2025年度前期エレクトロニクス入門

曜日・時限 金曜日3時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング FL110107
開講学科等 医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療福祉工学部-理学療法学科
医療福祉工学部-健康スポーツ科学科
医療健康科学部-医療科学科
医療健康科学部-理学療法学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
健康情報学部-健康情報学科 医療工学専攻
健康情報学部-健康情報学科 理学療法学専攻
健康情報学部-健康情報学科 スポーツ科学専攻
教員名 新川 拓也
新川 拓也
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%96%b0%e5%b7%9d%e3%80%80%e6%8b%93%e4%b9%9f

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目的

神経活動電位、心電図、脳波などの生体電気及びその計測システムは、電磁気現象に基づいている。生体の電気・電子的側面やさまざまな生理現象の測定原理を理解するためにも、電気の基礎知識は必要不可欠である。エレクトロニクス入門では、電気工学・電磁気学の基礎知識を医療領域で応用することを目指し、ウェアラブル、ワイヤレス技術など進化する健康・医療機器の原理となる電気基礎知識の理解を深め,高校レベル(基礎)から,ME技術者、臨床工学技士として活用できるレベル(医療領域での応用)まで到達することができる盛りだくさんの内容としている。本講義では、電気の基礎を理解するように、特に基礎的な電磁気学から直流回路までを重点的に学び、ME技術実力検定試験、臨床工学技士国家試験(電気電子工学)の問題ができるようになることを目指す。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 AC 電気とは何か(ガイダンス)
・学びのために必要な数学
・本講義と今後展開する電気電子系科目との関係
事前学修 シラバスを読み、目的、授業計画、到達目標を知る(1時間)
事後学修 基礎数学、微分と積分の基本を勉強しておく(3時間)
2 AC 電荷と電子
・電荷間に作用する力
・点電荷による電界の生成
事前学修 静電力に関する法則について調べる(2時間)
事後学修 講義中に行った課題をもう一度行う(2時間)
3 AC 電界と電位差
・電界が一様な場合
・点電荷の場合からの一般への拡張
事前学修 電位について調べる(2時間)
事後学修 講義中に行った課題をもう一度行う(2時間)
4 AC 回路の基本
・オームの法則
・電流と電荷の関係
事前学修 オームの法則について調べる(2時間)
事後学修 講義中に行った課題をもう一度行う(2時間)
5 AC 静電誘導、コンデンサのはたらき
・導体の静電誘導、誘電体の誘電率と比誘電率
・球状導体と平行平板の静電容量の大きさ
事前学修 静電誘導について調べる(2時間)
事後学修 講義中に行った課題をもう一度行う(2時間)
6 AC コンデンサの性質
・コンデンサの並列・直列接続
・コンデンサの静電エネルギー
事前学修 コンデンサの接続について調べる(2時間)
事後学修 講義中に行った課題をもう一度行う(3時間)
7 AC 電流が作る磁界
・右ねじの法則
・円電流が作る磁界
・ソレノイドが作る磁界
事前学修 磁界について調べる(2時間)
事後学修 磁束と磁束密度、磁界の強さをもう一度学修する(3時間)
8 AC 電磁誘導
・ファラデーの電磁誘導の法則(Faraday's law of induction)、
・レンツの法則、誘導起電力の大きさ、フレミングの法則
事前学修 電流がつくる磁界について調べる(2時間)
事後学修 講義中に行った課題をもう一度行う(3時間)
9 AC 直流回路の基礎
・電流、電圧、抵抗の関係
事前学修 オームの法則について復習する(2時間)
事後学修 直流回路に関する問題をもう一度解く(3時間)
10 AC 電池の仕組み、電流計と電圧計
・電池の種類と内部抵抗
・分流器と倍率器
事前学修 電池にはどのような種類があるか調べる(2時間)
事後学修 一次電池と二次電池のしくみの違いを再度学修する(3時間)
11 AC キルヒホッフの法則(Kirchhoff's Law)
・電流の向き、電圧降下、閉回路、回路方程式のたて方
・キルヒホッフの電流の法則(Kirchhoff's Current Law)
・キルヒホッフの電圧の法則(Kirchhoff's Voltage Law)
事前学修 キルヒホッフの法則について調べる(2時間)
事後学修 キルヒホッフの法則(KCL、KVL)に関する課題を行う(3時間)
12 AC 電気回路の基本回路
・直列回路、並列回路
・ブリッジ回路と医療における応用
事前学修 直列回路、並列回路について調べる(2時間)
事後学修 実際にブリッジ回路を使用した医療機器を調べ、その原理をまとめておく(3時間)
13 AC 複数電流回路の解釈
・キルヒホッフの法則の適用
・重ねの理
・帆足・ミルマンの定理
事前学修 キルヒホッフの法則を復習しておく(2時間)
事後学修 電池の並列接続の課題を解く(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科/専攻名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。

◇2023年度以前の学生
○修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【DP-L-1-1】【DP-L-1-2】【DP-L-1-3】
・静電気、静電力、コンデンサの基礎的計算を行うことができる
・電流と磁界、コイルの基礎的な説明を行うことができる
・電磁誘導に関する基礎知識を有し、基礎的な計算を行うことができる
・キルヒホッフの法則により回路方程式を立てて、電圧、電流、抵抗に関する計算をすることができる
・直並列回路、ブリッジ回路の電圧、電流、合成抵抗に関する基礎的な計算を行うことができる

○修得する資質・能力:コミュニケーション力、態度・志向性【DP-L-3-2】
・電気工学の基礎に関連する演習問題に真面目に取り組むことによって、主体的に学習する態度を身に付ける
・教員のフィードバックを受けた際に、適切な応対ができる

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 80% 70% 30% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 10% 30% 60% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 80% 20% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 59% 24% 14% 3% 0% 100%

教科書・参考書

教科書は特に指定しない。本講義で提示する資料等を学習の基盤としていただきたい。自習や学習の助けとなる書籍は数多いが、以下を参考にして欲しい。

参考書:
大熊、図解でわかるはじめての電気回路、技術評論社
戸畑、中島、臨床工学講座医用電気工学2(第2版)、医歯薬出版

オフィスアワー

オフィスアワーについては、毎週月曜日の4限目終了後に新川の居室(8-303)にて行う。ただし、出張および緊急の会議等で不在にする場合があるが、その際は別途知らせる。
本講義は、その後展開される電気、電子系科目の基盤となるものである。油断なく、十分学修していただきたい。

その他

授業の情報については、Moodle、電子メール等でアナウンスをするので、必ずチェックする事。

実務経験のある教員による授業科目