2025年度前期集中発電工学

曜日・時限 不定期その他 期別 前期集中 週時間数 2
ナンバリング EE330408
開講学科等 工学部-電気電子工学科
教員名 濱田 俊之
濱田 俊之
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%bf%b1%e7%94%b0%e3%80%80%e4%bf%8a%e4%b9%8b

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目的

現代の生活において電力はなくてはならないものである。発電工学では,その電力を発生させる技術に関する基本的知識を学ぶ。従来からある火力発電、原子力発電、水力発電に加えて、最近進展が著しい太陽光発電、風力発電などの再生可能電源や核融合発電など今後実用化が期待されている発電技術について熱力学(火力)、核反応(原子力)、流体力学(水力)、半導体工学(太陽光)など、それぞれの電源の原理としくみの基礎を学ぶことを目的としています。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 [遠隔] A 講義の概要,目標,進め方および電力系統と発電設備の概要 事前学修 教科書の目次に目を通す。どのような発電方式があるか調べる。(2時間)
事後学修 電力系統と発電設備の概要について復習する。(2.5時間)
2 [遠隔] A,C 水力発電の概要と水力学 事前学修 水力発電の原理 水力学について、教科書の該当箇所を予習する。(2時間)
事後学修 水力発電の原理 水力学について復習し、課題レポートを作成する。(2.5時間)
3 [遠隔] A,C 水力発電のしくみ 事前学修 水力発電における流量と降水量及び落差と損失の役割や発電可能水量から年間流量及び発電電力量の算出について予習しておく。水力発電設備の名称と役割について調べておく。(2時間)
事後学修 水力発電における流量と降水量及び落差と損失の役割や発電可能水量から年間流量及び発電電力量の算出について復習する。水力発電設備の名称と役割について復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
4 [遠隔] A,C 水力発電の運用 事前学修 水車の種類と特徴、比速度や各水車の特性について予習する。(2時間)
事後学修 水車の種類と特徴、比速度や各水車の特性について復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
5 [遠隔] A,C 火力発電の原理と熱力学 事前学修 火力発電の概要や発電原理、汽力発電の効率計算について予習しておく。熱力学の法則やエンタルピー、エントロピーの概念、気体の状態方程式について予習する。(2時間)
事後学修 火力発電の概要や発電原理、汽力発電の効率計算について復習しておく。熱力学の法則やエンタルピー、エントロピーの概念、気体の状態方程式など講義で学んだ内容について復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
6 [遠隔] A 汽力発電 エネルギー変換と熱サイクル 事前学修 エネルギー変換と熱サイクル(ランキンサイクル)、熱サイクルの特性を向上させる技術について予習する。(2時間)
事後学修 エネルギー変換と熱サイクル(ランキンサイクル)、熱サイクルの特性を向上させる技術など講義で行った内容を復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
7 [遠隔] A 熱の有効利用と汽力発電以外の火力発電 事前学修 火力発電におけるエネルギーの有効利用方法、汽力発電以外の火力発電(ディーゼル発電、ガスタービン発電、コンバインドサイクル発電など)について予習する。(2時間)
事後学修 火力発電におけるエネルギーの有効利用方法、汽力発電以外の火力発電(ディーゼル発電、ガスタービン発電、コンバインドサイクル発電など)について復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
8 [遠隔] A 原子力発電 開発の歴史と現状、原子力エネルギー 事前学修 原子力開発の歴史と現状、原子核と核エネルギーについて予習する。(2時間)
事後学修 原子力開発の歴史と現状、原子核と核エネルギーについて復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
9 [遠隔] A,C 原子力発電 原子力エネルギーと原子力発電 事前学修 原子の核分裂と質量欠損、原子が核分裂時に発生するエネルギー、原子力発電所の構成と各設備の役割を予習する。(2時間)
事後学修 原子の核分裂と質量欠損、原子が核分裂時に発生するエネルギー、原子力発電所の構成と各設備の役割を復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
10 [遠隔] A 原子力発電 原子炉の種類と安全性 事前学修 原子炉の構造と特徴、原子力発電所の制御方法、原子炉の安全性、核燃料サイクルについて予習する。(2時間)
事後学修 原子炉の構造と特徴、原子力発電所の制御方法、原子炉の安全性、核燃料サイクルについて復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
11 [遠隔] A 再生可能エネルギー 事前学修 既存の発電方式と環境問題との関わりや再生可能エネルギーによる発電技術の特徴及び原理について予習する。(2時間)
事後学修 既存の発電方式と環境問題との関わりや再生可能エネルギーによる発電技術の特徴及び原理について復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
12 [遠隔] A 次世代エネルギー 事前学修 熱電発電、核融合発電など現在まだ広く実用化には至っていない新エネルギーの発電原理や特徴について予習する。(2時間)
事後学修 熱電発電、核融合発電など現在まだ広く実用化には至っていない新エネルギーの発電原理や特徴について復習する。課題レポートを作成する。(2.5時間)
13 [遠隔] A, C 電力貯蔵技術、講義全体のまとめ 事前学修 電力貯蔵技術の意義や重要性、大規模電力貯蔵技術の種類や原理、特徴について予習する。講義全体を振り返り復習しておく。(2時間)
事後学修 電力貯蔵技術の意義や重要性、大規模電力貯蔵技術の種類や原理、特徴について復習する。課題レポートを作成する。試験に備えて過去の講義内容及び演習や課題を復習する。(4時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇 修得する資質・能力:
(2023年度以前入学者) 知識・理解力【DP-E-1-1】、態度・志向力【DP-E-3-1、DP-E-3-2】
(2024年度以降入学者)専門知識・技能を修得し、実践する力【DP-E-1】、自らを律し、学び続ける力【DP-E-5】
(1)現在使われている主要発電技術(火力、原子力、水力)の原理としくみの基礎を理解し定量的基礎検討ができる。
(2)太陽光や風力などの再生可能電源の発電の原理と仕組みの基礎を理解し定量的基礎検討ができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 70% 70% 30% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 50% 30% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 100% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 59% 27% 0% 0% 14% 100%

教科書・参考書

【教科書】:「電力発生・輸送工学」伊与田功編著、オーム社

【参考書】:「発変電工学改訂版」弘山 尚直著、電気学会

オフィスアワー

木曜3限、A号館3階教員室40
なお、学内外の用務のためオフィスアワーでも教員が不在あるいは対応できない場合があります。なるべく事前にメールで日時を調整して来室されることをお勧めいたします。

その他

・講義に係る重要な情報・連絡はMoodle上から行う。必ず毎日Moodleで本講義の状況を確認するようにすること。
・本講義は遠隔オンデマンドでの実施を基本とする。各週の講義では出席課題を設定しており、これを提出することで各週の出欠を行う。必ず定められた期日までに課題を提出すること。
 ※出席・課題提出ができない者は単位の修得は極めて困難であることに留意して履修してください。
・講義の欠席回数が総講義回数の1/3を超える者は、定期試験を受験したとしても原則E評価とする。
・定期試験の答案は申し出を行った希望者は返却する。ただし採点の時間として試験後一週間程度必要である。要望があれば定期試験解答の解説も行う。
・講義において準備学習・レポート・演習を実施する。提出物を提出していないと合格できないことがあるので注意すること。
・教科書で補えない内容は適宜資料を配布する。
・正当な理由なく定期試験を欠席(またはレポート試験となった場合は未提出)した者は原則E評価とする。
・(注意)本講義は実務経験による電気主任技術者免状取得に関わる認定に必要な科目(科目区分:電力)である。当該科目区分の認定資格を受けたい学生は必ず修得する必要がある(※対象は2019年度以降の電気電子工学科入学者)。

実務経験のある教員による授業科目

講義担当者は自治体で特別高圧及び高圧の送配電設備や受電設備、発電設備の維持管理の実務経験がある。その経験を活かして、各種発電技術の基礎や運用技術などの指導を行う。