2025年度前期情報システム設計演習

曜日・時限 水曜日2時限 期別 前期 週時間数 0
ナンバリング GP331012
開講学科等 情報通信工学部-情報工学科
教員名 竹内 和広
竹内 和広
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e7%ab%b9%e5%86%85%e3%80%80%e5%92%8c%e5%ba%83

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目的

情報システムは、オペレーティングシステム、プログラミング言語、ミドルウェア、フレームワークといった様々なソフトウェア技術の蓄積の上に構築される。
本演習では情報工学科の1年生から続くプログラミング演習の総括的な演習として、情報システムの設計・試作プロジェクトを自らの手で実施する。また、ChatGPT等の生成AIを積極的に活用したソフトウェアの実装方法を導入する。
履修者は、ソフトウェア開発環境の作成(コンパイラ、データベースエンジン等)や各種フレームワークの開発(機械学習フレームワーク、IoTフレームワーク等)といった情報システムから1つプロジェクトを企画して、グループを組んで仕様書の作成、プログラム実装・試作を実践し、その過程で進捗報告、仕様書レビュー、プログラムコードレビューといったシステム作成プロジェクト遂行に付随する活動を演習する。
本科目の学修では、情報工学の専門的技術者として自他ともに認められる上での知識基盤のうち、特に情報システムの構築・設計・作成する上での知識基盤と技能を身につけることを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 情報システムを構築するための基礎技術 事前学修 情報システムを構築するために必要な基礎技術について調べてくる(2時間)。
事後学修 e-learningシステムによりオペレーティングシステム、プログラミング言語、ミドルウェア、様々な開発用フレームワークに関する知識を深め、自分が演習対象としたい情報システムについて調査する(2時間)。
2 A,C,D,F,G 対象とする情報システムに関する資料の情報交換 事前学修 自分が演習対象としたい情報システムについて調査した結果をプレゼンテーションできるようにまとめてくる(2時間)。
事後学修 他者との情報交換に基づいて、自分が演習対象とする内容をより精緻化する。(2時間)
3 C,D,F,G 参考資料の調査
-参考資料を持ち寄り、
-進捗報告(ふりかえりと次回への計画報告)
事前学修 プロジェクトを実施する上での参考資料を調査・準備する(2時間)
事後学修 策定した計画に従って参考資料の読み進めをする(2時間)
4 C,D,F,G 参考資料の整理
-資料の調査結果を仕様書にまとめる
-進捗報告(ふりかえりと次回への計画報告)
事前学修 計画に基づいて読み進めた結果を整理できるように準備する(2時間)
事後学修 策定した計画に従って仕様書の記述を行う(2時間)
5 C,D,F,G 仕様書のグループレビュー
-仕様書をグループ内でレビューし改善を行う
-進捗報告(ふりかえりと次回への計画報告)
事前学修 仕様書を策定・準備する(2時間)
事後学修 仕様書をプレゼンテーションに整理する(2時間)
6 C,F,G 仕様書のプレゼンと質疑応答(基盤系プロジェクト)
-策定した基盤系プロジェクトの仕様書を全体に対してプレゼンする
事前学修 プレゼンテーションを準備する(2時間)
事後学修 プレゼンテーションした結果を踏まえ、仕様書を修正し、試作への計画を立てる(3時間)
7 C,F,G 仕様書のプレゼンと質疑応答(ミドルウェア系プロジェクト)
-策定したミドルウェア系プロジェクトの仕様書を全体に対してプレゼンする
事前学修 プレゼンテーションを準備する(2時間)
事後学修 プレゼンテーションした結果を踏まえ、仕様書を修正し、試作への計画を立てる(3時間)
8 C,E,F 試作計画の策定
-作成するプログラムと利用するプログラムコードを区別する
-モジュール詳細仕様書を策定する
-モジュールテストの仕様を記述する
事前学修 プレゼン・質疑応答を踏まえて仕様書を修正・完成させてくる(2時間)
事後学修 作成するソフトウェア構成するモジュールを整理した詳細仕様書を作成する(3時間)
9 C,E,F,G モジュールプログラム作成演習
-進捗報告
-作業進行メトリクスの導入
事前学修 モジュールに関する詳細仕様書を作成・整理してくる(2時間)
事後学修 モジュールに対するプログラミングを進める。また修正等のデバッグ処理も行う。(3時間)
10 C,E,F,G コードのプログラミング・レビュー演習1
-進捗報告
-ピアレビューの入門実践
事前学修 モジュールに対するプログラミングを進める。また修正等のデバッグも行う。(2時間)
事後学修 モジュールに対するプログラミングを進める。また修正等のデバッグも行う。(3時間)
11 C,E,F,G コードのプログラミング・レビュー演習2
-進捗報告
-ピアレビューの効率化の検討
事前学修 モジュールに対するプログラミングを進める。また修正等のデバッグも行う。(2時間)
事後学修 モジュールに対するプログラミングを進める。また修正等のデバッグも行う。(3時間)
12 C,E,F,G 最終的な設計書の作成
-進捗報告
-レビューの総合演習
事前学修 設計書の概略を書いてくる。(2時間)
事後学修 プレゼンテーションに向けて設計書を作りこむ。(3時間)
13 C,E,F,G システム設計のプレゼンテーション
- 最終的な設計に関する発表を行う
- 質疑応答を行う
事前学修 質疑応答を想定し、プレゼンテーションの練習を行う。(2時間)
事後学修 最終的なレポートとして整理する。(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇修得する資質・能力:知識・理解力【DP-P-1-1】
・情報システムの開発に関わる様々な使用者やプログラムを理解し利活用できる。
〇修得する資質・能力:汎用的技能【DP-P-2-1】【DP-P-2-2】
・情報システムの基盤となるソフトウェアの基礎技術・知識を習得することにより,情報システムの設計・試作ができる。
・情報システムの基盤ソフトウェアに関する仕様書の記述ができる。
・仕様書の内容を他者にレビューし、仕様書の理解を深め、利点や問題点を議論することができる。
・プログラムコードを他者にレビューし、プログラムの理解を深め、利点や問題点を議論することができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 50% 50% 30% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 50% 30% 30% 20% 20% 100%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 40% 30% 20% 0% 10% 100%

教科書・参考書

教科書は指定しないが、各自のプロジェクトに即した以下のような参考書を第3回の講義までに決定し、以降の仕様書記述・試作実装の指針とする。
・青木峰郎著『ふつうのコンパイラをつくろう』SBクリエイティブ, 2009
・斎藤康毅著『ゼロから作るDeep Learning3―フレームワーク編』オライリージャパン, 2020
参考書はこの限りではなく、授業活動の中でグループで調査・選定を行う。

オフィスアワー

火曜日3限(A号棟竹内教員室)

その他

演習科目であるので、履修人数が多すぎる場合は履修制限がかかることがある。また、履修人数や演習内容に応じて教室が変更になることがある。
本科目の合格には、プログラミング演習の集大成となる演習であるため、ChatGPT等の生成AIを活用するが、1年生、2年生で練成されたプログラミング能力が必要である。
原則としてグループによる演習を前提とする。ただし、6名以上のグループは小さなグループに分割する。
宿題として課すレポートの配点が大きいので注意すること.
進捗報告とよばれるプレゼンテーションは原則毎回実施し、様々な形式のプレゼンテーションおよびディスカッションを頻繁に行うので、履修には注意して欲しい。

実務経験のある教員による授業科目