2025年度前期情報通信論

曜日・時限 火曜日6時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング HB230601,HW230603
開講学科等 総合情報学部-ゲーム&メディア学科
教員名 上善 恒雄
上善 恒雄
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e4%b8%8a%e5%96%84%e3%80%80%e6%81%92%e9%9b%84

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目的

ゲーム開発はもちろん、情報化社会における必須の知識として情報ネットワークの根底にある情報通信の概念と技術を獲得する。
情報理論,符号理論,伝送技術、TCP/IPプロトコル、ネットワークアプリケーション構築法、セキュリティなどの様々な側面から、情報通信に関する基本的な考え方を学習する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 遠隔授業:A ガイダンス
出席者数などに応じてシラバスの内容や評価方法について調整があります。
Moodleに資料を提示して進めていきます。
事前学修 (2時間)現代社会で使われてるデジタル情報通信の応用範囲を調べる。
事後学修 (2時間)ガイダンスで出てきたキーワードの意味を調べる。
2 遠隔授業:A インターネットによるコミュニケーションの発展と社会の変化 事前学修 (2時間)ARPANET、NCSAMOSAICというキーワードを調べ、キーパーソンについて書かれたWebサイトをチェックする。
事後学修 (2時間)インターネットが無かったら、今の社会はどうなっていただろう。インターネットが無かった時代と今の差を考えてみる。
3 遠隔授業:A インターネットはなぜ繋がるか(TCP/IPのレイヤ構造) 事前学修 (2時間)インターネットの標準プロトコルTCP/IPversion4の概要について調べる。
事後学修 (3時間)IPアドレスのネットワークの識別方法と一つのネットワークに接続可能なアドレスの数について復習する。
4 遠隔授業:A インターネットはなぜ繋がるか(TCP/IPの特性、IP) 事前学修 (2時間)インターネットの標準プロトコルTCP/IP version4, version6の概要について調べる。
事後学修 (2時間)IPv4, IPv6の特徴を整理する。
5 遠隔授業:C 実習:ネットワークプログラミング超入門

TCPについて学習する目的で、ソケット通信について軽く実習をおこないます。
事前学修 (2時間)ターミナルとエディタ(好きなもので結構です)を使えるようにしてください。
言語としてはPythonもしくはRubyを予定しています。
事後学修 (3時間)サンプルプログラムをもとにネットワークアプリを作ってみる
6 遠隔授業:C ネットワークプログラミング実験を通してアプリケーションレイヤのプロトコルについて実感する。
事前学修 (2時間)先週のネットワークプログラムのサンプルが動作するようにする
事後学修 (2時間)大量のデータを処理する方法を考える。
7 遠隔授業:A データリンクの通信技術 事前学修 (2時間)総務省のWebサイト等で日本の電波の周波数割当について調べておく。
事後学修 (3時間)変調方式、多重化方式、スペクトラム拡散通信について復習する。
8 遠隔授業:A 無線LANの仕組み 事前学修 (2時間)macOSの無線LAN設定を確認しどんなパラメータがあるか、何を意味しているかを調べておく。
事後学修 (3時間)WiresharkでWi-Fi管理パケットを確認する。
9 遠隔授業:C 通信パケットの中身を見る実習 事前学修 (2時間)Wiresharkをインストールしておいてください。
事後学修 (3時間)Wiresharkでキャプチャしたパケットの内容を吟味する
10 遠隔授業:A 情報の符号化と誤り訂正 事前学修 (2時間)文字コード(ASCII、Unicodeなど)について調べておく。
事後学修 (2時間)CRCの計算方法を確認する。
11 遠隔授業:A 情報量とエントロピー 事前学修 (2時間)情報量の概念、熱力学のエントロピーについて調べておく。
事後学修 (3時間)ハフマン符号の構成方法を自分で確認し、計算してみる。
12 遠隔授業:A 放送と通信、セキュリティなど、情報通信に関わる諸問題について基礎的なことを学び、考えます。 事前学修 (2時間)ここまでの講義内容を整理し復習しておく。
事後学修 (2時間)これからの放送のあり方、SNSなどの通信の社会的問題について考察してください。
13 遠隔授業:A まとめと発展的学習に向けて 事前学修 (3時間)前回の総合演習の内容を確認しておく。
事後学修 (3時間)授業中紹介する資料や学習テーマについてWebを通して目を通す。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科/専攻名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。

〇 2023年度以前の入学生
修得する資質・能力
情報通信に関する基礎的事項である、情報量の概念、符号化の考え方、変調、無線通信、インターネットの基本プロトコルであるTCP/IPの技術概要などの工学的知識を持ち、その立場から今後の情報通信技術を応用して社会に役立てる視点を持つことが目標である。
情報通信に関する基礎的事項である、情報量の概念、符号化の考え方、変調、無線通信、インターネットの基本プロトコルであるTCP/IPの技術概要などの工学的知識を持ち、その立場から今後の情報通信技術を応用して社会に役立てる視点を持つことが目標である。
修得する資質・能力:
(評価:知識・理解力)【DP-W-1】専門知識・技能を修得し、実践する力
(評価:知識・理解力)【DP-B-1】専門知識・技能を修得し、実践する力
1. TCP/IPの仕組みを説明できる。
2. TCP/IPを使ったシステム構築方法が想像できる。
3. データリンクの代表例として無線デジタル通信技術の説明ができる。
4. 情報量の概念を説明できる。
5. 符号理論と誤り訂正符号の基本的な考え方を説明できる。
(評価:応用力)【DP-W-3】課題を発見し、問題を解決する力
(評価:応用力)【DP-B-3】課題を発見し、問題を解決する力
6. これからの社会のための情報通信や放送の役割や形態を想像し、社会に役立てる考えを持つことができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 100% 50% 50% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 50% 50% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:
竹下隆史,村山公保,荒井透,苅田幸雄(著)
「マスタリングTCP/IP入門編第5版」
オーム社;第5版、ISBN-10:4274068765、ISBN-13:978-4274068768

参考書:
みやたひろし著「パケットキャプチャの教科書」
SBクリエイティブ、ISBN978-4797390711

オフィスアワー

四條畷では10号館入り口の10-103教室の向かい(旧国際交流センター)が控室です。
電子メールやMoodleの質問箱には随時対応します。メールの返事はなるべく早く返事するようにしていますが、都合で時間がかかることもありますのでご了承ください。
基本的には1両日中には返事しますので、2日経っても返事がない時はメールのトラブルの可能性がありますので、再送をお願いします。

その他

講義科目ですが,一部コンピュータを使った実験的な内容(演習)を含みます。
毎回、出席確認を兼ねた小テストを行います。
最後は定期試験の代わりにMoodleでの振り返りテストを予定しています。
それぞれのテスト結果はMoodleの機能で毎回確認ができますし、時間が許す限り再度回答することができます。
Moodleの小テスト機能により、即時に結果がフィードバックされます。

成績判定:
9回以上の講義出席者を評価対象とし、テストと課題テストで評価します。
出席が9回未満の場合、未受験(E判定)になりますので注意してください。

Moodle講義コード:s14440101
科目名:  情報通信論
配当年次: デジタルゲーム学科2年
配当年次: ゲーム&メディア学科2年
開講時限: 前期 録画映像によるオンデマンド
ユニットW: Engineering選択,Development選択(2015-)
ユニットW: Engineering必修,System選択(2012-2014)
ユニットB:  Game選択(2018-)

実務経験のある教員による授業科目

1990年から10年以上、千里国際情報事業財団においてインターネットプロジェクト(WIDE、WINC)のサーバーおよびルーターを管理していました。
WINCについてはインターネットプロバイダ事業の立ち上げからネットワーク機器の接続・管理まで行っていましたので、
インターネットの初期からその発展をリアルタイムで実感し、その思想的背景も含めてお話しすることができます。
また、ゲーム会社でネットワークゲームを担当しているサーバ技術者をゲストスピーカーとして講義して頂く予定です。