2025年度後期熱力学

曜日・時限 月曜日3時限 期別 後期 週時間数 0
ナンバリング EN230210
開講学科等 工学部-基礎理工学科
工学部-基礎理工学科 数理科学専攻
工学部-基礎理工学科 環境化学専攻
教員名 影島 賢巳
影島 賢巳
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%bd%b1%e5%b3%b6%e3%80%80%e8%b3%a2%e5%b7%b3

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目的

物理現象を理解するうえで不可欠な熱を取り入れた力学である熱力学の基本的な考え方を学ぶ。理想気体などの単純化された系を題材としてエントロピーや自由エネルギーという新しい概念を身に付け、これを用いて物質の平衡状態や相変化といった身近な現象を考えることができるようにする。原子論に基づいた統計力学の視点でエントロピーの明確な物理的イメージをつかみ、この概念が物理現象だけにとどまらず情報の分野にも応用できることも理解する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A, C 導入、内部エネルギーと熱、熱力学の第1法則
事前学修 教科書1.1~1.3でエネルギーと仕事に関する事項を復習し、1.4~1.6を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
2 A, C 仕事と熱、温度と原子・分子、

事前学修 教科書1.7~1.9を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
3 A, C 理想気体の状態方程式と内部エネルギー、膨張と収縮
事前学修 2.1、2.2、2.3を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
4 A, C 準静等温過程、準静断熱過程、オットーサイクル
事前学修 2.4、2.5、2.6を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
5 A, C カルノーサイクル、熱力学第2法則
事前学修 教科書2.8、2.9、2.10を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
6 A, C 熱機関の最大効率、粒子の分配確率
事前学修 教科書2.11、3.1、3.2、3.3を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
7 A, C 中間のまとめ
教科書2章までの範囲で授業で扱った内容の確認のための小テストとその解説
事前学修 これまでの講義の内容を振り返り、考え方を整理しておく。(3時間)
事後学修 今回の小テストとその解説を通じて、これまでの講義内容の理解を確認する(3時間)
8 A, C エネルギーの分配と微視的状態数 事前学修 3.4, 3.5、3.6を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
9 A, C エントロピー、温度、エントロピー非減少の法則

事前学修 3.7、3.8、3.9を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
10 A, C 熱力学関数と変数、平衡の条件、自由エネルギー 事前学修 教科書4.2、4.4、4.5を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
11 A, C 化学ポテンシャルと平衡、相転移
事前学修 教科書4.6、4.7、5.1、5.2を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
12 A, C 相転移温度、混合のエントロピーと同種粒子効果
事前学修 教科書5.3、4.10、4.11を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)
13 A, C 混合物の化学ポテンシャル、沸点上昇と凝固点降下、情報と熱力学、全体のまとめ
事前学修 教科書5.5,5.6を予習しておく(1.5時間)
事後学修 講義ノートを見直し、今回の演習問題をよく復習して理解しておく(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇2024年度以降の入学生
 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照
 URL:https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
〇2023年度以前の入学生
  修得する資質・能力:知識・理解【DP-N-1-1】
    力学のエネルギー保存則を拡張して熱力学の第1法則を説明できる
    熱機関の不可逆性から熱力学の第2法則とエントロピーを説明できる
    微視的描像に基づいた統計力学的な考え方からエントロピーを説明できる
    相変化や平衡などの身近な物質現象を自由エネルギーの概念で説明できる
  修得する資質・能力:汎用的技能【DP-N-2-2】
    獲得した知識を用いて、身の回りの現象・物質や実用機器などの原理を説明できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 50% 60% 40% 100%
小テスト、小論文 30% 60% 40% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 10% 60% 40% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 50% 50% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 59% 41% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:和田純夫著 「グラフィック講義 熱・統計力学の基礎」 (サイエンス社)
教科書に従って授業を行う。教科書中の演習問題等を使用しすることもある。

参考書:君嶋義英著 「熱力学」(朝倉書店)

オフィスアワー

金曜3限、A号館3階教員室25
学内外の用務の為、オフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります。

その他

試験の答案は返却しないが、解説や講評をMoodle等で公開する。
授業中の演習問題に対してはその場で解説をするとともに、回収して必要に応じて注意事項をコメントし、返却する。

実務経験のある教員による授業科目