2025年度前期哲学の世界

曜日・時限 月曜日2時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング GF110116,GP110115,KC110115,KD110115
開講学科等 工学部-建築学科
情報通信工学部-情報工学科
情報通信工学部-通信工学科
建築・デザイン学部-建築・デザイン学科 建築専攻
建築・デザイン学部-建築・デザイン学科 空間デザイン専攻
教員名 坂本 知宏
坂本 知宏
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%9d%82%e6%9c%ac%e3%80%80%e7%9f%a5%e5%ae%8f

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目的

目的は(1)哲学することを学ぶこと、(2)哲学の面白さを感じること、(3)明晰に思考することを学ぶこと、です。
哲学は考えることを考えること(概念工学)ですから、目的(1)(3)は「考える力をつけること」とも言えます。考えるためには、考える材料となる、人間と社会に関する基本的な考え・知識・理論と、考える方法、学ぶ力が必要です。考える力は豊かな人格形成の基盤となります。

本講義では、最初の哲学者たちを取り上げ、古代ギリシアの初期思想家たちの哲学を考察することで、哲学の問題のあり方・成り立ちを知り、哲学の二つの柱であるヴィジョン(ものの見方・考え方)とアーギュメント(議論)について学び、世界と自分について少しでも理解を深めることができるようになることを目的としています。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 授業について。哲学とはなにか。
最初の哲学者たち:イントロダクション
事前学修 シラバスを読む。(2時間)
事後学修 哲学について、授業で学んだことについて考える。(2時間)
2 A イオニア自然主義:タレス 事前学修 教科書、序論、1章(タレス)を読む。(2時間)
事後学修 イオニア自然主義と近代科学について対比する。(2時間)
3 A イオニア自然主義:アナクシマンドロス 事前学修 教科書1章(アナクシマンドロス)を読む。(2時間)
事後学修 イオニア自然主義と近代科学の共通点を考える。(2時間)
4 AC イオニア自然主義:アナクシメネス
小レポート(1)
事前学修 教科書1章(アナクシメネス)を読む。(2時間)
事後学修 イオニア自然主義について学んだことを整理する(2時間)
5 A ピュタゴラス:世界の調和 事前学修 教科書2章(ピュタゴラス)を読む。(2時間)
事後学修 数学、音楽、天文学、また科学と宗教についてピュタゴラスの立場をまとめる。(2時間)
6 A ヘラクレイトス:万物は流れる 事前学修 教科書3章(ヘラクレイトス)を読む。(2時間)
事後学修 ヘラクレイトスについて、授業中に出した課題に取り組む。(3時間)
7 A パルメニデス:存在と一者 事前学修 教科書4章(パルメニデス)を読む。(2時間)
事後学修 パルメニデスの哲学を要約する。(3時間)
8 AC ゼノン:運動のパラドックス
小レポート(2)
レポート:イオニア派、ピュタゴラス、ヘラクレイトス、エレア派
事前学修 教科書5章(ゼノン)を読む。(2時間)
事後学修 ゼノンのパラドックスについて考察を深めるとともに、エレア派の哲学をまとめる。(3時間)
9 A エンペドクレス:『自然について』『浄め』 事前学修 教科書6章(エンペドクレス)を読む。(2時間)
事後学修 科学と宗教について、エンペドクレスの場合をピュタゴラス派と比較し、考察する(3時間)
10 A アナクサゴラス:精神と物質 事前学修 教科書7章(アナクサゴラス)を読む。(2時間)
事後学修 アナクサゴラスについて、の自然主義を、イオニア派と比較する。(3時間)
11 A 古代アトミズム:イントロダクション。古代と近代。 事前学修 教科書8章(古代アトミズム)を読む。(2時間)
事後学修 古代アトミズムについて、近代科学と対比させて考察する(2時間)
12 A 古代アトミズム:デモクリトスの思想 事前学修 教科書8章(デモクリトス)を読む。(2時間)
事後学修 デモクリトスの思想を要約する(3時間)
13 A 授業全体のまとめ
レポート(2):授業で関心のあったテーマ
事前学修 教科書を読み、これまでの授業について振り返る。(2時間)
事後学修 授業全体で得られた知識を整理する。(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

本科目に関連するディプロマ・ポリシー項目
〇 2024年度入学生
 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照.
 URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
〇 2023年度以前の入学生
〇修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【工学部DP(1)】【情報通信工学部DP(1)(3)】【DP-P-1-1】
・古代ギリシアの最初の哲学者たちについて知識を得る。
・科学とは何かを理解する。(最初の哲学者たちは科学も発明した。)
・自然主義と超自然主義の対立が哲学史を通じてみられることを理解する。
〇修得する資質・能力:コミュニケーション力【工学部DP(1)】【DP-U-2-1】【DP-U-2-2】【情報通信工学部DP(2)】【DP-F-2-1】【DP-F-2-2】
・学生各自が自分の考えを述べる力を得る。
・学生各自が自ら考える力をつける。
〇修得する資質・能力:態度・志向力【工学部DP(1)】【DP-U-3-1】【情報通信工学部DP(2)】【DP-F-3-1】
・獲得した知識や技術を用いて社会を幅広い視野でとらえることができる。
〇修得する資質・能力:創造性【工学部DP(1)】【DP-U-4-1】【情報通信工学部DP(2)(3)】【DP-P-4-1】【DP-F-4-1】
・新たな課題に対して、獲得した知識・技能・態度等を総合的に活用し、解決できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 40% 40% 20% 10% 10% 20% 100%
小テスト、小論文 60% 40% 20% 10% 10% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 40% 20% 10% 10% 20% 100%

教科書・参考書

教科書:アンソニー・ゴットリーブ『理性の夢Ⅰ』晃洋書房

参考文献は授業中に指示します。

オフィスアワー

火曜3限,坂本研究室。メールアドレス:sakamoto@oecu.jp

学生諸君が自分で考える習慣を身につけることが大事です。ただ受動的に講義を聴くのではなく、毎回質問するつもりで能動的に授業に参加してください。

その他

課題については、内容チェックの上で返却したいと考えています。

実務経験のある教員による授業科目