2025年度前期コンピュータ基礎演習

曜日・時限 金曜日3時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング GP110602
開講学科等 情報通信工学部-情報工学科
教員名 岩本 祐太郎
岩本 祐太郎
、山来 寧志
山来 寧志
職務履歴

目的

本学科では,学生全員に同一のノートパソコンを一斉所有させているが,これにより各自が常時このコンピュータを活用することができ,関連技術の習得と活用能力の向上につながる。また,学科カリキュラム全体を通じて,これを前提とした教育設計を行い,多くの科目での有効活用を目指している。よって,本学科において各種授業を受けるためには,コンピュータやネットワークに関する基本的な知識や,操作・活用方法を知っている必要がある。
そこで本科目では,コンピュータやネットワークに実際に触れて慣れることから始め,これらの基本的知識,操作・活用方法を理解すること,及び自身でノートパソコンの管理ができるようになることを目的とする。インターネットの仕組みとその利用方法について理解することも重要な目的の1つである。インターネットは単なるシステムではなく,1つの社会を構成するに至っている。従って,利用にあたっては,モラルやマナーを知り,これを守ることが重要であり,犯罪から身を守ることにもつながる。
以上からわかるとおり,本科目は,本学科において非常に重要な位置を占める科目である。高度な知識や技術を自律的かつ意欲的に学ぶ第一歩となるだけでなく,情報工学の専門的技術者として将来活躍するために必要な基本を身につけることにもなる。
なお,ノートパソコンを学内ネットワークに接続して利用するためには,本科目を履修する必要がある(学内規則で受講が義務付けられている利用講習を兼ねる)。また,他の科目で必須となるソフトウェアのインストールも本科目でのみ行う。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C ネットワーク編(1)
・ガイダンス,ネットワーク編受講上の注意,出席の取り方
・Microsoft 365(旧称Office 365)のインストールと設定,サインイン,更新
・Windowsセキュリティの設定確認
・Windows(ストアアプリ含む), Visual Studioの更新
・Chrome, Acrobat Reader, Slack, Zoomなど,各種ソフトウェアの更新
事前学修 PC配付時に行った内容を復習しておく(2時間)。
事後学修 授業中にできなかったことを再実行するとともに,内容を復習しておく。授業中に指示された作業を行う(3時間)。
2 A,C ネットワーク編(2)
・インターネットの仕組みと利用上の注意
・Windowsセキュリティの設定再確認
・Slack, Zoomの設定確認
・Chrome, Acrobat Reader, Slack, Zoomなど,各種ソフトウェアの更新
・インストール結果報告課題の説明
事前学修 PC配付時に行った内容を復習しておく(2時間)。
事後学修 授業中にできなかったことを再実行するとともに,内容を復習しておく。授業中に指示された作業と課題の提出を行う(3時間)。
3 A,C 基本操作編(1)
・基本操作編のガイダンス
・コンピュータの基本操作
・Windowsオペレーション
・タッチタイプ
事前学修 PC配付時に行った内容を復習しておく(2時間)。
事後学修 タッチタイプの練習をする(3時間)。
4 A,C 基本操作編(2)
・日本語入力
・ワープロ(1)基本操作と便利な機能
事前学修 第3回目の内容を復習しておく(2時間)。
事後学修 タッチタイプの練習をする(3時間)。
5 A,C ネットワーク編(3)
・電子メイルの仕組みと利用上の注意
 To/Cc/Bccの使い分け,転送,添付
・OECU Mailの利用方法
 受信トレイと署名の設定,新規作成時の設定,基本的な送受信・返信方法
 ラベルの使い方,アーカイブと削除の違い
事前学修 第2回の授業時に指示されたこと(課題提出,動画視聴など)を実行しておく。配付資料にも目を通しておく(2時間)。
事後学修 授業中にできなかったことを再実行するとともに内容を復習しておく。授業中に指示された作業を行う(3時間)。
6 A,C ネットワーク編(4)
・TeXのインストールと動作確認
事前学修 前回授業時に指示されたことを実行しておく。配付資料にも目を通しておく(2時間)。
事後学修 授業中にできなかったことを再実行するとともに内容を復習しておく。授業中に指示された作業を行う(3時間)。
7 A,C ネットワーク編(5)
・Linuxのインストール
 WSLの有効可,Ubuntuのインストールと初期設定
・レポート課題の内容と書き方の説明(1)
事前学修 前回授業時に指示されたことを実行しておく。配付資料にも目を通しておく(2時間)。
事後学修 授業中にできなかったことを再実行するとともに内容を復習しておく。授業中に指示された作業を行う(2時間)。
授業中の指示に従ってレポートの作成を行う(1時間)。
8 A,C ネットワーク編(6)
・Linuxの利用方法
 Linux使用上の注意
 主なLinuxコマンド
・レポート課題の内容と書き方の説明(2)
事前学修 前回授業時に指示されたことを実行しておく。配付資料にも目を通しておく(2時間)。
事後学修 授業中にできなかったことを再実行するとともに内容を復習しておく。授業中に指示された作業を行う(1時間)。
授業中の指示に従ってレポートの作成を行い,指定された期間内にMoodleを使って提出する(2時間)。
9 A,C 基本操作編(3)
・ワープロ(2)スタイルと便利な機能
事前学修 基本操作編(1)~(3)の内容を復習する(2時間)。
事後学修 タッチタイプの練習をする(2時間)。
10 A,C 基本操作編(4)
・ワープロ(3)図
事前学修 基本操作編(1)~(3)の内容を復習する(2時間)。
事後学修 図を作成する練習をする(2時間)。
11 A,C 基本操作編(5)
・ワープロ(4)表と数式
事前学修 前回の内容を復習する(2時間)。
事後学修 数式を作成する練習をする(2時間)。
12 A,C 基本操作編(6)
・文書整形ツール(1)基本操作
事前学修 タッチタイプの練習をする(2時間)。
事後学修 文書整形ツールで簡単な文書を作成練習する(2時間)。
13 A,C 基本操作編(7)
・文書整形ツール(2)図と表
事前学修 前回の内容を復習する(2時間)。
事後学修 文書整形ツールで簡単な文書を作成練習する(2時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

受講生全員が同じ教材で演習に取り組む。基本操作編では,コンピュータおよびWindowsの基本操作,タッチタイプによるキーボード入力演習,ワープロ・ドローツールによる文書作成などを行う。ネットワーク編では,Office,TeX,Linuxなど,授業で必要なソフトウェアをインストールし,設定及び更新を行う。さらに,ネットワークに関する基礎知識,電子メイルをはじめとするインターネットの利用とそのモラルやマナーについて学ぶ。
・基本操作編(山来担当)の到達目標
 今後の授業等で必要となるWindowsの基本的な操作や文書作成ができる。
・ネットワーク編(岩本担当)の到達目標
 Visual StudioやOffice,TeXなど,授業で必要なソフトウェアのインストールと設定ができる。
 ソフトウェアの更新やトラブルへの対応など,各自のPCの日常的な管理が自分自身でできる。
 ネットワーク利用方法及びそのマナーを理解し,本学の学生として恥ずかしくない行動ができる。
2024年度以降の入学生
 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照
 URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/

2023年度以前の入学生
 修得する資質・能力: 知識・理解【DP-P-1-1】,汎用的技能【DP-P-2-1】,態度・志向性【DP-P-3-1】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 15% 90% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 60% 70% 20% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 25% 70% 20% 10% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 73% 18% 0% 8% 0% 100%

教科書・参考書

基本操作編の教科書は以下のとおり。ネットワーク編については,授業時に資料を配付する。詳細は授業時に指示する。
教科書:
「Microsoft Office 2021を使った情報リテラシーの基礎」切田節子・新聖子・山岡英孝・乙名健・長山恵子 著 近代科学社
参考書:
「インターネットの光と影Ver.7」情報教育学研究会・情報倫理教育研究グループ 編 北大路書房

オフィスアワー

岩本:Slackまたはメイルでアポイントを取ること。原則としてオンラインで対応する。授業担当日の金曜5限オフィスアワーでも対応する(ただし,学内外の用務のため,対応できない場合がある)。
山来:アポイントを取ること。

その他

・ネットワーク編は,全回とも全員必ず出席すること。欠席した場合は必ず補習を受けること。欠席して補習を受けなかった場合,以後各自のノートパソコンを,教室など学内の設備を利用してネットワークに接続することはできなくなる。ネットワークが利用できない場合は,他の科目の単位修得が不可能になることがあるので,注意すること。
・授業時には,必ず学科指定ノートパソコン一式を全員持参のこと。その他事前に準備しておくものがある場合については,別途掲示する。
・パソコンがないと授業を受けていないに等しい状態になり,教員・学生の双方とも困ることになる。パソコンは精密機械である。故障を引き起こさないように,ていねいに扱うこと。普通の鞄に裸のまま放り込むなどもってのほかである。万一,液晶やSSDなど,各自のパソコンに障害が発生した場合は,速やかに修理しておくこと。
・過去にはパソコンの置き忘れ,紛失,盗難なども発生している。休憩時間中などに教室の机上に放置することのないようにすること。
・自らの過失による故障等で授業中にパソコンがない場合に,学生諸君が受ける不利益については,一切関知しない。
・個人所有物とはいえ,授業で使用する,しかも学内ネットワークに接続するパソコンである。もし,意味を理解せず無闇にネットワーク設定などを変更したり,ゲームや粗悪なフリーソフトを導入したりすると,授業中に予期せぬトラブルが発生し,授業進行の妨げとなることがある(過去に事例あり)。他人に迷惑をかけることになるので,このようなことはしないこと。
・言うまでもないが,一般的に商用ソフトウェアをコピーして使用することは著作権侵害にあたり,違法である。絶対にしないこと。また,ネットワーク利用にあたっては,諸注意を遵守すること。これらが守られなかった場合,学内でのネットワーク接続停止などの処置を行うことがある。
・学内でのネットワーク接続停止の通知,欠席者やレポート未提出者の呼び出し等を行うために,学科掲示板や学内ネットワーク上に学生番号・氏名を掲示することがある。
・ノートパソコンの配付は,4月初旬のオリエンテーション期間中に,特別に時間を設けて行う。このとき,電源の入れ方・切り方,各種初期設定,パソコン本体の基本的な取り扱い説明も行う。

・授業での姿勢,レポート,課題や小テストで総合的に評価を行う。
・6回以上欠席した場合は,E評価とする。
・レポートや課題などの要点や解説は,Moodleに掲載する(基本操作編)。
・レポートや課題などの不備や修正点については,メイルやSlack,Moodleのフィードバックコメントで指示する(ネットワーク編)。

実務経験のある教員による授業科目

山来担当分:
(一般財団法人)日本科学技術連盟などが主催する企業向けセミナーにおいて,試験作成等を担当している。試験問題は,TeXを用いて作成しており,その実務経験を講義に活用している。