2025年度前期電気電子工学実験3

曜日・時限 水曜日1時限,水曜日2時限 期別 前期 週時間数 4
ナンバリング EE330104
開講学科等 工学部-電気電子工学科
教員名 松浦 秀治
松浦 秀治
職務履歴

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中瀬 泰伸
中瀬 泰伸
職務履歴

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、日高 淳輝
日高 淳輝
職務履歴

目的

1年次の「工学基礎実験」において物作りの楽しさを学び,2年次の「電気電子工学実験1・2」においての実験の仕方・レポートの書き方を学んできた。
3年次の「電気電子工学実験3」では,学生が実験を通して研究・開発する楽しさを味わうことを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 C,D 回路シミュレーション分野
(回路シミュレーションソフトMultiSimの習得)
事前学修 MC2演習室でのMSWindows使用法を再確認すること(1時間)
事後学修 MultiSimの基本的な使い方について復習すること(1時間)
2 C,D 回路シミュレーション分野
(MultiSimによる各種解析方法の理解と習得、DC解析、AC解析、過渡解析、パラメータスイープ)
事前学修 基礎電気回路、基礎電子回路の講義内容を復習すること(1時間)
事後学修 回路の解析結果とシミュレーション結果とを比較検討(1時間)
3 C,D 回路シミュレーション分野
(MultiSimによる増幅器回路の設計と解析)
事前学修 CR結合増幅器の直流バイアス点と交流特性の解析(1時間)
事後学修 増幅器解析結果とシミュレーション結果とを比較検討(1時間)
4 C,D 回路シミュレーション分野
(MultiSimによるオペアンプ回路の解析)
事前学修 オペアンプの電気特性の理解(1時間)
事後学修 オペアンプによる増幅器解析結果とシミュレーション結果とを比較検討(2時間)
5 A,C 情報(組み込みシステム)分野
(ワンチップマイコン原理・演習)
事前学修 MS-Windows上での基本的な操作方法を復習しておくこと(1時間)
事後学修 CPUとメモリ、周辺機能との連携について復習すること(1時間)
6 B,E 情報(組み込みシステム)分野
(機械語プログラムによるパルス波形作製、LED表示各種、音発生、
スイッチ入力に対する条件判断からの出力)
事前学修 出題した要求を満たすプログラムを作成しておくこと(1時間)
事後学修 製作プログラム各セクションでの処理動作を考えること(1時間)
7 C,E 情報(組み込みシステム)分野
(C言語プログラムによるパルス波形作製、LED表示各種、音発生、
スイッチ入力に対する条件判断からの出力)
事前学修 C言語の基礎的な記述法を復習しておくこと(1時間)
事後学修 C言語プログラミング操作方法を復習すること(1時間)
8 B,E 情報(組み込みシステム)分野
(C言語と機械語プログラムによるLEDのパルス幅制御)
(点滅時間と発光強さ)
事前学修 LED発光強さの制御法を予習しておくこと(1時間)
事後学修 作成プログラムの改善について検討すること(2時間)
9 C,F 半導体デバイス分野
(太陽電池の原理習得とシリコン太陽電池の測定・解析)
事前学修 2年次に習った半導体工学を復習しておくこと(1時間)
事後学修 測定データから変換効率、開放電圧等を求めること(1時間)
10 B,C 半導体デバイス分野
(pnダイオードの電流-電圧特性、容量-電圧特性の測定・解析)
事前学修 2年次に習ったpnダイオードを復習しておくこと(1時間)
事後学修 ダイオード因子、接合の情報を解析すること(1時間)
11 C,E 半導体デバイス分野
(色素増感太陽電池の作製、および測定・解析)
(標準色素:ハイビスカス)
事前学修 色素増感太陽電池に関して予習すること(1時間)
事後学修 測定データから変換効率、開放電圧等を求めること(1時間)
12 C,F 半導体デバイス分野
(色素増感太陽電池の作製、および測定・解析)
(各自色素持参)
事前学修 ハイビスカスより高効率になると考えられる色素を持参すること。その理由を考えておくこと(1時間)
事後学修 測定データから変換効率、開放電圧等を求めること(2時間)
13 D,I レポートの作成 事前学修 データ整理・資料検索等(3時間)
事後学修

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○習得する資質・能力:知識・理解、汎用的技術【DP-E-1-1】,【DP-E-2-1】,【DP-E-2-2】
(1)回路シミュレーション分野:
a.2年次基礎電子回路、電子回路演習の近似解析と対比してシミュレーション結果を評価できる。
b.シミュレーションを基に、より良い特性が得られる回路設計指針を導き出せる。
(2)情報(組み込みシステム)分野:
a.組込システムの意味と必要性、それを機能させるワンチップマイコンの構成について理解し説明できる。
b.ワンチップマイコンを働かせ、周辺入出力回路を駆動させることができる。
(3)半導体デバイス分野:
a.2年で習った固体物理学・演習と半導体工学・演習の内容を用いて、実験データを解析できる。
b.標準的な色素増感太陽電池を作製し、その結果から変換効率を挙げる工夫を検討できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 90% 60% 40% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 50% 50% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 54% 36% 5% 5% 0% 100%

教科書・参考書

配布したテキストにて行なう。

オフィスアワー

毎週のオフィスアワーを開講するので、わからないところはその週のうちに理解すること。
松浦 秀治;月曜5限、A号館3階教員室36
中瀬 泰伸;月曜5限、A号館3階教員室39
日高 淳輝;水曜5限、A号館3階東側(松浦研)

その他

受講生を3班に分け、それぞれの班が異なる分野から始め、最終的に3分野全ての実験を行う。
レポート提出期限を厳守すること。
全6レポートを必ず提出すること。
4回以上無断欠席した場合は、E評価とする。
学生の要望に応じて、適宜報告書の内容について解説する。

実務経験のある教員による授業科目

回路シミュレーション分野の教員は、メモリ、デジタル、アナログの集積回路について、半導体製造会社においてEDAを用いた設計実務に携わってきた。本実験で用いる回路シミュレータは、業務用とほぼ同等の機能を備えている。そのため、実際の設計フローに沿った業務を経験をさせることができる。回路形式は決定されている前提で、回路定数の決定、電気特性評価、不具合点の発見と修正をする。
情報(組み込みシステム)分野を担当している教員は、アプリや組込みシステム(周辺回路含む)などの実装を含む試作に従事している経験から、主に業務用途で利用されているルネサスエレクトロニクス社製マイコンRX62を用い、周辺回路の信号電圧とペリフェラルとの論理対応の考察、そして周辺回路への制御方法の決定と各命令の理解からマイコンプログラミングを行い、動作検証する。
半導体デバイス分野を担当している教員は、通商産業省(現、経済産業省)電子技術総合研究所(現、産業技術総合研究所)において、太陽電池を含む、半導体デバイスの研究を行ってきた経験から、太陽電池の電気特性の測定から実験データの解析に必要な考え方や色素増感太陽電池の作製から改善する方法を伝える。