2025年度前期集中生物学実験

曜日・時限 不定期その他 期別 前期集中 週時間数 2
ナンバリング
開講学科等 工学部-基礎理工学科
工学部-環境科学科
工学部-基礎理工学科 数理科学専攻
工学部-基礎理工学科 環境化学専攻
教員名 齊藤 安貴子
齊藤 安貴子
、青山 光宏
青山 光宏
職務履歴

目的

生物化学・生化学で学んだ基礎科目の知識を活用し、実際に手を動かして実験を行うことで知識をより具体的なものにしていき、応用力を付けることを目標にします。
基本的な化学系の器具、生物系の器具の使い方を学び、今後履修する食品系実験科目への導入となります。

生物実験を行うためには、生物の知識だけではなく、化学の知識が重要です。生物も食品も化学物質で構成されていることを理解し、化学物質の集合体である食品を摂取して代謝して生命を維持していることを実感していただきます。
生物化学・生化学で使用した教科書を参考にしながら解説をしていきますので、より深い知識と興味が育つと考えています。

本科目は理科教職必修であり、教職生も履修します。教職生は最終日に生物多様性センターにて研修を行います。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C,D,F ガイダンス(全体で行う)
生物学で必要な知識と実験を行う上での注意事項と基本操作
器具の洗い方(ビーカー、薬さじ、メスフラスコ)
Wordを使ったレポートの書き方
図の入れ方
分析実験に必要な知識(全体で行う)
分光分析の基礎
検量線
エクセルを使ったグラフの作り方・解釈の仕方
事前学修 事前に配布されるガイダンス資料を読み、わからないところを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 Moodeで配布する講義テキストを元に、資料をまとめ提出の準備をする。(0.5時間)
2 C,D,F 位相差顕微鏡の使い方と動物細胞観察 1(小グループに分かれて行う)
がん細胞を使った細胞毒性試験
食品に使用される化合物、薬物が細胞に与える影響の観察

マイクロピペットの使用方法習得と薬剤の調整
事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
3 C,D,F 位相差顕微鏡の使い方と動物細胞観察 2(小グループに分かれて行う)
がん細胞を使った細胞毒性試験
食品に使用される化合物、薬物が細胞に与える影響の観察

細胞毒性試験と結果の観察
事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
4 C,D,F <レポート作成>
位相差顕微鏡の使い方と動物細胞観察(小グループに分かれて行う)
がん細胞を使った細胞毒性試験
食品に使用される化合物、薬物が細胞に与える影響の観察
事前学修 レポートのテンプレートを確認し、どのような項目を記載するべきか考えておく(0.5時間)
事後学修 レポートを完成させて提出する(0.5時間)
5 C,D,F パン酵母の固定化と固定化酵母による発酵実験(小グループに分かれて行う)
事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
6 C,D,F 呼吸系の補酵素NAD→NADHの反応を利用したアルコール濃度の測定(小グループに分かれて行う) 事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
7 C,D,F <レポート作成>
パン酵母を用いた発酵実験とアルコール濃度の測定 (小グループに分かれて行う)
事前学修 レポートのテンプレートを確認し、どのような項目を記載するべきか考えておく(0.5時間)
事後学修 レポートを完成させて提出する(0.5時間)
8 C,D,F 酢酸カーミンを使ったニンニクの根のDNAの染色実験(小グループに分かれて行う) 事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
9 C,D,F ニンニクの根の細胞分裂の顕微鏡観察(小グループに分かれて行う) 事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
10 C,D,F <レポート作成>
酢酸カーミンを使ったニンニクの根のDNAの染色と細胞分裂の観察(小グループに分かれて行う)
事前学修 レポートのテンプレートを確認し、どのような項目を記載するべきか考えておく(0.5時間)
事後学修 レポートを完成させて提出する(0.5時間)
11 C,D,F (一般学生)植物に含まれるポリフェノール化合物の分析1(小グループに分かれて行う)
乳鉢を用いた食品のすり潰しとポリフェノールの抽出

(教職生)生物多様性センターでの研修
事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
12 C,D,F (一般学生)植物に含まれるポリフェノール化合物の分析2(小グループに分かれて行う)
データの解析とポリフェノール量の計算

(教職生)生物多様性センターでの研修
事前学修 Moodleで配布する実験テキストを読み、実験方法までを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
事後学修 実験の結果などを実験ノートにまとめておく(0.5時間)
13 C,D,F <レポート作成>
(一般学生)植物に含まれるポリフェノール化合物の分析1(小グループに分かれて行う)
乳鉢を用いた食品のすり潰しとポリフェノールの抽出

(教職生)生物多様性センターでの研修
事前学修 レポートのテンプレートを確認し、どのような項目を記載するべきか考えておく(0.5時間)
事後学修 レポートを完成させて提出する(0.5時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

本科目に関連するディプロマ・ポリシー項目
〇 2024 年度以降の入学生
 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照.
    URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 50% 40% 30% 20% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 50% 40% 30% 20% 10% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 40% 30% 20% 10% 0% 100%

教科書・参考書

実験テキストはMoodleから事前に配信します。ダウンロードしておき、できれば印刷しておいてください。
その他、生物化学・生化学で使用した教科書「はじめの一歩の生化学・分子生物学」を使用しますので持ってきてください。

オフィスアワー

齊藤のオフィスアワーは木曜日5限です。
学内の仕事などでいないこともありますので、質問がある場合は事前にメールにて連絡をください。メールアドレスはMoodleに記載しています。

その他

①欠席について
集中科目ですので、欠席回数が多い場合は評価できません。4日間のうち2日を欠席した場合はレポートが作成できませんので評価できません。
健康に気を付けて体調管理をしてください。

②遅刻について
 遅刻は厳禁です。時間が始まると早々にグループ分けを実施しますので、きちんと時間までに来ている学生に迷惑をかけることになります。電車の遅延などは配慮しますが、事前に齊藤まで連絡してください。グループ分けを行ってしまったのちの遅刻者は実験させず帰宅していただきます(きちんと時間までに来ている学生に配慮します)。

③白衣について
 色素を使った生体染色や酸・アルカリ処理など薬品、火を使用しますので白衣と保護メガネを必ず持ってきてください。白衣と保護メガネは生協で販売しています。すでに高校などで使用して白衣を持っている場合は、齊藤に個別に確認してください。工業高校などで使用した作業着などでも構いませんが材質など齊藤に個別に確認してください。
白衣、作業着などの安全具がない場合は実験をさせることができません。
安全第一です。

④履物について
 実験中はケガをする危険があるので、足元は安全な靴を履いてください。踵が高いもの、サンダル、スリッパなど、肌が露出しているもの、脱げやすいものは禁止です。安全に実験ができないと判断した場合は、実験をさせることができませんので帰宅していただきます。

⑤髪の毛について
 長髪はまとめてください。前にかがんだ時に横から髪が落ちてきて目が隠れるくらいの長さの場合、まとめてください。機械に巻き込まれたり、薬品が付着して大事故につながることがあります。

⑥帽子について
 実験中は帽子の着用は禁止です。実験中に落ちて薬品をこぼしたり、燃えやすい材質の場合火が付いたり非常に危険です。また、視界が遮られることがありますので、実験室に入る前に脱帽すること。

⑦マニュキアはせず、ネイルチップなどははずしておく
 有機溶剤を使用する実験もあります。実験サンプルに不純物が入る可能性があるうえ、指先を使う実験が多いため、作業がしにくくなります。

⑧コンタクトは危険
 できれば眼鏡を装着してください。コンタクトのまま実験をすると、目に薬品などが入った場合に洗浄が難しくなります。目とガラスの間に薬品が染み込んでしまうことがあります。

⑨評価について
 実験は作業を行い、実験ノートを書き、それをもとに考察してレポートを作製するまでが1つの実験です。レポートの提出がなければ評価ができませんので必ず提出するようにしてください。

実務経験のある教員による授業科目

本講義は、2名の教員で担当する。
①公官庁研究所での生物化学に関する研究の経験をもとに、生物学実験で学ぶ内容がどのように関与するか深く理解することができる。また、起業と経営の経験から、生物学実験で学ぶような基礎的な内容も起業に活用が可能であるなど、社会に貢献可能な内容につながることを知ることができる。
②開発途上国における水産海洋生物学分野の海外技術協力(技術開発、技術指導、研究教育)の実務経験をもつ教員が指導を行うことで、グローバルに利用可能な知識を得ることができる。