2025年度前期デッサン実習

曜日・時限 木曜日1時限,木曜日2時限 期別 前期 週時間数 0
ナンバリング KC131103,KD131103
開講学科等 建築・デザイン学部-建築・デザイン学科 建築専攻
建築・デザイン学部-建築・デザイン学科 空間デザイン専攻
教員名 金村 仁
金村 仁
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e9%87%91%e6%9d%91%e3%80%80%e4%bb%81

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、中道 由貴子
中道 由貴子
職務履歴

目的

デッサンは、視覚的な表現を学ぶ上で欠かせない基礎トレーニングである。本授業では、風景や静物を描画対象とし、鉛筆デッサンを通じて、光による対象の捉え方や表現の基礎を学ぶ。
デッサン力は、空間デザインや建築はもちろん、ゲーム、グラフィック、映像、CGなど、あらゆるビジュアル表現の根幹を支える力である。その基本は「見極める」ことにある。物体を徹底的に観察し、形を追い、光を感じることで、その本質が見えてくる。
しかし、基本的なデッサン力を身につけるには、持続力と忍耐力が不可欠である。観察して描き、失敗してはまた描き、さらに観察し修正を重ねる――この作業を繰り返すことで、対象を正しく見る力を養い、豊かな表現力の基礎を築く。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C 「デッサンを通して何を学ぶのか?」
ガイダンス
・授業で必要な道具について
・課題1「グラデーションの制作」
・その他
事前学修 鉛筆デッサンとは何か事例を調べてくる。
必要な道具などを確認しておく。(1時間)
事後学修 授業中に描いた「グラデーション」を完成させる。(3時間)
2 C 課題2:パースと質感の表現1
・課題説明
・遠近法(パース)の捉え方を学ぶ。
・キューブを描く
事前学修 遠近法(パース)について、事前に資料をよく読む(1時間)
事後学修 遠近法、ハッチング等の技法を理解し、練習しておく(1時間)
3 C 課題2:パースと質感の表現2
遠近法(パース)の捉え方を学ぶ。
キューブを描く
事前学修 鉛筆の使い方と描画効果について理解して、繰り返し描画トレーニングを行う。(1時間)
事後学修 授業中に説明された描き方のコツを参考に,改善点についてまとめること。その上で作品の修正を行う。(1時間)
4 C 課題3:楕円と質感の表現
モチーフ「円柱」制作
・課題説明
・楕円の描き方と質感の描き方を学ぶ。
・曲面の光の流れを理解する。
事前学修 紙コップを事前に観察し構造を理解し、ラフスケッチを行う。(1時間)
事後学修 授業中に説明された描き方のコツを参考に,改善点についてまとめること。その上で作品の修正を行う。(1時間)
5 C 映り込みを描く1
・課題説明
・形の描写と反射による写り込みの書き分け。
事前学修 家庭にあるステインレスのものに映った形を観察しラフスケッチをしておく。(1時間)
事後学修 授業中に説明された描き方のコツを参考に,改善点についてまとめること。その上で作品の修正を行う。(1時間)
6 C 映り込みを描く2
・形の描写と反射による写り込みの書き分け。
・仕上げ
事前学修 制作した作品の反省点、改善点をまとめておく。(1時間)
事後学修 授業中に説明された描き方のコツを参考に,改善点についてまとめること。その上で作品の修正を行う。(1時間)
7 C 課題5:複合課題1
複数のモチーフを構成し描く
・課題説明
・複数モチーフのレイアウト方法を学ぶ
・あたりをとる
事前学修 類似のモチーフを観察し構造を把握して、ラフスケッチを行う。(1時間)
事後学修 授業中に説明された描き方のコツを参考に,各自の作品の改善点についてまとめること。(1時間)
8 C 課題5:複合課題2
複数のモチーフを構成し描く
・課題説明(光の捉え方)
・書き込み
事前学修 事後学習で考えた、改善点を授業で活かせるように制作の手順を検討しておく(1時間)
事後学修 授業中に説明された描き方のコツを参考に,各自の作品の改善点についてまとめること。(1時間)
9 C 課題5:複合課題3
複数のモチーフを構成し描く
・課題説明(ディティールの表現)
・仕上げ
事前学修 事後学習で考えた、改善点を授業で活かせるように制作の手順を検討しておく(1時間)
事後学修 授業中に説明された描き方のコツを参考に,各自の作品の改善点についてまとめること。(1時間)
10 AC 前半:課題5:複合課題4仕上げ
後半:課題6:写真を描く課題説明
事前学修 複合課題完成する。(1時間)
事後学修 描きたいと思う風景を撮影して画像にしておく。(1時間)
11 C 課題6:写真を描く1
・風景をモチーフにデッサンを描く
描画作業
事前学修 画像にグリットをつけ、プリントアウトしておく。
(2時間)
事後学修 授業中にうまく描けなかった部分をクロッキー帳で練習しておく(1時間)
12 C 課題6:写真を描く2
・風景をモチーフにデッサンを描く
描画作業
事前学修 前回授業で描いた課題の続きの作業工程を計画しておく。(1時間)
事後学修 授業中にうまく描けなかった部分をクロッキー帳で練習しておく(2時間)
13 AC 課題6:写真を描く3
・風景をモチーフにデッサンを描く
描画作業
授業のまとめ
事前学修 仕上げ作業の計画をしておく。(1時間)
事後学修 記録としてこれまで制作した課題の画像をポートフォリオとしてまとめる。(1時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

・描画対象をよく観察し,その描画対象が置かれた状況を理解できる。
・描画ツールそれぞれの特徴を理解した上で描画する技能を身に付けることができる。
・パースと空気遠近法を理解し,画面に奥行きを描く技能を身に付けることができる。
・明暗法を理解し、光源を意識した光と陰を描き立体を表現する技能を身に付ける。
・構図の取り方によって画面の印象が変わることを理解し効果的に創造的な空間を組み立てることができる。

本科目に関連するディプロマ・ポリシー項目
2024 年度入学生 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照.
URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 100% 80% 20% 100%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 80% 0% 0% 0% 20% 100%

教科書・参考書

教科書なし
必要な資料は随時Moodleなどで共有する。

オフィスアワー

前期授業期間中の木曜日12:45-13:20
授業期間外、オフィスアワー以外の時間に質問がある場合は、事前にメールでアポイントメントをとること。

その他

・課題のフィードバックは,講評会で行う。希望者への個別指導でのフィードバックも随時受け付ける。
・授業日数13回のうち5回以上の欠席をした場合はE判定とする。(遅刻は3回で1回の欠席とする)
・教室外からの出席入力をする、許可なく授業途中での帰宅など、不正な出席を行った者は、その時点でE評価とする。
・必要な道具、八つ切り1枚、四つ切り画用紙5枚、鉛筆(4B、3B、2B、B、F、HB、H、2H、3H、4H最低各1本,消しゴム、練り消しゴム、カッター、クロッキー帳)
・すべての道具を新たに購入した場合に必要となる金額は、判明次第授業Moodleで連絡する。
・道具,モチーフの購入方法は授業初日に指示する。

 

実務経験のある教員による授業科目

金村: ビジュアルアーティストとして、写真や3Dプリントなど様々なメディアを活用した作品で国内外のギャラリー、美術館などで展覧会を行っている。それらの仕事は展示空間も作品の要素として取り込み、常に新しいものの見方模索している。
中道:画家として関西を中心に個展、グループ展に多数出品。2008の京展では京展賞を受賞