2025年度前期教育原理

曜日・時限 月曜日4時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング
開講学科等 医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療福祉工学部-健康スポーツ科学科
医療健康科学部-医療科学科
医療健康科学部-健康スポーツ科学科
総合情報学部-情報学科
教員名 佐野 正彦
佐野 正彦
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e4%bd%90%e9%87%8e%e3%80%80%e6%ad%a3%e5%bd%a6

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目的

教育の理念、教育に関する歴史及び思想、教育の基礎概念について理解することを目的として
1.教育学の諸概念並びに教育の本質及び目標を理解することができる(1-1)
2.子ども、教員、家庭、学校等教育を成り立たせる要素とそれらの相互関係の理解することができる(1-2)
3.家庭教育、社会による教育の歴史(2-1)、および 近代教育制度の成立と展開を理解することができる(2-2)
4.現代社会における教育課題を歴史的に理解することができることができることができる(2-3)
5.家庭や子どもに関わる教育の思想の理解(3-1)及び 学校や学習に関わる教育の思想を理解することができる(3-2)
6.近代教育思想(家)の系譜的に理解する(ことができる3-3)
 *( )内番号は、教育課程再課程認定におけるコアカリキュラムの目標との対応を示している。
さらに、
8. 本科目を受講することで,本学のディプロマポリシーである、豊かな人格形成の基盤となる教養と、社会とのかかわりを考える力を修得することを通して、
(DP-1)【手】手が動かせること(行動する力):学修した知識や技能を組み合わせて活用し、与えられた課題に着手できる
(DP-2)【頭】画が描けること(考える力):自ら課題をみつけ、問題解決のための計画・シナリオを描き実行することができる
(DP-3)【心】コミュニケーションができること(協働する力):人の考えを聞いて理解し、自分の考えも適切に人に伝えられることができる

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 授業の概要、目標、評価についての説明 事前学修 *シラバスを読んでくる(2時間)
事後学修 *本日の復習(2時間)
2 A・B 教育と形成(1)人間の本質と教育に関わり、①人間とは何か、②教育は人間社会の固有の営み、③生物としてのヒトの特徴、を学ぶ。 事前学修 *動物や昆虫と違う、人間だけの特質について考え、箇条書きにしておく。(2時間)
事後学修 *ノート、資料の再確認と、疑問点の整理をする(2時間)
3 A・F 教育と形成(2) 人間発達に影響を与える様々な要因と教育の関係  事前学修 *教えること、学ぶことに関して、これまでの経験を振り返りながら、たとえば人間は何のために学ぶのか、あるいは、物事を学んだり、他者に対して物事を教えようとしたりする時の感情について考えておく(2時間)
事後学修 *ノート、資料の再確認と、疑問点の整理をする(2時間)
4 A・B 教育と形成(3) 脳科学、進化論、比較動物学、歴史学等からの教育学諸概念の問直し 事前学修 *教育学に隣接する脳科学、進化論、比較動物学、歴史学等において、人間の成長・発達に関して、どのような新たな知見が提起されているか、新聞、雑誌、文献等から探して説明できるようにしておく(2時間)
事後学修 *レポート作成(2時間)
5 発達観を深める ― 発達観、発達の道筋と個性  ①初期学習の強調や脳科学の発展、②還元主義的な発達観をどう克服するか 事前学修 *人間の成長発達を考えるときに、周りの大人(親や保育士、教師)の役割、子どもの失敗や回り道の経験の果たす役割等を考えて、具体的事例を挙げながらまとめる(2時間)
事後学修 *授業中に出した課題についてレポートをまとめる(2時間)
6 補論 なぜ人間になれたのか:「火山の冬説」、「自己家畜仮説」を紹介しながら、人間の本質をめぐる最新の科学論争を整理する
事前学修 前回視聴した、「ヒューマン第1集 なぜ人間になれたのか」の録画の要点を整理する(2時間)
事後学修 *ノート、資料の再確認と、疑問点の整理をする(2時間)
7 A・F 子育てと教育の歴史から学ぶ:西洋の子育ての歴史
ロイド・ド・モースの子育て及び親子関係の歴史の見方を吟味する

事前学修 前回までのノート・資料の見直し(2時間)
事後学修 ロイド・ド・モースの子育ての未来予想とはかけ離れた現代の子育ての状況について考える。現代の児童虐待の増加の原因について考え、整理する(2時間)
8 A・B 子育てと教育の歴史から学ぶ:日本の子育ての歴史①
 近代以前の日本の子育ての習俗と幕末の教育制度について
事前学修  自分の地域における子育ての組織、風習など、関係者(古い世代の人)に聞くなどして情報を整理する。特に、通過儀礼、若者組、娘宿について(2時間)
事後学修  幕末の教育制度について、その特徴と、地方に残るそれらの遺構等について調べる(2時間)
9 A・B 子育てと教育の歴史から学ぶ:日本の子育ての歴史②
 近代日本の教育制度の成立と戦争の関りについて

事前学修 朝日デジタル、「私たちの沖縄考」を読み、それぞれの問の要点を整理しておく(2時間)
事後学修 戦前の教育制度や体制と戦争についての関りを推測して、整理しておく(2時間)
10 A・D 子育てと教育の歴史から学ぶ:日本の子育ての歴史③
 教育勅語体制下の教育

事前学修 教育勅語を読み、その現代口語訳をして、その意味を把握しておく(2時間)
事後学修 日本の近代前と近代後の教育や子育ての連続と断絶について考える(2時間)
11 A・B・F 現代社会における教育課題(1)学校と社会の接続(「学校から仕事への移行」・キャリア教育)
 ブラックバイトに関わる法律問題を解き、解説を聞く。
事前学修 *テーマに関わる情報収集
*ブラックバイト、ブラック企業、非正規雇用、派遣切り、最低賃金制度、ワーキングプア、NEET,フリーターの言葉の意味を調べてくる(2時間)
事後学修 *デベートを行うにあったっての情報収集、論点整理やプレゼンテーションの効果的な進め方など、重要な点を、学習者と教育者の両方の立場から考えておく(2時間)
12 A・B・F 現代社会における教育課題(2)学校と社会の接続(「学校から仕事への移行」・キャリア教育)
 「良い仕事とは何か」ということについて自分の考えを整理した後、グループ内でデベートと行う。
事前学修 *情報・資料の整理・分析、プレゼンテーションの準備
*班ごとに確認しあった課題について、整理する(4時間)
事後学修 *グループワークの振り返り(4時間)
13 A・D 学校における安全教育と安全管理
事前学修 学校における安全教育と安全管理の意義と重要性が増している背景について考えてくる(4時間)
事後学修 *授業の復習(4時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

1.教育の理念・思想について理解している
2.  教育の歴史について理解している
3.教育と人間の本質について自分の意見を述べることができる
4.学校の抱える諸課題について、自ら問題設定をし、調べ分析し、自分の意見をまとめ、プレゼンテーションすることができる

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 60% 50% 30% 20% 100%
グループワーク 20% 30% 30% 10% 30% 100%
プレゼンテーション 5% 10% 40% 10% 10% 30% 100%
レポート、宿題 10% 50% 20% 20% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 5% 20% 20% 40% 20% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 42% 29% 2% 18% 8% 100%

教科書・参考書

指定の教科書はないが、Moodleを授業前後に必ず見ておくこと(参考資料等を配信)。
資料は、授業中に直接配付するか、Moodkeで配信する。Moodleで提供されている資料は、プリントアウトするか、PC等に保存して散逸しないようにファイル(データとして保存)に綴じておく。

オフィスアワー

オフィスアワー前期木曜(14:00~15:30)寝屋川 新棟F1 教員室5。

上記のオフィースアワー以外の時間や場所で質問やアドバイスを希望する者は、あらかじめメール等(sano@oecu.jp)でアポイントメントをとること。



その他

失格条件(E評価とし再試験対象にならない)
1.正当な理由のない欠席回数4回以上(4回を含む)。
2.授業態度が悪く、教職学生として適格性に欠けると判断された者(授業中の携帯電話、授業と関係のないPCの使用、私語等の注意を2回以上受けた者)
3.レポート、小テスト等、期限内での未提出が合わせて4回以上(4回も含む)

卒業再試験は実施しません。


フィードバック
・レポート、宿題、小テスト、試験の答案などの返却は、適宜判断するので、指示に従うこと。
・特に指定した課題などは、指定期間内に、修正指示(返却)・再提出などをしてもらう場合もあるので指示に従うこと。

その他
1.日頃から新聞・雑誌によく目を通しておき、教育や子ども、青年の問題について考える習慣をつけておく。
2.授業中に出された課題を、期日までに作成・提出すること。

実務経験のある教員による授業科目