2025年度前期知能情報科学基礎

曜日・時限 月曜日4時限 期別 前期 週時間数 0
ナンバリング GP231201
開講学科等 情報通信工学部-情報工学科
教員名 阿部 昇
阿部 昇
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e9%98%bf%e9%83%a8%e3%80%80%e6%98%87

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目的

本科目では,人間が行なっているような知的活動を,如何にしてコンピュータに行わせるかについての初歩的な知識を学ぶ.具体的には,問題をコンピュータが計算できる形で表す数理モデル化,数理論理学に基づく人工知能,より新しい人工知能である計算知能について,その概要を学ぶ.また,知能情報科学に限らず,情報工学全般に渡る基盤分野であるアルゴリズムやデータ構造についても学ぶ.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 知能情報科学とは:
知能情報科学とは何かについて概要を学ぶ.
事前学修 シラバスをよく読んで用語の意味を調べておく(2時間)
事後学修 知能情報科学の概要を復習し,よく整理する(3時間)
2 A データ構造の基礎1(配列,隣接リスト):
基礎的なデータ構造である配列と隣接リストについて学ぶ.
事前学修 教科書の2.1を読んでおく(2時間)
事後学修 配列と比較しながら隣接リストの長所と短所をよく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(3時間)
3 A データ構造の基礎2(スタック,待ち行列):
コンピュータの内部で多用されているスタックと待ち行列について学ぶ.
事前学修 教科書の2.2と2.3を読んでおく(2時間)
事後学修 どのような場合に用いられるデータ構造か,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(3時間)
4 A 木構造:
2次元のデータ構造である木構造について学ぶ.
事前学修 教科書の2.4を読んでおく(2時間)
事後学修 専門用語が多いので,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(3時間)
5 A 2分木とそのデータ構造(2分木のなぞり.先行順・中間順・後行順):
木構造の中でも特によく使われる2分木と,その走査(なぞり)について学ぶ.
事前学修 用語の意味を調べておく(2時間)
事後学修 どのような場合に用いられるデータ構造か,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(3時間)
6 A 1次元探索法(線形探索法・2分探索法・番兵法):
一列に並んだデータから目的のデータを探す処理である1次元探索について学ぶ.
事前学修 教科書の1.2の該当箇所をよく読んでおく(2時間)
事後学修 3手法の性質をよく整理しておく.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(2時間)
7 A 選択ソートとバブルソート:
初歩的な整列法である選択ソートとバブルソートについて学ぶ.
事前学修 教科書の4.1を読んでおく(2時間)
事後学修 内容を復習し,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(2時間)
8 A クイックソート:
高度な整列法であるクイックソートについて学ぶ.
事前学修 教科書の4.2を読んでおく(2時間)
事後学修 前回紹介した2手法との違いなど,内容を復習し,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(2時間)
9 A マージソート:
高度な整列法であるマージソートについて学ぶ.
事前学修 教科書の4.3を読んでおく(2時間)
事後学修 前回と前々回で紹介した3手法との違いなど,内容を復習し,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(2時間)
10 A 数理モデル化の概要:
コンピュータが計算できる形で問題を表現する数理モデル化について概要を学ぶ.
事前学修 用語の意味を調べておく(2時間)
事後学修 内容を復習し,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(3時間)
11 A 数理論理学に基づく人工知能の概要:
数理論理学に基づいた従来的な人工知能について概要を学ぶ.
事前学修 用語の意味を調べておく(2時間)
事後学修 内容を復習し,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(3時間)
12 A 計算知能の概要:
より新しい人工知能である計算知能について概要を学ぶ.
事前学修 用語の意味を調べておく(2時間)
事後学修 従前の人工知能との違いについてよく整理し,復習する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(3時間)
13 A 動的計画法:
小問題を解いた結果を保存し,再利用して計算量を削減する方法である動的計画法について学ぶ.
事前学修 教科書の8.2を読んでおく(2時間)
事後学修 内容を復習し,よく整理する.また,小テストの内容について学生同士でディスカッションする(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

・各データ構造の特徴を説明でき,用途に応じて使い分けられる.
・各1次元探索法の性能と適用できる条件を説明できる.
・各ソート法の長短を説明でき,用途に応じて使い分けられる.
・問題をコンピュータが計算できる形で表す数理モデル化について,概要を説明できる.
・数理論理学に基づく人工知能とより新しい人工知能である計算知能について,概要を説明できる.

本科目に関するディプロマ・ポリシー項目
○2024年度以降の入学生
  下記リンク先のカリキュラム・マップ参照.
    URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
○2023年度以前の入学生
  修得する資質・能力: 知識・理解力、応用力 【DP-P-1-1】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 35% 50% 50% 100%
小テスト、小論文 35% 60% 40% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 50% 50% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 80% 20% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 56% 44% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

テキスト:「データ構造とアルゴリズム」五十嵐健夫著数理工学社

参考書:「アルゴリズムイントロダクション第1巻」浅野,梅尾等訳近代科学社

オフィスアワー

月曜日3限 A号館2F教員室18

その他

本講義では1年次演習程度のC言語を習得していることを前提として行う.C言語をよく理解していない場合,本講義を理解することは極めて困難であるため,C言語の復習も必要不可欠となる.なお,本講義で提示する小テスト・レポート課題については,講義中に解答例を提示し解説を行う.

実務経験のある教員による授業科目