2025年度前期メディアリテラシー

曜日・時限 火曜日1時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング HB131604
開講学科等 総合情報学部-ゲーム&メディア学科
教員名 植野 雅之
植野 雅之
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%a4%8d%e9%87%8e%e3%80%80%e9%9b%85%e4%b9%8b

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目的

現代は,メディアによる情報の伝達なしに成立しえない社会であり,高度情報化社会と呼ばれる.ここでは様々な形で情報発信がおこなわれるが,発信された全ての情報が正しい保証は存在しない.情報発信の背景や構造的問題を理解しておかなければ,印象操作,情報操作によって扇動され,様々な勢力からいいように操られることも起こりうる.メディア(情報媒体)から得られるニュースなどの情報を批判的に読み取る能力=「メディアリテラシー」を身に付けることにより,扇動に騙されず,事実を見いだすことができる.
本授業においては,まず,様々な表現媒体としてのメディアがどのような構造を持っているか,どのような技法に基づいているのかをよく理解した上で,情報伝達手段としてのメディアが現実としてどのような体制に依存しているのかを理解する.その上で情報発信者がどのような動機・背景に基づいて,情報を構成し,発信しているか,また,意図することなく,暗黙に間違った情報発信をおこなう可能性を含めて,各々のメディアが構造的に持つ問題点について考える.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 遠隔A ガイダンス
事前学修 シラバスを読んでおく(4時間)
事後学修 「メディア」とは何か考える(4時間)
2 遠隔A,C 表現媒体(1)絵画
・視覚認知と絵画
事前学修 絵画の表現について調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
3 遠隔A,C 表現媒体(2)コミック
・構成要素(音喩,漫符,効果,吹き出し,コマ,間白)
事前学修 コミックについて調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
4 遠隔A,C 表現媒体(3)映像1
・仮現運動
・カメラワークの三要素
事前学修 映像について調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
5 遠隔A,C 表現媒体(4)映像2
・クレショフの実験
・モンタージュ
・イマジナリーライン
事前学修 映像の構成要素について調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
6 遠隔A,C 表現媒体(5)ゲーム1
・遊びとは何か
・遊びの定義
・遊びの分類
事前学修 遊びについて調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
7 遠隔A,C 表現媒体(5)ゲーム2
・ゲームの構成要素
事前学修 ゲームの構成要素について調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
8 遠隔A,C インターネットの技術的基盤
・通信の歴史
・分散ネットワーク
・パケット通信
・プロトコル
事前学修 インターネットについて調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
9 遠隔A,C メディアとしてのインターネットへ
・処理形態
・Web
・Web2.0
・SNS
事前学修 コンピュータネットワーク,Webについて調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
10 遠隔A,C 情報セキュリティとWeb3.0
- 暗号技術
- 様々な攻撃手法
- ブロックチェーン
事前学修 情報セキュリティとWeb3.0について調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
11 遠隔A,C 旧来メディアの現状とSNS時代のメディアリテラシー
・新聞業界
・テレビ業界
・電波利権問題
・クロスオーナーシップ問題
・報道におけるタブー
・放送法
・虚偽報道(フェイクニュース)
・「ファクトチェック」
・ユーザー生成コンテンツの流通
・エコー・チェンバー現象
・フィルター・バブル
事前学修 旧来メディアやSNS時代のメディアリテラシーについて調べておく(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
12 遠隔A,C データのメディアリテラシー
・データの集め方
・母集団と標本
・標本抽出法
・統計処理の方法
・相関分析
・疑似相関
事前学修 公開されている統計データにはどのようなものがあるかを調べ,実際のデータを見てみる(2時間)
事後学修 課題について復習する(2時間)
13 遠隔A,C テクノロジーの進化とメディアリテラシー
・メディア形式の進化とテクノロジー
・ムーアの法則
・人工知能技術
事前学修 テクノロジーがメディアに与える影響について調べる(4時間)
事後学修 授業全体を振り返る(4時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

1.様々なメディアの特性やメディアがどのような過程を経て情報発信をおこなっているのかを説明できるようになる.
2.メディアを通じておこなわれる世論誘導を説明し,批判的に受け取ることができるようになる.
3.メディアを通じておこなわれる情報発信を読み取り,事実が何かを読み取れるようになる.
4.インターネットの構造を理解し,そのメディアとしての特性に合わせて情報発信できるようになる.
5.データや統計の扱いについて,公平性を欠く表現を修正できるようになる.

科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/

◯2023年度以前の入学生
 ・デジタルゲームとエンタテインメントコンテンツ分野における基礎的な専門知識を包括的に有し、それらを適切に応用する能力を備えている 【DP-B-1-1】 
・科学的な思考力で判断決断し、粘り強い意志力で行動し、問題解決に取り組める【DP-B-2-2】 
・最新科学技術の獲得とその応用のため研鑽を続けられる【DP-B-3-3】 

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 80% 60% 40% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 20% 100% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 48% 32% 0% 20% 0% 100%

教科書・参考書

オリジナル資料を配布する.
授業運営にMoodleを利用する

オフィスアワー

火曜5限にオンラインまたは対面(6-307室)にて実施する予定です(予約は不要です).詳細はMoodleに掲載します.
電子メールでの相談も可です.ueno@osakac.ac.jpに送ってください(ただし,成績に関する問い合わせには返答できません).

その他

出欠をとります.
課題の回答については,Moodle上でのフィードバックをおこなう
授業計画は進行状況によって変更される場合がある.
欠席や課題の未提出(0点を含む)が全体の1/3以上に及ぶ場合には,E評価とする.

実務経験のある教員による授業科目