2025年度後期栄養学

曜日・時限 月曜日2時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング FS230510
開講学科等 医療福祉工学部-健康スポーツ科学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
教員名 武田 ひとみ
武田 ひとみ

目的

栄養とはどういうことか、私たちの体を作るのは自らが摂取する栄養素であり、それを選択するのは自分自身である。まずは五大栄養素の働きについて知り、体内でのそれらの代謝について理解する。エネルギー代謝や血糖調節等は生理学や運動生理学とも共通する重要事項であるのでこの科目においても取り上げ、人間の身体機能と栄養素の関連について多面的に理解できるようにする。この科目では、栄養学を学ぶために必要な基礎知識の修得や、特に生理学から栄養学への知識(特に消化吸収過程)のつながりを理解することを主な目的とし、栄養摂取や身体活動量の評価などについて詳しくは主に3年前期のスポーツ栄養学演習で学ぶ。栄養を利用する側の人体の消化吸収機能について理解する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 全て面接授業:A 1科目概要および高校までの関連知識の確認(高校の知識を思い出す)

2食べ物の働き,食事の意義について(食品知識の確認)
事前学修 小学校、中学校、高等学校の家庭科や生活科の知識を思い出す。(1時間)
【教科書2】食品成分表を開いて自分の知っている食品についてどのような情報が乗っているか見ておく。(1時間)
事後学修 現段階での自分の栄養や食品に関する知識を確認する。1時間)
【教科書4】「イラスト健康増進科学概論ー運動・栄養・休養」の第4章を読んでみる。(1時間)
2 A 消化器系の知識の確認(消化器系の概要を理解する) 事前学修 生理学のテキスト消化器系の単元にあるいろいろな図をよく見ておく。(2時間)
事後学修 【教科書1】「スタンダード人間栄養学1基礎栄養学」を良く見直し消化器の働きを確認する。(3時間)
3 A 五大栄養素の働き(五大栄養素の働きを理解する) 事前学修 【教科書4】の第4章をよく読む。(2時間)
事後学修 【教科書1】の該当部分を読んでおく。(2時間)
4 A 炭水化物の消化、吸収過程(炭水化物の消化、吸収過程を理解する) 事前学修 生理学のテキスト消化器系部分を読んでおく。(2時間)
事後学修 【教科書1】の炭水化物の部分を読む。(3時間)
5 A エネルギー供給機構について(エネルギー供給機構の概要を把握する) 事前学修 生物学や生化学で学んだあるいは高校の生物でも学んだ可能性のある、解糖系、TCA回路などを覚えているか、知っているか確認しておく。(2時間)
事後学修 エネルギー供給機構の概要を把握できたかテキストの中の図をみて確認する。(3時間)
6 A 血糖調節について(生理学で学んだ血糖調節について思い出す) 事前学修 生理学のテキストの内分泌系部分を復習しておく。(2時間)
事後学修 体内の糖の保持と消費、合成について理解できたか確認する。(3時間)
7 A タンパク質の消化、吸収過程(タンパク質の消化、吸収過程を理解する) 事前学修 生理学のテキスト消化器系タンパク質の消化吸収を読んでおく。(2時間)
事後学修 タンパク質の消化、吸収に重要な関係がある器官や消化液について理解しているか確認する。(2時間)
8 A 種々のアミノ酸について(アミノ酸の種類や役割を理解する) 事前学修 【教科書3】「ナーシンググラフィカー疾病の成り立ち(4)臨床栄養学」のアミノ酸の表や記述を読んでおく。(2時間)
事後学修 アミノ酸の種類や役割について理解できたか確認する。(2時間)
9 A 脂質の消化、吸収過程(脂質の消化、吸収過程を理解する) 事前学修 生理学のテキスト消化器系単元の脂質の消化吸収を読んでおく。(2時間)
事後学修 脂質の消化吸収過程やそれを助ける重要な消化液について理解できているか確かめる。(3時間)
10 A 三大栄養素の代謝経路について(三大栄養素の代謝経路を理解する) 事前学修 【教科書3】の第2章の2運動と栄養の単元を読み、そにある代謝経路の図を見ておく。(1時間)
事後学修 代謝経路の共通部分は理解できたか確認しておく。必要に応じて生化学や生理学の教科書を使って復習しておく(4時間)
11 A,C ビタミンについて(基本のみ、本論はスポーツ栄養学演習で(ビタミンの基礎知識を得る) 事前学修 【教科書3】ビタミンの部分を読んでおく。(2時間)
事後学修 【教科書1】のビタミンの詳細な内容も読んで知識を整理しておく。(3時間)
12 A ミネラルについて(基本のみ、本論はスポーツ栄養学演習で(ミネラルの基礎知識を得る) 事前学修 【教科書3】のミネラルのところを読んでから【教科書1】のミネラルの部分を読む。
生化学の教科書も持っている人は見ずと電解質の単元を読むと良い。(2時間)
事後学修 各ミネラルの役割について整理しておく。(3時間)
13 A,C 基礎代謝について(活動量測定の基礎)(基礎代謝を理解する)
BMIおよび肥満について(BMIや理想体重を算出できる)
事前学修 【教科書1】の代謝に関する単元を読んでおく。(1時間)
【教科書3】の第1章の4栄養アセスメントの部分に目を通しておく。(1時間)
事後学修 基礎代謝や安静時代謝の意味を確認しておく。(1時間)
自分のBMIを算出し、さらに理想体重を算出する。自分の現状や健康状態との関連を考察する。(1時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○修得する資質・能力:知識・理解力【DP-S-1-1】
・人体内での各栄養素働きを知る。
・五大栄養素の役割と代謝について理解する。
○修得する資質・能力:態度・志向性【DP-S-3-1】
・健康管理における3本柱である運動、栄養、休養の重要性を理解し、アドバイスができる。
○修得する資質・想像力【DP-S-4-1】
・栄養状態と健康の関係に関して問題点を見つけることができる。

科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科/専攻名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 80% 80% 20% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 10% 80% 10% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 10% 70% 20% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 73% 17% 7% 3% 0% 100%

教科書・参考書

【教科書1】「スタンダード人間栄養学1基礎栄養学 第3版」朝倉書店 (これはスポーツ栄養学演習でも教科書として使用する)
【教科書2】「新食品成分表FOODS 2024」(とうほう)(これは引き続きスポーツ栄養学演習でも教科書として使用する) 
【教科書3】「ナーシンググラフィカー疾病の成り立ち(4)臨床栄養学第6版」關戸啓子編メディカ出版(これは引き続きスポーツ栄養学演習でも教科書として使用する。発育・発達と老化でも参考に活用する)
【教科書4】「イラスト健康増進科学概論ー運動・栄養・休養 第2版」今村裕之、沖嶋今日太、角南良幸ほか東京教学社(これは生理学、運動生理学の教科書でもある)
教科書は複数使用するが、スポーツ栄養学演習,生理学、運動生理学など、他の科目でも教科書として使用する本が多い。授業で必要なので必ず入手しておくこと。
(既に今までに購入して持っている本を確かめること)教科書1、2、3を中心に使うことが多いが、特に指示のない限り持ってくる方が授業で困らない。

参考書
「臨床栄養ディクショナリー」山本みどり、佐々木公子編集、メディカ出版
「イラスト生化学入門ー栄養素の旅ー 」相原英孝、大森正英ほか、東京教学社(これは生化学の教科書)
「人体の構造と機能」内田さえ,佐伯由香、原田玲子著、医歯薬出版株式会社(これは生理学の教科書でもある)

オフィスアワー

月曜5限目(1号館210)
(ゼミの実施時間決定後変更の可能性がある。その場合授業時に連絡します)
学内外の用務によりオフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります。

その他

・【教科書2】の食品成分表がないと授業時にする作業が出来ないこととなり、毎回授業時提出の小レポート(あるいは小テスト)が出せない。レポート未提出は不合格になる。 また、食品成分表は授業以外にも日常生活で自分の食べたものについての栄養素等を調べるのにも役立つ。
・出席が2/3以上ない者(例えば全13回なら9回以上の出席がない者)は試験を受けても不合格となる。
・この科目は3年次前期の「スポーツ栄養学演習」の基礎となるので「スポーツ栄養学演習」を履修予定の者は必ずこの科目を先に履修しておくこと。
・「栄養学」の履修および出席がないと「スポーツ栄養学演習」は履修できない。

実務経験のある教員による授業科目

該当しない。