2025年度後期情報理論

曜日・時限 火曜日2時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング HT230403
開講学科等 総合情報学部-情報学科
教員名 鴻巣 敏之
鴻巣 敏之
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e9%b4%bb%e5%b7%a3%e3%80%80%e6%95%8f%e4%b9%8b

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目的

本講義では,コンピュータサイエンスの基礎理論である情報理論を情報源符号化を中心に学ぶ.Shannon流の情報理論は,現在のディジタル通信に必要不可欠な基盤技術となっており,データ圧縮などでの符号化にその応用をみることができる.本講義では,情報量の概念,情報源符号化を中心に離散系の情報理論についての知識が得られる.情報学のなかでも情報量の定量化や情報圧縮の基礎知識とそれを応用し実践する能力を身につけることができる.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C ガイダンス
情報理論概要
指数,対数
事前学修 シラバスを読み,C.E.Shannonという人物について調べておくこと.指数,対数について復習しておくこと(2時間)
事後学修 配布資料を復習しておくこと(2時間)
2 A,C 確率 事前学修 教科書第1章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第1章演習問題Aをすべて行うこと(2時間)
3 A,C 自己情報量 事前学修 対数の計算ができるようにしておくこと(2時間)
事後学修 演習問題をすべて行うこと(2時間)
4 A,C エントロピー 事前学修 教科書第2章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第2章演習問題Aをすべて行うこと(2時間)
5 A,C エントロピーのチェイン則 事前学修 教科書第3章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第3章演習問題Aをすべて行うこと(2時間)
6 A,C 符号の定義と正則性 事前学修 教科書第6章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第6章演習問題Aをすべて行うこと(3時間)
7 I 第1回理解度検査 事前学修 授業第1回から第5回の事後学習を再度行うこと.第1回演習問題を行っておくこと.(3時間)
事後学修 第1回理解度検査問題を再度解くこと(2時間)
8 A,C 分節可能符号と語頭符号 事前学修 教科書第7章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第7章演習問題Aをすべて行うこと(3時間)
9 A,C 符号の表現とクラフトの不等式 事前学修 教科書第8章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第8章演習問題Aをすべて行うこと(3時間)
10 A,C 最適な符号 事前学修 教科書第9章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第9章演習問題Aをすべて行うこと(3時間)
11 I 第2回理解度検査 事前学修 授業第6,8,9回の事後学習を再度行うこと.第2回演習問題を行っておくこと.(3時間)
事後学修 第2回理解度検査問題を再度解くこと(2時間)
12 A,C 符号化アルゴリズム 事前学修 教科書第10章を読んでくること(2時間)
事後学修 教科書第10章演習問題Aをすべて行うこと.(3時間)
13 I 期末理解度検査 事前学修 授業第10,12回の事後学習を再度行うこと.期末演習問題を行っておくこと.(3時間)
事後学修 期末理解度検査問題を再度解くこと(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度以降の入学生
 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照.
 URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/isa/cs/
〇2023年度以前の入学生
<修得する資質・能力(ディプロマポリシー)>
- 知識・理解力,応用力【DP-T-1-1】

・確率の基礎計算ができる.
・情報の定量化とエントロピーなどの諸概念を理解できている.
・分節可能符号,語頭符号,符号の表現,クラフトの不等式を説明できる.
・情報源符号化定理を理解している.
・圧縮符号化アルゴリズムを実行できる.

<JABEE学習・教育到達目標 : B>
(1)確率論の基礎を理解している.[JABEE項目番号:B14]
(2)情報の定量化とエントロピーなどの諸概念を理解している.[JABEE項目番号:B14]
(3)情報源符号化における諸概念を理解している.[JABEE項目番号:B14]
(4)情報源符号化定理を理解している.[JABEE項目番号:B14]
(5)圧縮符号化アルゴリズムを理解している.[JABEE項目番号:B15]

先修が望まれる科目:基礎解析演習,情報数学1,コンピュータアーキテクチャ1,確率・統計演習
関連科目:なし

<評価項目と基準>以下の評価項目の配点に従い100点満点で60点以上を合格とする.
評価項目(対応する授業目標)[配点]…評価基準
- 確率(1)[10]…確率の計算を理解している.
- 情報の定量化とエントロピー(2)[25]…情報の定量化,エントロピーとその性質に関する計算ができる.
- 符号化(3)[30]…分節可能符号と判定アルゴリズム,語頭符号,符号の表現,クラフトの不等式を理解している.
- 情報源符号化定理(4)[8]…情報源符号化定理を理解している.
- 情報源符号化アルゴリズム(4)[27]…情報源符号化アルゴリズムで符号化できる.

<評価方法>3回の理解度検査により評価する.

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 100% 90% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 90% 10% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:小嶋徹也著,はじめての情報理論,近代科学社,ISBN978-4764904132
教科書の演習問題を授業中に行います.事前学習・事後学習において教科書が必要です.

オフィスアワー

時間:木曜日13:10-13:50
場所:11-401
学内外の用務のため、オフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります.

その他

JABEEの要件(CSコース)により設置した科目であり,確率の計算や対数の計算を多く用いる.少しの復習は授業時間内で行うが,初めての場合は高校数学の範囲で復習しておくこと.
欠席が4回相当以上の場合は、未受験になるので注意すること.30分以上の遅刻は,欠席扱いとする.遅刻は0.5回欠席に換算する.出席は,授業の出席と課題の提出で認定する.
携帯電話・スマートフォンは,それで出席をとるとき以外はしまうこと.

実務経験のある教員による授業科目