2025年度前期ゲームの数学2

曜日・時限 月曜日2時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング HW130503
開講学科等 総合情報学部-デジタルゲーム学科
教員名 魚井 宏高
魚井 宏高
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e9%ad%9a%e4%ba%95%e3%80%80%e5%ae%8f%e9%ab%98

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目的

総合情報分野,特にプログラミングにおいて重要である線形代数と離散数学についてその基本的な知識や応用する技能について学ぶ.
具体的には,ゲームの数学1で修得した知識・技能を土台として,ベクトルと行列の演算,連立方程式と行列,線形写像の計算(ここまで線形代数),集合と関係・関数,論理,グラフ理論,オートマトンの基礎(ここまで離散数学)などについて扱う(これらすべてを深く取り上げるわけではない).
この科目を修得することで、デジタルゲームを主軸としたエンタテインメントコンテンツ開発の基礎的な専門知識を得て,それらを適切に応用する能力を身に付けることができる.

なお,ゲームの数学1で学んだ内容に基づく部分もあるので,できるだけゲームの数学1を履修・修得している方が望ましい.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 AC 授業ガイダンス=授業内容と評価について=
受講者数などに応じてシラバスの内容や評価方法について調整があります
履修を予定する人は必ず出席してください

ゲームの数学1の復習
 ゲームの数学1にて学習した内容のうち,「ベクトルと空間図形」について復習する
事前学修 シラバスを読んで,授業の目的を理解し,教科書全体に目を通しておく(2時間)
事後学修 ガイダンスを踏まえて教科書・参考書の内容を確認する(2時間)
2 AC 連立1次方程式と行列(基本変形・掃き出し法・行列の階数)
教科書1ー1から1ー5まで
事前学修 教科書の該当箇所までを予習する(3時間)
事後学修 授業でやった例題を復習し,宿題の練習問題を解く(3時間)
3 AC 連立方程式と行列式
教科書2ー1から2ー3まで
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い,宿題の計算問題を行うこと(2時間)
4 AC 行列の計算
教科書3ー1から3ー3まで
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い,宿題の計算問題を行うこと(2時間)
5 AC ベクトル空間
教科書4ー1から4ー4
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い,宿題の計算問題を行うこと(2時間)
6 AC 線形写像と行列
教科書5ー1から5ー4
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い,宿題の計算問題を行うこと(2時間)
7 AC 固有値と固有ベクトル
教科書5ー5
対角化
教科書5ー6

ここまでの復習と補足
・内積と外積
・内積・外積
・一次変換の応用
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(3時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い,宿題の計算問題を行うこと(3時間)
8 AC 離散数学入門・基礎知識の復習
集合,関数
順列・組合せ,基数法
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(3時間)
事後学修 授業で行った離散数学に関する例題を理解すること(3時間)
9 AC 命題論理学
命題代数論理和論理積否定の説明と例題
真理表とその問題の例題
条件命題の説明と例題
論理代数の法則の説明と証明
トートロジー,矛盾命題の説明
命題論理の例題
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い、課題の計算問題提出すること(2時間)
10 AC ブール代数
ブール表現,その簡略化の説明と例題
逆と対偶の説明と例題
含意の説明と例題
論理ゲートと論理回路の説明と例題
カルノー図
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い、課題の計算問題提出すること(2時間)
11 AC 述語論理
述語論理の説明と例題
全称命題,存在命題の説明と例題
推論の説明と例題
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い、課題の計算問題提出すること(2時間)
12 AC グラフ理論
グラフの概念と定義
いろいろなグラフと性質
グラフにまつわる様々な問題
連結性,一筆書きなど
木構造と関連問題
有向グラフなど
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(2時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い、課題の計算問題提出すること(2時間)
13 AC オートマトン
言語の定義
有限オートマトン
オートマトンの受理言語
正規表現と有限オートマトン
チューリング機械
事前学修 講義資料及びノートを復習し,授業の内容を理解する(3時間)
事後学修 授業で行った例題を再度行い、課題の計算問題提出すること(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

修得する資質・能力:
   知識・理解:【DP-W-1-1】(デジタルゲームを主軸としたエンタテインメントコンテンツ分野の基礎的な専門知識を有し,それらを適切に応用する能力を備えている)
1. ベクトルと行列の基本演算ができること
2. 同時座標系を使って3次元ベクトルの回転・拡大・並行移動が定義できること
3.連立方程式の解を行列を用いて解くことができること
4.命題の理解論理和論理積否定の理解と,課題の真理値を求めることができること
5.ブール代数,ブール表現その簡略化を理解することと,論理ゲートと論理回路の課題が解けること
6.述語論理,全称命題,存在命題の理解と,課題の問題が解けること
7.グラフに関する基本的な理解と,問題が解けること
8.有限オートマトンと正規表現に関する基本的な理解と,問題が解けること
9.オートマトンと受理言語の基本的な事項を理解すること

科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科/専攻名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 50% 50% 50% 100%
小テスト、小論文 25% 50% 50% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 25% 50% 50% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 50% 50% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

前半の線形代数部分では以下の教科書を用います.

「大学新入生のための線形代数入門」石村園子著,共立出版.  ISBN978-4-320-11092-2

後半の離散数学部分は配布する独自スライドを基に授業を進めます.

参考書として,ゲームの数学1で用いられた教科書

「大学新入生のための数学入門 増補版」石村園子著,共立出版.  978-4-320-01769-6
も挙げておきます.

また,
参考書:(購入は必須ではない)
1.「情報科学のための離散数学」 柴田正憲,浅田由良著 コロナ社 ISBN978-4339023299
少し古い本ではあるが,離散数学部分の学修範囲をもれなく含んでおり,練習問題も豊富です.

2.「プログラマの数学 第2版」 結城浩著 ソフトバンククリエイティブ ISBN978-4797395457
プログラミングのために用いられる数学的な基礎知識を得ることができる.電子書籍もある.

も有用です

オフィスアワー

前期火曜4限 10-306室まで,できるだけ授業後に申し出て下さい.
学内外の用務のため、オフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります.
事前予約の場合はできるだけ対応します.
電子メールでの相談はuoi@oecu.jpに送ってください(ただし,成績に関する問い合わせには返答できません).
授業内容に関する質問については,Moodleの授業掲示板(質問室)で行ってもらう方が望ましいです.
遠隔(ビデオ会議)でも対応しますが,時間調整のために事前にメールで予約してください.

電子メールやMoodleの質問箱には随時対応します.メールの返事はなるべく早く返事するようにしていますが,都合で時間がかかることもありますのでご了承ください.
基本的には1両日中には返事しますので,2日経っても返事がない時はメールのトラブルの可能性がありますので,再送をお願いします.

その他

講義科目ですが,一部コンピュータを使った実験的な内容(演習)を含みます.
毎回,出席確認を兼ねた小テストもしくは課題提出があります.
小テストではテスト結果はMoodleの機能で毎回確認ができますし,時間が許す限り再度回答することができます.

欠格条件:
小テスト・課題がほぼ毎回あるが,未受験(0点も含む)・未提出が5回以上で,定期試験受験の資格を失い,最終成績は評価不能(E)と
その場合は,卒業再試験の資格を失うので注意すること.

注意事項:
授業計画および,講義でとり上げる題材は,進行度合いに応じて変更される可能性があります.
Moodleを用いて,資料・教材の配布,小テスト,レポート提出 を行います.
その関係上,度々ノートPCを用いるので,忘れないように. 故障などの場合にはサポートデスクで代替機を借りておくように.
課題提出においては紙での提出は行わない(PDF化して提出)が,不適切な用紙のサイズの場合には減点する.
宿題・レポートは返却しないが,回答例を示したり,一部を取り上げての評価は講義中に行う.

実務経験のある教員による授業科目