2024年度後期有機化学2

曜日・時限 月曜日4時限 期別 後期 週時間数 0
ナンバリング EN230229
開講学科等 工学部-基礎理工学科
教員名

目的

有機化学は、生命の基盤となる化学の一分野であり、大学で学ぶことには多くの意義があります。
1. 生命科学の理解: 有機化学は生命の基本的なプロセスを理解するための鍵となります。例えば、DNAの複製、タンパク質の合成、代謝プロセスなどは、有機化学の原理に基づいています。
2. 医薬品の開発: 有機化学は新しい医薬品の設計と合成に不可欠です。抗生物質、抗がん剤、鎮痛剤など、多くの重要な薬物は有機化合物です。
3. 新素材の開発: プラスチック、染料、洗剤、化粧品など、私たちの日常生活に欠かせない多くの製品は有機化合物から作られています。有機化学の知識は、これらの製品の改良や新素材の開発に役立ちます。
4. 問題解決能力の向上: 有機化学は複雑な問題を解決するためのスキルを養います。反応メカニズムの理解や合成経路の設計は、論理的思考と創造性を必要とします。
以上のように、有機化学を学ぶことは、科学的な知識を深めるだけでなく、社会に貢献するための重要なスキルを身につけることにもつながります。それは、生命の奥深さを理解し、人類の健康と福祉を向上させるための道具となります。それゆえ、有機化学を学ぶことは、大学教育において非常に価値のある経験となります。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 有機化学1の内容の確認
構造と結合、sp3混成軌道、sp2混成軌道、sp混成軌道、命名法など
事前学修 シラバスを読み、本科目の注意点と進行について確認しておく。有機化学1の内容を復習しておく(p1-p76) (2時間)。
事後学修 構造と結合、sp3混成軌道、sp2混成軌道、sp混成軌道、命名法などを理解し、その確認を行う(p1-p76) (2時間)。
2 A アルケンの命名法、異性体、反応機構など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p77-p96)、アルカンと比較しながらアルケンの命名法、異性体、反応機構などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p77-p96)、問題(3・1-3・16)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
3 A アルケンの反応機構、触媒反応、種々の付加反応、Markovnikov則など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p96-p118)、アルケンの反応機構、触媒反応、種々の付加反応、Markovnikov則などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p96-p118)、問題(3・17-4・7)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
4 A アルケンの還元や酸化、ポリマー、共役ジエンなど 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p119-p129)、アルケンの還元や酸化、ポリマー、共役ジエンなどを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p119-p129)、問題(4・8-4・11)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
5 A Diels-Alder反応、共鳴構造、アルキンの命名法や反応など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p129-p138)、Diels-Alder反応、共鳴構造、アルキンの命名法や反応などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p129-p138)、問題(4・12-4・20)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
6 A 鏡像異性体、分子の対掌性、光学活性、立体配置や命名法など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p184-p195)、鏡像異性体、分子の対掌性、光学活性、立体配置や命名法などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p184-p195)、問題(6・1-6・7)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
7 A 立体配置や命名法、ジアステレオマー、メソ化合物、ラセミ体と鏡像異性体の分割など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p193-p204)、立体配置や命名法、ジアステレオマー、メソ化合物、ラセミ体と鏡像異性体の分割などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p193-p204)、問題(6・8-6・19)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
8 A 異性現象、キラルな環境、キラルな薬、ベンゼンの構造、芳香族化合物の命名法など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p204-p209、p151-p155)、異性現象、キラルな環境、キラルな薬、ベンゼンの構造、芳香族化合物の命名法などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p204-p209、p151-p155)、問題(6・20、5・1-5・4)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
9 A 芳香族求電子置換反応(臭素化、塩素化、ヨウ素化、ニトロ化、スルホン化、Friedel-Craftsアルキル化、Friedel-Craftsアシル化)、置換基効果など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p155-p167)、芳香族求電子置換反応(臭素化、塩素化、ヨウ素化、ニトロ化、スルホン化、Friedel-Craftsアルキル化、Friedel-Craftsアシル化)、置換基効果などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p155-p167)、問題(5・5-5・15)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
10 A 芳香族化合物の酸化と還元、その他の芳香族化合物、Hückel則、有機合成、Sandmeyer反応など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p167-p175)、芳香族化合物の酸化と還元、その他の芳香族化合物、Hückel則、有機合成、Sandmeyer反応などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p167-p175)、問題(5・16-5・20)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
11 A ハロゲン化アルキルの命名法、ハロゲン化アルキルの製法、Grignard反応、求核置換反応など 事前学修 テキストの該当箇所を読み(p217-p225)、ハロゲン化アルキルの命名法、ハロゲン化アルキルの製法、Grignard反応、求核置換反応などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p217-p225)、問題(7・1-7・7)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
12 A 置換反応(SN2反応、SN1反応)、脱離反応(E2反応、E1反応、E1cB反応)など
事前学修 テキストの該当箇所を読み(p225-p241)、置換反応(SN2反応、SN1反応)、脱離反応(E2反応、E1反応、E1cB反応)などを予習する (1時間)。
事後学修 テキストの該当箇所を読むとともに(p225-p241)、問題(7・8-7・19)を解き、しっかり理解できていることを確認する (1時間)。
13 A まとめ(総復習) 事前学修 これまでの内容(p77-p251)を予習しておく (2時間)。
事後学修 これまでの内容(p77-p251)を復習する (2時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇習得する資質・能力:知識・理解力、応用力 【DP-N-1-1】
・アルケン・アルキンの命名法や異性体の表示法を理解している。
・アルケン・アルキンの種々の反応の反応機構を理解し、どのような生成物ができるか示すことができる。
・アルケンの重合反応を理解し、プラスチックスの重要性を説明することができる。
・四面体の立体化学における光学異性について理解し、キラル中心を指摘することができる。
・光学異性体の構造の表記法について、理解している。
・芳香族化合物の構造的な特徴を理解し、典型的な反応の反応機構を説明することができる。
・与えられた芳香族化合物の有機合成ルートを描くことができる。
・有機ハロゲン化物の反応形式について、示すことができる。
〇修得する資質・能力:コミュニケーション能力【DP-N-2-2】,【DP-U-2-2】
・出題者の意図に合わせ、適切に設問の解答を作成できる。
・文章だけではなく、適切な図を描き、相手にわかりやすく説明ができる。
〇修得する資質・能力:態度・志向力【DP-N-3-3】,【DP-U-3-2】
・新しく得た知識を活用し、締め切りに合わせ課題に取り組むことができる。
・化成品、医薬品、プラスチックスの重要性について理解できる。
・環境負荷について具体的な化合物を想定して考えることができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 100% 70% 20% 10% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 70% 20% 10% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:「マクマリー有機化学概説 第7版」伊藤 椒、児玉三明 訳(東京化学同人)(「有機化学1」と同じです)
教科書は、必ず購入して毎回の授業に持参してください。また、筆記用にノートを持参してください。

オフィスアワー

初回授業でお知らせします。連絡はメールでも可能です。m-takumi@oecu.jp

その他

定期試験は、自筆のノートのみ持ち込み可とします。
毎回の授業では、しっかりノートに理解した内容を記載してください。
また、定期試験の前には、ノートの内容の確認を行ってください。

実務経験のある教員による授業科目