2025年度前期ロボット制御

曜日・時限 月曜日4時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング EE330602
開講学科等 工学部-電気電子工学科
教員名 田熊 隆史
田熊 隆史
職務履歴

目的

1960年代に産業用ロボットが登場して以来、現在では宇宙、医療、介護、レスキュー、建設分野などロボット技術は広い応用範囲において急速に発展している。本講義では、FA制御の基礎となるシーケンス制御、ロボット制御の基礎となる直流系モータを制御対象とするメカトロニクスを理解する。機械装置の位置や速度制御を電子回路制御系で行うメカトロニクス分野を取り扱われている古典制御理論や現代制御理論なども理解する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A メカトロニクスの構成と概要
モーションコントロール
(トルクコントロール、速度コントロール、位置コントロール)
事前学修 ロボット制御の基礎となるメカトロニクスについて予習する。(2時間)
事後学修 授業で行ったところをまとめ、理解する(2時間)
2 A シーケンス制御1
(概要)
事前学修 ロボット制御の基本となるシーケンス制御について予習しておく(2時間)
事後学修 授業で行ったところをまとめてシーケンス制御の概要を理解する(3時間)
3 A シーケンス制御2
(a接点、b節点、リレー)
事前学修 シーケンス制御の基本となるa接点、b接点のスイッチについて予習しておく(2時間)
事後学修 授業で行ったところをまとめてシーケンス制御の概要を理解する(3時間)
4 A シーケンス制御3
(自己保持回路、正転逆転回路)
事前学修 シーケンス制御の基礎となる自己保持回路について予習する。(2時間)
事後学修 自己保持回路についてその動作を確実に理解する。(3時間)
5 A シーケンス制御4
(優先回路など)
事前学修 事前に配布するプリントを見て、その動作について考えておく。(2時間)
事後学修 ラダー図を見て、どのような制御が行われているか理解できる様にする。(3時間)
6 A メカニクス
(ロボットアームの概要とモータ制御)
事前学修 ロボット制御の例として取り上げられたロボットアームの制御にどのような制御が必要か予習する。(2時間)
事後学修 制御方法を再度確認し、どのような制御が必要か理解する。(2時間)
7 A 直流サーボモータ1
(モータの機構と電気回路のモデル化)
事前学修 電気回路方程式の予習を行う。(2時間)
事後学修 授業で行った運動方程式および回路方程式について復習し理解する。(3時間)
8 A 直流サーボモータ2
(直流サーボモータの原理と特性)
事前学修 直流モータについて、その原理および特性について予習する。(2時間)
事後学修 授業で説明した直流モータの動作原理およびその特性を確認し理解する。(2時間)
9 A 直流サーボモータ3
(直流サーボモータのモデル化と速度制御、位置制御)
事前学修 ラプラス変換について予習を行う。(2時間)
事後学修 授業で説明した直流モータの伝達関数を復習し理解する。(3時間)
10 A ラプラス変換 事前学修 フィードバック制御の解析に用いられるラプラス変換について予習する(2時間)
事後学修 授業で説明した関数のラプラス変換を復習し理解する(4時間)
11 A フィードバック制御1
(概要と特徴)
事前学修 制御関係の授業を復習しフィードバック制御について予習する。(2時間)
事後学修 授業で説明した直流モータの伝達関数を復習し理解する。(2時間)
12 A フィードバック制御2
(ブロック線図によるフィードバック制御)
事前学修 制御関係の授業を復習しブロック線図が書けるよう予習する。(2時間)
事後学修 授業で行ったブロック線図の変換についてもう一度解き直し復習する。(3時間)
13 A フィードバック制御3
(P制御、PI制御、PID制御)
事前学修 制御関係の授業を復習しP制御、PI制御について予習する。(2時間)
事後学修 授業で行ったP制御、PI制御についてもう一度解き直し復習する。(4時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○習得する資質・能力:知識・理解【DP-E-1-1】
1.トルクコントロール、速度コントロール、位置コントロールについて、どのような所に利用されているかを理解し説明できる。
2.シーケンス制御について、ラダー図を読んで制御の内容を理解し、求められる制御から自分でラダー図を書くことができる。
3.ロボット制御の要素となる、直流モータ、メカニクス、各種センサについて理解し、それぞれをモデル化することが出来る。
4.ロボット制御の核となるPID制御について、ブロック図から伝達関数を求め、それぞれの応答および制御定数を決定することができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 90% 60% 40% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 10% 100% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 54% 36% 0% 10% 0% 100%

教科書・参考書

板書と必要に応じて資料配布

参考書「ロボット工学の基礎」川崎晴久著森北出版

「図解でわかるシーケンス制御の基本改訂版」望月傳著技術評論社

オフィスアワー

質問等がある場合、授業終了後に直接質問してください。あるいは、授業終了後非常勤講師室にて対応します。
ラプラス変換の考え方やブロック線図の考え方は特に重要である。また、新たなことも聞く機会が増えると思うので、興味を持って受講して欲しい。

その他

学生の要望に応じて、適宜、課題やテストの解答を説明する。

・(注意)本講義は実務経験による電気主任技術者免状取得に関わる認定に必要な科目(科目区分:機械)である。当該科目区分の認定資格を受けたい学生は必ず修得する必要がある(※対象は2019年度以降の電気電子工学科入学者)。

実務経験のある教員による授業科目