2025年度後期教育課程論

曜日・時限 月曜日3時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング
開講学科等 工学部-機械工学科
医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療福祉工学部-健康スポーツ科学科
医療健康科学部-医療科学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
総合情報学部-情報学科
教員名 佐野 正彦
佐野 正彦
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e4%bd%90%e9%87%8e%e3%80%80%e6%ad%a3%e5%bd%a6

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目的

教育課程の意義と編成方法を理解する
具体的目標:
1. 教育課程編成の基本原理を理解する(2-1)
2. 教科・領域横断的カリキュラムの意義の理解と具体的事例を通じて方法に関する理解をする(2-2)
3. 地域・子どもの実態を踏まえての教育課程の計画・実践・点検評価・改善活動の重要性および方法を理解する(2-3)(3-1)
4.学習指導要領の性格及び位置づけを理解する(1-1)
5.学習指導要領の変遷、主な改訂事項、及び社会的背景を理解する(1-2)
6.社会に開かれた教育課程の意義と役割を理解する(1-3)
7.カリキュラム・マネジメントの意義と方法及びカリキュラム評価の方法を理解する(3-1・2)
*( )内の数字は、教職課程再課程認定の際に示されたコアカリキュラムの目標との対応を示す

8. 本科目を受講することで,本学のディプロマポリシーである、豊かな人格形成の基盤となる教養と、社会とのかかわりを考える力を修得することを通して、
(DP-1)【手】手が動かせること(行動する力):学修した知識や技能を組み合わせて活用し、与えられた課題に着手できる
(DP-2)【頭】画が描けること(考える力):自ら課題をみつけ、問題解決のための計画・シナリオを描き実行することができる
(DP-3)【心】コミュニケーションができること(協働する力):人の考えを聞いて理解し、自分の考えも適切に人に伝えられることができる、ことを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 導入
-授業の目的、内容、評価等の説明-
事前学修 シラバスを読んでくる(2時間)
事後学修 ノート・資料の見直し(2時間)
2 A・B 教育において真実を伝えることの重要性   錯視とポストトゥルースの時代 事前学修 情報化社会といわれる今日、フェイクニュースが氾濫する理由とファクト・チエックの重要性と方法について考えてくる(2時間)
事後学修 配付資料を読む(2時間)
3 A・B 教育課程とは何か(1)教育課程とカリキュラム:カリキュラムマネジメントとPDCAサイクル
事前学修 学校で受けた教育に関し、その経験の諸領域を網羅し、そのグルーピングの作業をする(2時間)
事後学修 ヒドゥンカリキュラムとは何か。また、自ら経験した学校生活の中でヒドゥンカリキュラムと思われるものの例を挙げ整理すること。またそれらが、どのような影響を与えたかについても考える(2時間)
4 教育課程とは何か ― 日本の戦前と戦後の教育の転換と教育課程
事前学修 戦前の「大正自由教育」について調べておく(2時間)
事後学修 「生活綴り方教育」の資料を読み特徴をまとめる(2時間)
5 A・B 教育課程と学習指導要領:教育課程をめぐる 2 つの考え方(2 つのカリキュラム原理)
事前学修 デューイとブルーナーについて調べる(2時間)
事後学修 経験主義と系統主義の基本的な考え方と特徴について整理する(2時間)
6 A・F 学習指導要領の変遷(1)戦後改革期~第10回学習指導要領のの特徴と時代背景 事前学修 学習指導要領とは何か、調べる
ゆとり教育が求められた時代背景について調べる(2時間)
事後学修 戦後改革期の学習指導要領が求めてた教育の特徴についてまとめる
ゆとり教育とそれ以降の教育における、学習指導要領の変化を整理する(2時間)
7 A・B 学習指導要領の変遷(3)新学習指導要領(2017 年度告示) の基本的な考え方と主な改善事項 事前学修 新学習指導要領(2017 年度告示)(中学校)を読む(2時間)
事後学修 新学習指導要領(2017 年度告示)(中学校)の示す6つの改善点につい、興味を持った2つの点に関して、自分の教科においてどのような改善が考えられるか整理する(2時間)
8 A・B 教科横断的・探求的学習の創造(1)学習指導要領と「総合的な学習の時間」
事前学修 今までに経験した「総合的な学習の時間」の特徴や意義について振り返る(2時間)
事後学修 美浜小学校の「総合的な学習の時間」の実践ビデオを見て、課題の発見、課題の追求の段階の特徴点をまとまる(2時間)
9 A・B 教科横断的・探求的学習の創造(2)「総合的な学習の時間」の意義と課題 事前学修 ノート・資料の見直し(2時間)
事後学修 美浜小学校の「総合的な学習の時間」の実践ビデオを見て、課題のまとめ(報告・発表)と活用発展の段階の特徴点をまとまる(2時間)
10 A・F 道徳教育の現状と課題 (1)道徳・道徳性・道徳教育:学習指導要領の道徳教育の目的 事前学修 学級会活動・生徒会活動・学校行事の3つの領域における自らの経験を整理する(2時間)
事後学修 集団活動を通しての人間関係を改善する学校行事の検討(2時間)
11 A・F 道徳教育の現状と課題 (2)道徳教育に関するさまざまな考え方 事前学修 「道徳度テスト」に関する自らの考え方を整理する(2時間)
事後学修 道徳教育に関して、徳目主義、価値主義、段階的発達主義、それぞれの考え方の特徴と意義と問題点について整理する(2時間)
12 A・B 道徳教育の現状と課題(3)ローレンス・コールバーグの道徳教育論と方法 事前学修 資料に基づき、「ハインツのジレンマ」に対する自分の回答から、 ローレンス・コールバーグの道徳性発達レベルの推定する
『手品師』の教材および指導書を検討し、その問題点を考える(4時間)
事後学修 『ハーバード白熱熱教室』マイケル・サンデル教授 の問題提起に関して、自分の考え方を整理する(4時間)
13 特別活動の現状と課題 :子ども、地域と教育課程編成:教科外指導における子どもと地域 事前学修 自らが経験した特別活動を振り返り、その特徴点とその活動によって培われた資質・能力について考える(4時間)
事後学修 特別活動の諸領域の中から、1領域を選び、生徒自身が人間関係を改善し、自己の生き方を模索するために必要とされる改革課題を考える(4時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

教育課程の意義および編成の方法、学習指導要領の変遷、「教科」、「特別活動」、「道徳」、「総合的学習の時間」の現状と課題などについて理解し、教師となったときに教育課程を主体的にデザイン、編成するPDCAサイクルを実践する力量の基礎を培うことを到達目標とする。
1.教育課程の理論および編成原理について理解している
2.カリキュラム開発とデザインの理論と方法について理解している
3.教育課程の諸領域の目的、固有の意義、内容・方法の基本的な事項を理解している

また、本科目を受講することで、本学のディプロマポリシーである、豊かな人格形成の基盤となる教養と、社会とのかかわりを考える力を修得して、それを活用することができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 60% 70% 20% 10% 100%
グループワーク 10% 20% 20% 20% 40% 100%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 30% 20% 25% 30% 25% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 50% 22% 9% 16% 4% 100%

教科書・参考書

教科書:使用しない。
授業中に適宜資料を配付(配信)する。できるだけプリントアウトするか、PC等に保存して散逸しないようにファイル(データとして保存)に綴じておく。

参考書:
1.田中耕治・水原克敏・三石初雄・西岡加名恵『新しい時代の教育課程』有斐閣、2005 年。
2.柴田義松著『教育課程――カリキュラム入門』有斐閣、2000年。
3.文部科学省『中学校学習指導要領』『高等学校学習指導要領』最新版。

オフィスアワー

オフィスワーク前期木曜日14:00~15:30( 寝屋川新棟1F 教員室No5)、後期火曜日14:00~15:30(寝屋川新棟1F 教員室No5)

上記のオフィースアワー以外の時間に質問やアドバイスを希望する者は、あらかじめ授業の後や直接研究室((寝屋川新棟1F 教員室No5伝言板有り)を訪問するか、メール(sano@oecu.jp)をして事前にアポイントメントをとること。なお、寝屋川の研究室を訪ねることが不便な畷の学生については、個別に日時場所を相談しますので、申し込んでください。

その他

失格条件
1.欠席回数4回以上(4回を含む)。
2.授業態度が悪く、教職学生として適格性が欠けると判断された者(授業中の携帯電話、授業と関係のないPCの使用、私語等の注意を2回以上受けた者)。
3.レポート、小テスト、合わせて未提出が4回以上(4回も含む)。

卒業再試験は実施しません。


フィードバック
・レポート、宿題、小テスト、試験の答案などの返却は、適宜判断するので、指示に従うこと。
・特に指定した課題などは、指定期間内に、修正指示(返却)・再提出などをしてもらう場合もあるので指示に従うこと。

その他
・教育実践に関する図書や記事を収集し読む習慣をつけること。

実務経験のある教員による授業科目