2025年度後期前半基礎電磁気学1・演習

曜日・時限 月曜日4時限,金曜日4時限 期別 後期前半 週時間数 2
ナンバリング GF130103
開講学科等 情報通信工学部-通信工学科
教員名 野竹 孝志
野竹 孝志
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e9%87%8e%e7%ab%b9%e3%80%80%e5%ad%9d%e5%bf%97

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目的

電磁気学は,電界や磁界の性質や,電荷との関係を記述する物理の基本的な学問のひとつであり,情報通信工学全ての分野の基礎となる重要な科目である。特に電界,電位,電流等の電気現象の基礎は,ディジタルを含めてあらゆる回路や送受信機器の動作原理を支配するものであり,全ての通信工学科の学生が電磁現象の基本を充分に理解して習熟することを目的とする。基礎電磁気学では,これらの点を踏まえて学習することにより,電磁気学の前半部分にあたる電気現象について理解出来るようになる。本科目は,通信工学科の基幹科目のひとつであり,最重要の必修科目に当るので,時間中に毎回演習を行うことにより、電磁気学の基礎に対する理解を深めることを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,C 電荷の間に働くクーロン力の基礎事項について説明する。 事前学修 シラバスを読み電磁気学を学ぶ意味を理解しておく(2時間)。
事後学修 クーロンの法則の基本的な事柄を理解する(2時間)。
2 A,C 電荷の間に働くクーロン力の基礎事項について復習する。特に電荷が3個以上あるときに、お互いの電荷に働く力を求める問題を取り扱う。 事前学修 プリントの例題等でクーロンの法則を確認しておく(2時間)。
事後学修 電荷が多数ある場合の計算について理解を深める(2時間)。
3 A,C 電荷が3個以上ある場合のクーロン力の取り扱いを復習し、さらに電荷が一直線上にない場合の解法を説明する。 事前学修 プリントの例題等で電荷が多数ある場合のクーロンの法則を復習しておく(2時間)。
事後学修 電荷が多数一直線上にない場合の計算について理解を深める(2時間)。
4 A,C クーロン力から電界の概念を導出して説明する。 事前学修 電界の概念について予習しておく(2時間)。
事後学修 クーロンの法則から電界を計算する方法を理解する(2時間)。
5 A,C 電界に関する計算の演習問題を行う。 事前学修 電界の導出方法を復習しておく(2時間)。
事後学修 電界に関する計算問題を理解する(2時間)。
6 A,C 電気力線の概念と、ガウスの定理の考え方について説明する。 事前学修 電気力線について予習しておく(2時間)。
事後学修 電気力線からガウスの定理の導出方法について理解する(2時間)。
7 A,C 球導体や球状物体に電荷を与えた場合に周囲に発生する電界の計算方法について、ガウスの定理を用いて説明する。 事前学修 点電荷に対するガウスの定理を復習しておく(4時間)。
事後学修 球状電荷の外部の電界を例題による求められるようにする(4時間)。
8 A,C 導体球に帯電させた場合の球内外の電界について、ガウスの定理を用いた問題演習を行う。 事前学修 球状電荷の外部による電界について復習しておく(2時間)。
事後学修 球状電荷の外部と内部の電界を例題による求められるようにする(2時間)。
9 A,C 無限長の円筒導体に電荷を与えた場合の円筒内外の電界について、ガウスの定理を用いた求め方を説明する。 事前学修 無限長円筒導体に対するガウスの定理を予習しておく(2時間)。
事後学修 無限長円筒導体による電界を例題による求められるようにする(2時間)。
10 A,C 無限長円筒導体や無限長直線導体に電荷を与えた場合の電界について、ガウスの定理を用いた問題演習を行う 事前学修 無限長円筒導体による電界の分布について復習しておく(2時間)。
事後学修 無限長円筒導体や無限長直線導体による電界を例題による求められるようにする(2時間)。
11 A,C 無限平板導体に電荷を与えた場合の平板両側の電界について、ガウスの定理を用いた求め方を説明し、平行平板コンデンサに対する応用について述べる。 事前学修 平板導体に対するガウスの定理を予習しておく(2時間)。
事後学修 平板導体による電界を例題による求められるようにする(2時間)。
12 A,C 無限平板導体におよび平行平板コンデンサに電荷を与えた場合の電界の求め方について、ガウスの定理を用いた演習を行う。 事前学修 平板導体による電界の分布について予習しておく(2時間)。
事後学修 平行平板コンデンサによる電界を例題による求められるようにする(2時間)。
13 面接授業:A,C 科目全体の復習を行い、主要な演習問題の解答を再度説明する。 事前学修 今まで習った事柄を復習しておく(4時間)。
事後学修 理解が不十分な点を把握し補うようにする(4時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

第1-2回目:クーロンの法則とクーロン力を理解する。
第3-4回目:電界と電気力線を描けるようにする。
第5-6回目:ガウスの定理の意味を学ぶ。
第7-8回目:真空中の電界(球導体)を計算できるようにする。
第9ー10回目:真空中の電界と電位(円筒導体)の意味を理解する。
第11-12回目:真空中の電界と電位(平板導体)について考察する。
第13回目:前半のまとめと復習を行う。
以上の学習で電磁気学の基礎分野である静電界と誘電体の分野をほぼマスターすることにより,電気通信の基礎に対する理解力の飛躍的な向上を目指す。また2年次以降に電磁気学や電磁波工学で学ぶ電磁現象に対する予備知識の習得も目標とする。

本科目に関連するディプロマ・ポリシー項目
〇 2024年度以降の入学生
    下記リンク先のカリキュラム・マップを参照。
  https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/

〇 2023年度以前の入学生
 修得する資質・能力:知識・理解力、応用力 【DP-F-1-1】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 50% 50% 30% 20% 100%
小テスト、小論文 20% 70% 20% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 30% 70% 20% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 60% 25% 0% 0% 15% 100%

教科書・参考書

教科書:「2段階方式で学ぶわかる電磁気学」松浦秀治、海老原敏、前川泰之共著ムイスリ社
毎回の授業で使用しますので、必ず購入して下さい。また、2年次の電磁気学1,2でも引き続き用います。

参考書:「電磁気学例題演習」松森徳衛編著コロナ社
「電気磁気学」石井良博著コロナ社
「電磁気学」東京電機大学編

オフィスアワー

月曜5限(17:15-18:00):A号館2F教員室(野竹孝志)
学内外の用務のため、オフィスアワーでも教員が不在となる場合があります。オフィスアワー以外であっても質問等あればいつでも教員室に来てください。

その他

微分積分の基本的な知識や,簡単な関数に対する微分積分の計算技術を一部必要とするので,数学の授業や基礎通信工学等でそれらを十分習得しておくことが望まれる。

課題については、授業内で適宜、解説・解答を行い、フィードバックします。

実務経験のある教員による授業科目