2025年度前期伝熱工学

曜日・時限 金曜日1時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング EJ330304
開講学科等 工学部-機械工学科
教員名 山本 昌平
山本 昌平
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%b1%b1%e6%9c%ac%e3%80%80%e6%98%8c%e5%b9%b3

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目的

本講義の目的は,講義と演習を通して,伝熱工学に関する知識とその応用力を獲得することである。伝熱工学はあらゆる分野のものづくりにおいて必要とされる学問である。これは,対象としている現象が生じるには適切な温度範囲が存在し,その温度範囲となるように熱の移動量を制御する必要があるからである。熱を直接利用する場合だけでなく,例えば電気を使う際も電気エネルギーの一部が熱エネルギーに変換されるため,電子機器を最適に動作させるには熱の制御が必要不可欠である。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 伝熱工学の概要と伝熱の基本形態 事前学修 教科書の「第1章伝熱工学はどのような学問か」をよく読み,伝熱工学を学ぶ意義を理解すること.さらに「第2章熱はどのように伝わるか」を読み,伝熱の3形態について理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 伝熱の基本形態について復習し,章末問題を解くこと(2.25時間)
2 A 熱伝導の基礎(現象の理解) 事前学修 教科書の「第3章熱伝導に関する基本事項」をよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 熱伝導の基本事項についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解くこと(2.25時間)
3 A 熱伝導の計算方法 事前学修 教科書の「第4章熱伝導の計算はどのように取り扱うか」をよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 熱伝導の計算方法についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解くこと(2.25時間)
4 A,C 円管,球の熱伝導の計算
まとめと演習(熱伝導)
事前学修 熱伝導に関する復習と,教科書の「第5章温度変化が直線的ではない場合の熱伝導」をよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.5時間)
事後学修 円管,球の熱伝導について復習し,章末問題を解いておくこと.また演習で解けなかった問題を教科書,ノートおよび模範解答を参考にして解きなおすこと(2.5時間)
5 A 熱伝達の基礎(現象の理解) 事前学修 教科書の「第7章熱通過の計算はどのように取り扱うか」の中で熱伝達についてよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 熱伝達についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解くこと(2.25時間)
6 A 熱通過の計算方法 事前学修 教科書の「第7章熱通過の計算はどのように取り扱うか」の中で熱通過についてよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 熱通過についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解くこと(2.25時間)
7 A,C まとめと演習(熱伝導,熱伝達の復習) 事前学修 第1回から第6回までに学んだ内容を,ノート及び教科書をよく読んで復習しておくこと(2.5時間)
事後学修 解けなかった問題を教科書,ノートおよび模範解答を参考にして解きなおすこと(2.5時間)
8 A 熱交換器の概要(現象の理解) 事前学修 教科書の「第8章熱交換器における熱移動の形式について」をよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 熱交換機の種類と特徴についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解いておくこと(2.25時間)
9 A 熱交換器の伝熱計算 事前学修 教科書の「第9章熱交換器の伝熱はどのように計算するか」をよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 熱交換器の計算方法についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解いておくこと(2.25時間)
10 A,C まとめと演習(熱交換器の復習) 事前学修 熱交換器の計算方法について習った内容をよく復習しておくこと(2.5時間)
事後学修 解けなかった問題を教科書,ノートおよび模範解答を参考にして解きなおすこと(2.5時間)
11 A 対流熱伝達の基礎(現象の理解) 事前学修 教科書の「第11章対流熱伝達に関する基本事項」をよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 熱伝達の無時限数についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解いておくこと(2.25時間)
12 A 対流熱伝達の実験式の利用方法 事前学修 教科書の「第13章強制対流の実験式」をよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 強制対流の実験式についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解いておくこと(2.25時間)
13 A 放射伝熱の基礎(現象の理解)と計算方法 事前学修 教科書の「第16章放射伝熱はどのように行われるか」の中で放射伝熱の概念と計算方法についてよく読み,内容の概略を理解しておくこと(2.25時間)
事後学修 放射の基本概念についてノートと教科書を読み直し,章末問題を解いておくこと(2.25時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇 修得する資質・能力: 知識・理解力、応用力 【DP-J-1-1】
1.3種類の伝熱形態(熱伝導,熱伝達,放射)を理解し,各形態の概念を説明できる.
2.伝熱の3形態について,伝熱量,温度などの基本的な計算ができる.
3.熱交換器に関する伝熱問題に適用できる応用力が身に着く.
以上から熱移動に関する知識が修得でき,熱移動を伴う機械の設計,開発,改善および保守に役立つ能力が身に着く.

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 40% 70% 30% 100%
小テスト、小論文 30% 70% 30% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 30% 70% 30% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 70% 30% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:伝熱工学,一色尚次,北山直方,森北出版
参考書:例題でわかる伝熱工学,平田哲夫ほか2名著,森北出版

オフィスアワー

A号館2階教員室9(A-S258)  授業日のお昼休み
メール等では随時質問を受け付けます。
学内外の用務のためオフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります。

その他

・あらゆる分野に伝熱工学の知識が必要なので,多くの内容に興味を持って講義を聴いてほしい。
・受講生の理解を深めるため,授業中に演習も実施する。そのため,毎回関数電卓を持参すること。
・数回レポートを課し,授業中に小テストを行う。
・レポートと小テストは採点後返却する。
・進度によって実施内容は前後します。

実務経験のある教員による授業科目