2025年度前期経済学の世界

曜日・時限 火曜日1時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング EE110114,EH110114,EJ110114,EN110114,EU110114
開講学科等 工学部-電気電子工学科
工学部-電子機械工学科
工学部-機械工学科
工学部-基礎理工学科
工学部-環境科学科
工学部-基礎理工学科 数理科学専攻
工学部-基礎理工学科 環境化学専攻
教員名 牧野 泰典
牧野 泰典
職務履歴

目的

 この講義は、現在おこっている経済問題に触れながら、経済学の基本知識と近年の日本経済の動きについて学生諸君に理解を深めるためおこなう。就職活動や就職し会社で働くためには経済学の基本的理解と、近年の日本経済の動きについての理解は不可欠である。毎回作成したプリントを基本に新聞の切抜きなどを使って具体的で身近な問題と関連づけてわかりやすく解説する。学生は就職活動や就職後の労働環境を前提に授業内容を理解することが重要である。
 なお本学のディプロマポリシーにそって、社会人として主体的に働くための、企業の社会の情勢を理解し、適切な判断をし、自らの意思をチームに正確かつ適切に表現する能力を養成することを目指す。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A  1.円高・円安とは何か(輸出に有利な業種と輸入に有利な業種) 事前学修  近年の日本の円高・円安について調べてくる(2時間)
事後学修  近年では特に円安によって原材料やエネルギー価格の高騰で各製品が価格上昇していることを調べてくる(2時間)
2 A  2.円高・円安と日本経済(製造業の海外現地工場の増加によって円安になっても貿易黒字にならない昨今の日本経済) 事前学修  円安が日本経済に与える影響について調べてくる(2時間)
事後学修  円安は価格上昇のみならず、経済力の低下になることについて調べてくる(2時間)
3 A  3.需要と供給(需要曲線と供給曲線)
   価格均衡(市場均衡)
事前学修  労働力や商品の市場における需要と供給の関係、価格を理解する(2時間)
事後学修  労働力や商品の市場における需要と供給の関係、価格よって商品が購入できない場合が増えていることを理解する(2時間)
4 A 4.GDPとGNP
  国内総生産と国民総生産
  経済学についての用語
事前学修  GDP(国内総生産)とGNP(国民総生産)の相違点について理解する(2時間)
事後学修  日本では過去30年間にほとんど経済成長していない課題について理解する(2時間)
5 A 5.インフレ(インフレーション:値上げ)
  デフレ(デフレーション:値下げ)
  スタグフレーション(不況における値上げ)
事前学修  インフレとデフレの概念と商品価格の関係を理解する(2時間)
事後学修  近年では特に商品価格が上昇していること(インフレ)の問題点を理解する(2時間)
6 A  6.生産システムの経済学
 フォード型生産システム(F.テーラーの「科学的管理」とH.フォードの移動式組立工場」
 日本型生産システム(トヨタ生産システムを中心に)
事前学修  各国の生産システムの概念について理解する(2時間)
事後学修  世界各国に工場を建設した結果、利益を得られるがによってによって撤退する可能性があることについて理解する(2時間)
7 A  7.労働生産性の経済学
 「原材料生産性」「設備生産性」
 「労働生産性」の概念
事前学修  労働生産性の概念について理解する(2時間)
事後学修  日本はホワイトカラーの労働生産性が各国との比較で極めて低いことについて理解する(2時間)
8 A  8.福祉の経済学(1)
 「福祉国家」と「福祉社会」
 国家の財政と福祉の関連
事前学修  福祉国家と福祉の概念について理解する(2時間)
事後学修  福祉の財源に関する各国の負担率について理解する(2時間)
9 A  9.福祉の経済学(2)
 社会権(生存権、教育を受ける権利、
 勤労権、労働基本権)による国民福祉と財源の関連
事前学修  社会権について理解する(2時間)
事後学修  格差拡大が社会権と乖離していることについて理解する(2時間)
10 A  10.福祉の経済学(3)
 公共政策(経済政策、社会政策)
事前学修  公共政策(経済政策、社会政策)について理解する(2時間)
事後学修  公共政策の中でも景気対策の重要性 などについて理解する(2時間)
11 A  11.貧困の増大にともなう雇用政策、所得政策(セーフティネットとの関連) 事前学修  雇用政策、所得政策について理解する(2時間)
事後学修  「働く貧困層」(ワーキングプア)の増加や、非正規雇用者数と非正規雇用比率の上昇の課題について理解する(2時間)
12 A  12.日米貿易摩擦とTPP(TPP:環太平洋(戦略的)経済連携協定による市場開放) 事前学修  日米の二国間の経済政策について理解する(2時間)
事後学修  諸外国の対日要求の問題点について理解する(2時間)
13 A  13.品質管理活動(改善活動)による利益の増大
 TQC(全社的品質管理)
 TQM(全社的品質経営)
 QC(小集団活動による改善)
事前学修  品質管理活動と利益の増大の関連について理解する(2時間)
事後学修  品質管理活動が海外企業、日系企業で普及していることについて理解する(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

 経済学の基本知識の理解と近年の日本経済の流れを把握すること。『日本経済新聞』が読めるようになること。 
 この授業を受講することで、「豊かな人格形成の基盤となり、社会との関りを考える力」【工学部統一DP(1)】、「問題分析能力・問題解決能力・社会のニーズに対応できる総合能力【情報通信工学部統一DP(1)~(3)】を身につけることができる。」を身につけることができる。
 

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 80% 65% 35% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 20% 65% 35% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に:  「試験に代わる 授業内レポート」 の 採点 解説 は google moodle に 記述 する 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 65% 35% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

 教科書は使用しない。毎回作成プリントを配布します
 
 参考文献三橋規宏ほか『ゼミナール日本経済入門』(日本経済新聞出版社)

オフィスアワー

 メールによる学生の質問がある場合、個別にメールアドレスを教えるなどによって対応する。(なお、オフィスアワーについては、授業後、教室にて質問等を受ける)
 授業内で課題の提出物として練習問題を解いてもらうが、その解答については授業内で説明し、授業内 課題 レポート の対策とする

その他

 小レポート、授業内 課題レポート の提出は、適宜判断するので、指示に従うこと。 出席点は基本的に評価の対象外です 出席率が低い場合は未認定となりますが、出席で 点数 が加算されることはありません

実務経験のある教員による授業科目