2025年度後期教職論

曜日・時限 月曜日4時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング
開講学科等 医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療福祉工学部-健康スポーツ科学科
医療健康科学部-医療科学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
総合情報学部-情報学科
教員名 佐野 正彦
佐野 正彦
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e4%bd%90%e9%87%8e%e3%80%80%e6%ad%a3%e5%bd%a6

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目的

教職の意義及び教員の役割・職務内容を理解する
1.公教育の目的と教員の役割と意義の理解(1-1)
2.教職の職業的特質の理解(1-2)
3.教員に求められる役割及び資質能力の理解(2-1・2)
4.教育公務員としての服務上・身分上の義務の理解(3-3)
5.教員の職務の全体像の理解と研修を通じての専門職としての成長の必要性と課題の理解(3-1・2)
6.チーム学校としての組織的対応の重要性と事例を通しての具体的な方法の理解(4-1)
 ( )内番号は、教職課程再課程認定の際のコアカリキュラムの目的に対応する番号
7. 本科目を受講することで,本学のディプロマポリシーである、豊かな人格形成の基盤となる教養と、社会とのかかわりを考える力を修得することを通して、
(DP-1)【手】手が動かせること(行動する力):学修した知識や技能を組み合わせて活用し、与えられた課題に着手できる
(DP-2)【頭】画が描けること(考える力):自ら課題をみつけ、問題解決のための計画・シナリオを描き実行することができる
(DP-3)【心】コミュニケーションができること(協働する力):人の考えを聞いて理解し、自分の考えも適切に人に伝えられることができる

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A ガイダンス 事前学修 シラバスを読んでくる(2時間)
事後学修 「こんな教師になりたい」レポート作成(2時間)
2 A B 教師に求められる資質(1)「学び続ける教員」(『中央教育審議会答申』(平成24年))と『OECD教員白書』のデータ等から、教員に必要とされる資質について考える 事前学修 現代学校教育の課題を考え、その課題に対応する教員に本当に必要とされる資質とは何かを考えて、まとめてくる(2時間)
事後学修 ノート・配布資料の見直し(2時間)
3 A・B・F 教師に求められる資質(2) 教師の役割についての討論:生徒のやる気を引き出す方法について考える
事前学修 前回授業の質問事項の確認(2時間)
事後学修 子どものモチベーションをあげる手段について具体的な場面を想定した方法を考える(レポート)(2時間)
4 A・B 教師に求められる資質(3)≪補論≫ 外発的動機づけと内発的動機づけ
 
事前学修 内発的動機づけと外発的動機づけについて、前回学んだことの整理をしておく(2時間)
事後学修 動機づけの方法を踏まえて、実態の学校場面を想定したシナリオ式レポートを仕上げる(2時間)
5 A・F 公教育の目的と教員の役割・服務(1) 教員の全体の奉仕者性と教員の服務 事前学修 前回授業の質問事項の確認(2時間)
事後学修 教員の服務の種類と関連法規を整理する(2時間)
6 A・B・D 公教育の目的と教員の役割・服務(2) 職務上の義務と身分上の義務 分限と懲戒 事前学修 前回授業の質問事項の確認
教員の政治的行為や争議行為が制限されたり禁止されている理由を考え、またどこまでの制限が妥当なのかも考えてくる(2時間)
事後学修 教員採用試験に出された教員の服務の問題を解いてくる(2時間)
7 A・B  生徒指導(教科外指導)における教師の役割(1)「いじめ」問題を通して学校の課題を考える 

事前学修 自分の経験や新聞記事・文献を参考にし、いじめの実態の特徴や原因について考えてくる(2時間)
事後学修 いじめに対する文科省の基本的な考え方と対策について考え、整理する(2時間)
8 A・B 生徒指導(教科外指導)における教師の役割(2)「いじめ」の特徴と原因  事前学修 いじめの原因について、子どもの生活の変化、学校の状況、社会の状況という、3つの視点から考えてくる(2時間)
事後学修 文部科学省の示す、いじめの対策の意義と限界について自分の考えをまとめる(2時間)
9 A・B・F 生徒指導をめぐる2つの考え方 (1) 生徒指導とは
『学習指導要領』および『生徒指導提要』の生徒指導の意義と課題
事前学修 生徒が問題行動を起こした場合、生徒指導において、教師はどのように対処し指導をすべきか考える(2時間)
事後学修 「強い指導」、「ゼロトレランス方式」の有効性と問題点を考える(2時間)
10 A・D 生徒指導をめぐる2つの考え方 (2) ゼロトレランス方式と生徒理解による生徒指導 事前学修 日本の学校における生徒の状況の変化と、それに対応する学校の生徒指導の特徴の変化を調べる(2時間)
事後学修 ノート・配布資料の見直し。カウンセリングマインドという考え方の特徴と、その学校現場での有効性について考える(2時間)
11 B・A 生徒指導をめぐる2つの考え方 (3) 構成的グループエンカウンターの考え方とその指導法 事前学修 1980年代の日本の管理教育がより子どもの状況を悪化・複雑化させた理由について、推測しまとめる(2時間)
事後学修 鹿嶋真弓の構成的グループエンカウンターの実践ビデオを見た感想と評価をまとめる(2時間)
12 A・F 教科指導と教師の役割(1)教育課程とは:PDCAサイクルん考え方 事前学修 前回授業の質問事項の確認(4時間)
事後学修 PDCAサイクルとカリキュラム・マネジメントについて整理する(4時間)
13 A・B 教科指導と教師の役割(2)学習指導案の意義と要点
事前学修 自分の取得する免許の教科に関して、インターネットや文献から、優れた指導案を見つけ、実際に自分が授業することを想定したシミュレーションをする(4時間)
事後学修 学習指導案の作成のポイントについて考え、整理する(4時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

1.教員に必要とされる資質、教員が果たすべき役割やその仕事の意義を理解することができる。
2.教員の職務内容(研修、服務及び身分保障等を含む)について理解することができる。
3.授業(教科)と生徒指導に関する教職の専門性について理解することができる。
4.教員が直面している学校現場の課題や生徒に対する責任を理解することができる。
5.本学のディプロマポリシーの掲げる、①現代社会をより豊かに生きていくための幅広い知識を修得し、活用することができ、②現代社会における複数の重要問題を理解でき、新しい考え方を発想する自由な思考、柔軟で多角的・複眼的な思考をすることができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 60% 80% 10% 10% 100%
グループワーク 5% 20% 20% 60% 100%
プレゼンテーション 40% 20% 20% 20% 100%
レポート、宿題 30% 80% 10% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 5% 50% 10% 40% 100%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 72% 12% 2% 11% 3% 100%

教科書・参考書

指定の教科書はないが、Moodleを授業前後に必ず見ておくこと(参考資料等を配信)
資料は、授業中に直接配付するか、Moodkeで配信する。Moodleで提供されている資料は、プリントアウトするか、PC等に保存して散逸しないようにファイル(データとして保存)に綴じておく。


参考書
:井ノ口、田中、佐野他著『教職概論-教師になるにはー』ミネルヴァ書房。2008年
:田中耕治編著『時代を拓いた教師たち-戦後教育実践からのメッセージ』日本標準、2005年。
:文部科学省『生徒指導要提』

オフィスアワー

オフィスワーク前期木曜日14:00~15:30( 寝屋川新棟1F 教員室No5)、後期火曜日14:00~15:30(寝屋川新棟1F 教員室No5)

上記のオフィースアワー以外の時間に質問やアドバイスを希望する者は、あらかじめ授業の後や直接研究室((寝屋川新棟1F 教員室No5伝言板有り)を訪問するか、メール(sano@oecu.jp)をして事前にアポイントメントをとること。なお、寝屋川の研究室を訪ねることが不便な畷の学生については、個別に日時場所を相談しますので、申し込んでください。

その他

失格条件
1.欠席回数4回以上(4回を含む)。
2.授業態度が悪く、教職学生として適格性が欠けると判断された者(授業中の携帯電話、授業と関係のないPCの使用、私語等の注意を2回以上受けた者)。
3.レポート、小テスト、合わせて未提出が4回以上(4回も含む)。

卒業再試験は実施しません。


フィードバック
・レポート、宿題、小テスト、試験の答案などの返却は、適宜判断するので、指示に従うこと。
・特に指定した課題などは、指定期間内に、修正指示(返却)・再提出などをしてもらう場合もあるので指示に従うこと。

その他
図書館や書店に通い、教育実践に関する報告や文献を探し、読む習慣をつけておく。授業中に出された課題は、期日までの作成・提出すること。

実務経験のある教員による授業科目