴ・ミュージックとは何か、資料を下調べし、その仕組みについて理解しておく。また、事前に自分が好きなBGMを持つゲームを何か試遊しておく。
・DAWとミドルウェアについて再度復習しておく。またアダプティヴ・ミュージックとして効果的なゲーム音楽制作のアイデアについて自分なりに検討しておく。また、事前に自分が好きなBGMを持つゲームを何か試遊しておく。(2時間)
事後学修 ・授業内容を復習し、課題曲について再度楽曲分析しておく。さらに他の楽曲についても同様に行っておく。
・授業内容を復習し、課題曲について完成させ、さらに追加楽曲についても同様に制作を行っておく。(2時間)
12 A,C,D サウンド全般におけるゲーム演出についての理解
事前学修 様々なゲームジャンルにおける効果音を中心に、参考作品を事前に調べ、その演出効果について確認をしておく。(2時間)
事後学修 授業内容を復習し、自主的に別ゲームタイトルについても同様に、演出の観点から分析を行っておく。(2時間)
13 A,E,G 最終課題制作・まとめ 事前学修 最終課題制作を行う上で、これまでの授業内容について復習し確認しておく。(2時間)
事後学修 最終課題制作を完成させる。(10時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【DP-W-1-1】【DP-B-1-1】
・ゲーム音楽の構造的特徴やを理解し、分析できる。
・ゲーム自体の設計への理解を通してゲームサウンドによる演出を理解し、分析できる。
○修得する資質・能力:態度・志向力【DP-W-3-3】【DP-B-3-3】
・ゲーム音楽やサウンドデザインの制作について、ゲーム開発現場で要求されるレベルの技術を実践的に身につけることができる。
・ゲームエンジンとサウンドミドルウェアを連携させ、ゲーム(FPS等)のサウンドを実装できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 40% 50% 30% 20% 100%
小テスト、小論文 20% 50% 30% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 10% 50% 30% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 30% 50% 30% 20% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 50% 30% 0% 20% 0% 100%

教科書・参考書

・教科書は特になし
・参考図書:「ゲームサウンド制作ガイド―インタラクティブな音楽のための作曲技法」WinifredPhillips(著),竹内雅樹(監修),宮崎空(翻訳),オライリージャパン
・その他、授業の進行具合によって適宜提示していく。

オフィスアワー

・オフィスアワーの開設時間と場所は、基本的に後期火曜日、13:15-13:45、教員室または研究室、あるいはオンライン面談で行う。なお、学内外の用務のためオフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります。他の学生同士の重複を避け事前調整する必要があるため、予めメール等でコンタクトを取るようにしてください。

その他

・制作に使用するDAWソフトについてMacOS対応のツールであれば特に指定はしないが、可能であればApple Logic Proと同程度かそれ以上の機能を有する有償のDAWソフトの使用を推奨する。また、よりクオリティの高い音楽・音響制作を目指すべく、プラグインソフトウェアについても追加導入を検討されたい。
・その他、ゲームエンジン、ノーコードによるゲーム制作ツールまたはオーディオミドルウェアのソフトを使用予定。

・学修に関する到達確認および授業改善のため、アンケート形式で授業内レポートを実施することを予定しており、その全体結果についてはデータ集計してフィードバックを行う。
・個々の制作についてはメール等でアドバイスを中心に指導する。また授業課題や最終課題についても、必要であれば個別に講評を行いフィードバックを行う予定である。
・定期試験未受験の者はE評価とする。

実務経験のある教員による授業科目

・音楽業界およびゲーム業界における音楽制作に関する実務経験を有する教員が本授業の指導を行う。
・作曲家・サウンドクリエイターとして音楽制作業務を担当した経験を生かし、音楽及び音響に関する学術的知識や教養を踏まえながら、ゲームサウンド実装のための実践的な制作技術を養う。