2025年度前期医用治療機器学

曜日・時限 月曜日2時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング FL331206
開講学科等 医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療健康科学部-医療科学科
教員名 橘 克典
橘 克典
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%a9%98%e3%80%80%e5%85%8b%e5%85%b8

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目的

近年,医用工学を応用した医用治療機器の高度化はめざましく,それを取り扱う医療関係者・技術者には専門的な基礎知識が求められる。本講義においては,各種医用治療機器の使用目的,原理,構造・構成,使用方法,保守点検等の知識を学び,医療現場で種々の物理的エネルギーを生体に作用させ治療を行う医療機器を理解できるようになることを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 治療機器の概論
(使用エネルギーの種類と特性・安全性と信頼性・使用環境と使用条件・安全教育・事故事例と安全対策)
在宅医療等で用いられる治療機器
事前学修 治療機器の概論および、在宅医療等で用いられる治療機器と安全対策について予習してくる。(3時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、治療機器の概論および、在宅医療等で用いられる治療機器に関する演習問題を解く。(3時間)
2 A 手術用機器の原理・構造・操作・保守
(電気メスの原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 電気メスについて予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、電気メスに関する演習問題を解く。(2時間)
3 A 手術用機器の原理・構造・操作・保守
(マイクロ波メスの原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 マイクロ波メスについて予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、マイクロ波メスに関する演習問題を解く。(2時間)
4 A 手術用機器の原理・構造・操作・保守
(超音波吸引装置および超音波凝固切開装置の原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 超音波吸引装置および超音波凝固切について予習してくる。(3時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、超音波吸引装置に関する演習問題を解く。(3時間)
5 A 手術用機器の原理・構造・操作・保守
(レーザ手術装置および、光線治療器の原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 レーザ手術装置および、光線治療器について予習してくる。(3時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、レーザ手術装置および、光線治療器に関する演習問題を解く。(時間)
6 A 手術用機器の原理・構造・操作・保守
(冷凍手術器の原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 冷凍手術器について予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、冷凍手術器に関する演習問題を解く。(2時間)
7 A 手術用機器の原理・構造・操作・保守
(結石破砕器の原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 結石破砕器について予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、結石破砕器に関する演習問題を解く。(2時間)
8 A 手術用機器の原理・構造・操作・保守
(内視鏡外科手術装置および、手術支援システムの原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 内視鏡外科手術装置および、手術支援システムについて予習してくる。(3時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、内視鏡外科手術装置および、手術支援システムに関する演習問題を解く。(3時間)
9 A 電気的治療機器の原理・構造・操作・保守
(心臓ペースメーカ〈不整脈治療機器〉の原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 心臓ペースメーカについて予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、心臓ペースメーカに関する演習問題を解く。(2時間)
10 A 電気的治療機器の原理・構造・操作・保守
(除細動器および、AEDの原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 除細動器について予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、除細動器および、AEDに関する演習問題を解く。(2時間)
11 A 電気的治療機器の原理・構造・操作・保守
(温熱治療器ハイパーサーミアの原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 温熱治療器ハイパーサーミアについて予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、温熱治療器ハイパーサーミアに関する演習問題を解く。(2時間)
12 A 電気的治療機器・機械的治療機器の原理・構造・操作・保守
(経皮的冠動脈インターベンションおよび、カテーテルアブレーションの原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 経皮的冠動脈インターベンションおよび、カテーテルアブレーションについ予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、経皮的冠動脈インターベンションおよび、カテーテルアブレーションに関する演習問題を解く。(2時間)
13 A 機械的治療機器の原理・構造・操作・保守
(輸液ポンプおよび、吸引機の原理・構造・操作・保守管理技術と臨床支援技術の実際)
事前学修 輸液ポンプおよび、吸引機について予習してくる。(2時間)
事後学修 授業で配布した資料を復習し、輸液ポンプおよび、吸引機に関する演習問題を解く。(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【DP-L-1-1】【DP-L-1-2】
 ・治療機器について,その作用と副作用を踏まえて,機器の種類を説明することができる。
 ・電磁気治療機器について,電気メス,マイクロ波メスの原理・構造・事故・安全対策を説明することができる。
 ・電磁気治療機器について,心臓ペースメーカ,除細動器の原理・構造・事故・安全対策を説明することができる。
 ・光治療機器について,レーザ手術装置の原理・生体に対する物理的作用・治療形態例を説明することができる。
 ・機械的治療機器について,超音波治療機器の原理・構造・事故・安全対策を説明することができる。
 ・内視鏡機器について,その構造原理と外科手術への運用について説明することができる。
 ・熱治療機器について,冷凍手術装置,ハイパーサーミアの作用機序・治療の特徴を説明することができる。
 ・機械的治療機器について,その原理・構造・操作・運用について説明することができる。

○修得する資質・能力:態度・志向性【DP-L-3-1】【DP-L-3-2】
 ・医用治療機器学に関連する演習問題を真面目に取り組み、主体的に学習する。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 70% 90% 10% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 30% 100% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 63% 7% 30% 0% 0% 100%

教科書・参考書

講義中にプリントを配布する。

参考書:「臨床工学講座医用治療機器学」
       篠原一彦編 医歯薬出版

    「MEの基礎知識と安全管理」
            (社)日本エム・イー学会ME技術教育委員会監修

           「臨床工学技士標準テキスト」
             小野哲章,峰島三千男,堀川宗之,渡辺敏,編 金原出版

オフィスアワー

オフィスアワーの開設時間・場所:後期 火曜日 15:00~19:00(在室時)・8号館4階・401研究室(橘研究室)
注)学内外の用務のため,オフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります。

その他

4年時の「臨床実習」に必要な基礎知識を学ぶだけでなく,講義を通じて医療職である臨床工学技士の倫理についても学ぶことが望まれる。
試験の答案は返却しないが,試験終了後に解答を掲示する。
社会状況に応じて「遠隔(面接併用)」とする場合があります。
授業の詳細については、Moodleにおいて周知するので必ず確認をすること。

実務経験のある教員による授業科目

臨床工学技士として8年間,医療機器管理業務,人工心肺業務,手術室での業務などに従事してきた経験を活かして,治療機器の原理,構造を基本教授し,臨床現場における治療機器の運用例や医療スタッフ・患者とのコミュニケーションについても教授する。