2025年度前期運動障害と予防

曜日・時限 火曜日2時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング FS330608
開講学科等 医療福祉工学部-健康スポーツ科学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
教員名 長倉 俊明
長倉 俊明
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e9%95%b7%e5%80%89%e3%80%80%e4%bf%8a%e6%98%8e

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目的

本学科は本講義は公益社団法人「健康・体力づくり事業団」による「健康運動指導士」と「健康運動実線指導者」の養成校の一つである。前者は保健医療関係者と連携し、個々に応じた安全で効果的な運動を実施する「運動プログラム作成」および「実践指導計画の調整」等を行うを指し、昭和63年から厚生大臣の認定事業として始まったが、平成18年以降に生活習慣病予防、健康保持する目的でハイリスク者(患者)も対象にしたカリキュラム改正となったので、臨床医による教育が要求されている。よって医学的知識、運動生理学、健康のための運動指導の知識と技能等を持ち、健康づくりを目的として、作成された運動プログラムに沿って実践指導を行う認定資格である。
しかし、運動を健康づくりに役立てるためには過負荷の原則を適用する必要があるので、日常活動よりもはるかに大きいエネルギーのため、日常では経験しない障害を受ける可能性がある。特に、加齢により生体機能が低下した高齢者については最大限の安全対策を講じる必要がある。
よって、本講義は、生体の仕組みが理解でき、各種運動において生じるであろう障害を予想し、それに対する最大限の安全対策法と、障害発生時には正しい応急処置法、適切な医療機関への移送等の基礎的知識が臨床的実学として学べるようになっている。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 面接(遠隔併用):A 運動外傷・障害の基礎知識について(その1)
電解質の生理学
事前学修 シラバスを読んでくる。
該当分野(生理学)の復習(1時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(1時間)
2 面接(遠隔併用):A 運動外傷・障害の基礎知識について(その2)
糖代謝
筋肉の収縮
事前学修 該当分野(生理学)の復習(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(2時間)
3 面接(遠隔併用):A 運動外傷・障害の基礎知識について(その3)
運動と代謝
体温の調節
運動時の問題点
事前学修 該当分野(生理学)の復習(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(2時間)
4 面接(遠隔併用):A、C 内科的メディカルチェックについて
内科的疾病について
心電図計測
実習で行う負荷試験など
事前学修 課題内容を予習する。(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
5 面接(遠隔併用):A 外科的メディカルチェックについて
筋、関節、骨など
既往症など
事前学修 生理学の復習と課題内容の確認(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
6 面接(遠隔併用):A 運動開始前及び運動中の自覚症状と他覚徴候より運動中止の判定法
1ヒトの正常値を知る
2疾病について知る
事前学修 生理学の復習と課題内容の確認(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
7 面接(遠隔併用):A 内科的障害と予防
高血圧、糖代謝異常、脂質代謝異常など
体液調節
事前学修 骨の生理学復習(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
8 面接(遠隔併用):A 骨粗鬆症
 カルシウム代謝
関節リウマチと変形性関節症
 変形性関節症と外傷、物理的ストレス、老化
事前学修 骨代謝(生理学)の予習(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
9 面接(遠隔併用):A 外科的傷害(上肢)
運動時の外傷と原因
応急処置
事前学修 解剖学
運動力学(力の釣り合いとモーメント)の予習(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
10 面接(遠隔併用):A 外科的傷害(下肢(膝を含む))
運動時の外傷と原因
応急処置
事前学修 解剖学
運動力学(力の釣り合いとモーメント)の予習(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
11 面接(遠隔併用):A,C 外科的傷害(脊椎など) 事前学修 解剖学・生理学・運動力学の予習(2時間)
運動力学(力の釣り合いとモーメント)の予習
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
12 面接(遠隔併用):A、C 外傷と治療について
皮膚外傷と創傷治療の方法
消毒
事前学修 復習と課題確認をおこなう。(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)
13 面接(遠隔併用):A,C 運動障害の予防(テーピングの目的・意義の理解と部位別テーピング)
運動障害とアスレチック・リハビリテーションの有効性
事前学修 復習と課題確認をおこなう。(2時間)
事後学修 復習と課題をおこなう。(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

目標:修得する資質・能力: 知識・理解力、応用力 【DP-S-1-1】、【DP-S-2-2】、【DP-S-3-3】
生理学を中心とする生体の営みについて学ぶ。
メディカルチエックを知り、その意義を理解し障害予防についても学ぶ。
また運動によって障害された時の処置や予防する方法を学ぶ。
運動と健康の関係について学ぶ。

理解度によってスケジュールの調整あり

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 60% 70% 30% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 70% 10% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 50% 20% 30% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 10% 50% 20% 30% 100%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 66% 24% 10% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:健康運動実践指導士養成講習会テキスト
財団法人健康・体力づくり事業財団

参考書:やさしい生理学(など生理学の入門書を読んでおくとが望ましい)
編集彼末一之(編集),能勢博(編集)
南江堂

オフィスアワー

金曜日15時から17時(於8-412).会議や出張などで不在の場合があります。

その他

一部は実習を伴い、講義後にまとめのレポートを課します。
本講義は実習を伴い、スポーツ医学を同時に履修が望ましい。
原則対面講義であるが遠隔も併用する場合があります。

実務経験のある教員による授業科目

メディカルチェックだけではなく、臨床経験のある医師によって臨床現場での消毒の方法や、応急処置の薬剤・機材を使用する。できるだけ実学として学べるように、止血や固定方法についても実際の道具を使用し、使い方も学べるようにする。また外傷以上に最も運動の現場で遭遇するであろう熱中症の病態や対応方法、減圧症、骨代謝を含む関節の障害等のメカニズムなどについても学べるようにしている。