2025年度前期コンピュータと確率・統計

曜日・時限 火曜日2時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング EN330117
開講学科等 工学部-基礎理工学科
教員名 柳田 達雄
柳田 達雄
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%9f%b3%e7%94%b0%e3%80%80%e9%81%94%e9%9b%84

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目的

データ分析の基礎や確率分布、および、それらの応用を理解し説明できることをテーマとする。授業ではPCを用いるので必ず各自PCを持参して授業に臨むこと.
これまでに習得した「確率・統計」の復習も兼ねて確率に関するコンピュータ実習(Pythonを用いる)を行い,学生がコンピュータを用いて統計処理ができるようになることを目的とする。主に統計に関する内容を扱い、区間推定と検定の手法、小標本論、適合度検定、ポアソン分布をはじめよく用いられる確率分布について、学生が理解し説明できること、さらに、これらの話題の中から幾つかを取り上げコンピュータ実習もを行い,学生がコンピュータによりこれらの処理ができるようになることを目的とする。
なお,この授業はPythonの基礎的なプログラミング知識を前提とするため,「プログラミング基礎演習」や「コンピュータ・シミュレーション」などを履修・習得していることが望ましい.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C コンピュータによる数値やデータの扱い方と 基本統計量-データの種類
-定性的データ,定量的データ
-コンピュータにおける数値やデータの扱い方
事前学修 配布資料およびテキスト§1.1、1.2の内容に目をとおす(2時間)
事後学修 授業中の配布資料,実習問題とテキストの該当部分の例題・問題にもう一度取り組み、その中の重要事項を確認する(2時間)
2 A,C 基本統計量について学ぶ
-代表値, 平均[算術平均 (arithmetric mean) 幾何平均 (geometric mean) 調和平均 (harmonic mean)]
-最小値 (minimum)・最大値 (maximum)
-中央値 (median)
-最頻値 (mode)
- 4 分位数 (quartile)
事前学修 テキスト§1.3の内容に目をとおす(2時間)
事後学修 授業中の実習問題とテキストの該当部分の例題・問題にもう一度取り組み、その中の重要事項を確認する(2時間)
3 A,C 散らばりの指標 
-頻度分布
-分散・標準偏差
-頻度分布の比較
事前学修 テキストの分散・標準偏差に関する内容を復讐する(2時間)
事後学修 配布資料,実習問題ととテキストの該当部分の例題・問題にもう一度取り組み、その中の重要事項を確認する(2時間)
4 A,C 散布図,共分散と相関係数
-データの相関と散布図
-共分散の計算
-共分散を求めるプログラム
-相関係数の計算
-相関係数を求めるプログラム
事前学修 テキストの散布図,共分散と相関係数に関して復習しておく(2時間)
事後学修 授業中の実習問題とテキストの該当部分の例題・問題にもう一度取り組み、その中の重要事項を確認する(2時間)
5 A,C 箱ひげ図,回帰直線
-箱ひげ図の作成
-回帰直線の導出
-回帰直線の具体的な計算
-回帰直線を求めるプログラム
事前学修 テキストの回帰直線に関する内容に目をとおす(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(2時間)
6 A,C ベルヌイ試行・2項分布とシミュレーション 事前学修 ベルヌイ試行・2項分布について予習する(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(2時間)
7 A,C 2項分布,正規分布,いろいろな確率分布
-確率変数の標準化
-ポアソン分布
-カイ二乗分布
-t分布(t-distribution)
事前学修 2項分布,正規分布などの確率分布について予習する(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(3時間)
8 A,C 標本調査・大数の法則・中心極限定理
-不偏標本分散と不偏標本標準偏差
-大数の法則と中心極限定理
事前学修 標本調査・大数の法則・中心極限定理について予習する(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(3時間)
9 A,C 区間推定
-点推定
-比率の区間推定(大標本論)
-平均値の区間推定(大標本論)
-平均値の区間推定(小標本論)
-t 分布による区間推定
事前学修 区間推定について予習する(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(3時間)
10 A,C 仮説検定1
-p 値,有意水準,危険率
-検定統計量
-母比率の検定
事前学修 仮説検定について予習する(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(3時間)
11 A,C 仮説検定 2
-二項分布と仮説検定
-仮説検定の演習
-仮説検定(小標本)
事前学修 仮説検定について予習する(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(3時間)
12 A,C 仮説検定 3
-仮説検定における誤り
-適合度の検定
-母分散の推定と検定
事前学修 仮説検定における誤りに関して予習する(2時間)
事後学修 授業中の演習問題とテキストの該当部分の例題・問題をもう一度解き、その中の重要事項を確認する(3時間)
13 A,C これまでのまとめと最終確認テスト 事前学修 これまでの復習する(3時間)
事後学修 授業中の実習問題とテキストの該当部分の例題・問題にもう一度取り組み、その中の重要事項を確認する(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

 いろいろなデータ分析の基礎や確率分布、および、それらの応用を理解し説明できることが目標である。具体的には以下の項目である。
1.コンピュータを用いたデータ分析のための基本となる統計処理ができる
2.コンピュータを用いた2項分布、ポアソン分布、正規分布の確率計算ができる
3.正規分布と小標本論による区間推定ができる
4.正規分布と小標本論による検定の手続きができる

本科目に関連するディプロマポリシー項目
  ・修得する資質・能力:知識・理解【DP-N-1-1】
  ・修得する資質・能力:汎用的技能【DP-N-2-2】
  ・修得する資質・能力:態度・志向性【DP-N-3-1】【DP-N-3-2】【DP-N-3-3】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 50% 60% 40% 100%
小テスト、小論文 20% 40% 20% 40% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: コンピュータ実習:::::::::::::::::::: 30% 30% 20% 30% 10% 10% 100%
その他2(具体的に: 0%
100% 47% 30% 17% 3% 3% 100%

教科書・参考書

教科書:浅倉史興・竹居正登,新基礎コース確率・統計」,学術図書出版社
    教科書の記述や例題に基づき説明する。
参考書:渡辺宙志,ゼロから学ぶPythonプログラミング」,講談社
    実習編ではこの参考書の内容を前提に説明する。

オフィスアワー

柳田達雄: 前期月曜5限
学内外の用務のため、オフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります。

その他

この科目内容を理解するには「確率・統計」の基本的な内容がくり返し必要となる。コンピュータ実習ではPythonプログラミングの知識を前提とする。したがって,「確率と統計」および「プログラミング基礎演習」を履修していることが望ましい.

ほぼ毎回演習問題を実施する。学生答案は毎回Moodleにて提出(必須)であり、各学生の授業取り組み状況と内容理解状況を確認する。コンピュータによる実習課題についても課題実施ファイル提出を必須とし、各学生の授業取り組み状況と内容理解状況をMoodleにて確認する。

実務経験のある教員による授業科目