2025年度前期集積回路学

曜日・時限 木曜日3時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング GP331404
開講学科等 情報通信工学部-情報工学科
教員名 来海 暁
来海 暁
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%9d%a5%e6%b5%b7%e3%80%80%e6%9a%81

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目的

集積回路(integrated circuits,IC)はまとまった機能をもつ電子回路を1つの素子として実現したものである。ICによる電子回路の小型化,高速化,高安定化,低消費電力化は,コンピュータ,携帯電話など複雑な情報システムの実現と進化をもたらしてきた。本科目では,ICの特性および製造法を学び,ディジタルICの設計法を修得することを目的とする。特にCMOSディジタルICの構造,動作,製造方法,回路構成法,ハードウェア記述言語(HDL)を用いた設計方法の理解に重点を置く。理解度を確認するため授業の区切りごとに小テスト(Moodleなどによる)を頻繁に実施する計画である。また学生所有のPC上で実際のIC動作検証ソフトウェア(ModelSim)を用いた演習を行い,自習レポート課題を課す予定である。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C 集積回路(IC)とは 事前学修 教科書pp.1~14をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書1章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
2 A,C MOSトランジスタの動作原理 事前学修 教科書pp.16~30をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書2章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
3 A,C CMOSインバータ 事前学修 教科書pp.33~40をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書3章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
4 A,C CMOSスタティック基本ゲート 事前学修 教科書pp.42~57をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書4章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
5 A,C プロセスフローとCMOSレイアウト設計 事前学修 教科書pp.58~69をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書5章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
6 A,C ディジタル回路の設計フロー 事前学修 教科書pp.166~181をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書12章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
7 A,C CMOS組み合わせ論理回路(1):デコーダ・エンコーダ 事前学修 教科書pp.70~74をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書6章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
8 A,C CMOS組み合わせ論理回路(2):マルチプレクサ・デマルチプレクサ・3状態ゲート 事前学修 教科書pp.75~85をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書6章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(3時間)。
9 C ディジタル回路設計演習(1):組み合わせ論理回路 事前学修 EDAツールのインストールを完了しておくこと(2時間)。
事後学修 EDAツールの使用方法に十分習熟しておくこと(2時間)。
10 A,C ラッチとフリップフロップ(FF) 事前学修 教科書pp.87~96をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書7章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(2時間)。
11 A,C D-FFの応用 事前学修 教科書pp.99~102をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書7章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(2時間)。
12 A,C 同期設計 事前学修 教科書pp.118~131をよく読んでおくこと(2時間)。
事後学修 教科書9章末の指定した演習問題を自分で解き,答え合わせをしておくこと(2時間)。
13 C ディジタル回路設計演習(2):順序回路 事前学修 EDAツールの使用方法に十分習熟しておくこと(2時間)。
事後学修 EDAツールの使用方法に十分習熟しておくこと(2時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○修得する資質・能力:知識・理解力,応用力【DP-P-1-1】
1.ICの特徴,利点,種類が理解できる。
2.MOSトランジスタの構造,動作,特徴が理解できる。
3.CMOS回路の製造工程(プロセス)とその意義が理解できる。
4.CMOSディジタル回路の構成法が理解できる。
5.ディジタル回路の設計方法が理解できる。
6.HDLを用いてディジタル回路のソースコードが作成でき,ソフトウェア上でシミュレートできる。
○修得する資質・能力:態度・志向性【DP-P-3-3】
7.専用のツールを駆使することにより,課題に主体的に取り組み,自分なりの解答を創出することができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 60% 60% 30% 10% 100%
小テスト、小論文 25% 60% 30% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 15% 40% 40% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 57% 32% 0% 12% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:吉本雅彦「集積回路工学」オーム社
参考書:菅野卓雄「半導体集積回路」コロナ社
    國枝博昭「集積回路設計入門」コロナ社
    岩田穆「VLSI工学」コロナ社
    兼田護「VHDLによるディジタル電子回路設計」森北出版
    肥川宏臣「ディジタル電子回路」朝倉書店
    高橋隆一「Verilog HDLによるシステム開発と設計」共立出版
    小林優「改訂 入門Verilog HDL記述」CQ出版社,など

●講義に関する資料や小テストは,科目のMoodleページからアクセスできるようにしておく。

オフィスアワー

火曜日5限,@A号館2階教員室11

その他

●以下に該当する場合はE評価とする。
「定期試験を未受験」かつ「小テストの受験回数が全体の3割未満」

●Moodleによる小テストや課題では,解答後に解答例が見られるようにしておく。

●定期試験の解答は,希望があればその考え方を説明する。

●本科目は「基礎電気回路」「基礎電子回路」「論理回路1」「論理回路2」の知識が前提となるので,履修にあたっては必ずこれら4科目を履修しておくこと。

実務経験のある教員による授業科目