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2025年度前期
数学科教育法4
曜日・時限
金曜日4時限
期別
前期
週時間数
2
ナンバリング
開講学科等
工学部-電気電子工学科
工学部-電子機械工学科
工学部-機械工学科
工学部-基礎理工学科
情報通信工学部-情報工学科
情報通信工学部-通信工学科
医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療健康科学部-医療科学科
総合情報学部-情報学科
教員名
河﨑 哲嗣
河﨑 哲嗣
職務履歴
目的
中学校・高等学校の年間指導計画の中に位置する教材例と授業実践を分析して、教材開発の基礎・基本となる知識理解・技能について考える。また、数学的モデリングを中心に数学を活用して問題を解決するための思考力・判断力・表現力等の創造性態度を身につけ、日常生活や自然現象における数学の有用性を理解する教育内容についての考察を深める。さらに生徒の認識理解に立って、理解困難な単元とその対応策、学年間の系統性と他教科との関連性、ICT活用の意義とその効果、教育のグローバル化によって必要とされるカリキュラムを科学的な観点と方法で分析する。それに向けて今の時代に必要とされる教育の質の向上を目指す。
授業計画
授業回
形式
学修内容
学修課題
1
A
オリエンテーション:出欠と講義の進め方,成績の付け方
事前学修
数学教育学について考え,自分なりに数学を教える意義を考えてくる。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(2時間)
2
A,C
領域「関数」の指導の概要と背景
指導の実際
事前学修
小学校~高等学校の関連性(割合と比例と反比例から)と「三角関数の2倍角・和差の公式と三角関数の合成」に関する授業内容を振り返っておく。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(3時間)
3
A,C
単元「数列」から単元「微分法・積分法」の指導の実際
特に(極限)数列から関数へ
事前学修
「漸化式」までの内容について授業指導を整理しておく。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(3時間)
4
A,C,G
単元「図形と方程式」「ベクトル」「2次曲線」の配列の関係,平面上のベクトルの指導の実際
事前学修
「平面上のベクトル」「不等式と領域」「ベクトル方程式」に関する授業を考案しておく。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(3時間)
5
A,C,F,G
単元「複素数」と「複素平面」の指導の概要と背景
三角関数図形移動への応用,オイラーの公式,行列と1次変換
事前学修
ド・モアブルの定理~オイラーの公式について,振り返っておく。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(3時間)
6
A,C,F
単元「行列と1次変換」の指導の概要と背景
アフィン変換まで
事前学修
小学校~高等学校まで,対称・回転・拡大縮小・平行移動を扱っている単元について整理しておく。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(3時間)
7
C,F
領域「資料の活用」と「確率」の概要と背景
-国際比較と今日的課題-,クロス集計表と条件付き確率までの指導の実際
事前学修
小学校~高等学校の関連性を振り返り,数学的確率と統計的確率の違いを確認しておく。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(3時間)
8
C,F
単元「データの分析」の指導の実際
-相関図と相関係数-
事前学修
分散と相関係数に活用する最小2乗法についての振り返っておく。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(3時間)
9
A,C,F,G
アクティブ・ラーニング
数学的モデリングを活用した融合領域の教育実践(その1):2次関数のグラフと不等式で表される領域
事前学修
数学の授業で行うアクティブ・ラーニングについて整理し,自分の見解をもつ。(3時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べ,教材開発をレポートで提案する。(1時間)
10
A,C,F,G
アクティブ・ラーニング
数学的モデリングを活用した融合領域の教育実践(その2):関数の最大最小
事前学修
最大・最小を扱っている問題について,振り返って整理しておく。(3時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べ,教材開発をレポートで提案する。(1時間)
11
A,C,F,G
アクティブ・ラーニング
数学的モデリングを活用した複合領域の教育実践(その1):惑星の楕円軌道の証明
事前学修
極座標,微分方程式について振り返っておく。(3時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べ,教材開発をレポートで提案する。(2時間)
12
A,C,F,G
アクティブ・ラーニング
数学的モデリングを活用した複合領域の教育実践(その2):最適化問題(選挙区割り)
事前学修
在住する地域の選挙区と有権者人口について,一票の格差について考えておく。(3時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べ,最適化した解決策をレポートとして提出する。(1時間)
13
A
講義全体のまとめ
事前学修
授業全体を振り返り,疑問点等を考えてくる。(2時間)
事後学修
授業内容を復習し,関連事項を調べる。(2時間)
授業形式記号
A:一斉授業(通常の講義)
B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
C:体験、実験、実習、演習など
D:調査 分析、解析など
E:ものづくり、作品制作
F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
G:プレゼンテーション
H:地域・企業 連携型学習
I:その他
到達目標
1.数学的な見方・考え方を養う教材研究の具体的な方法を自分自身で行えるための基礎的知識と技能を身につける。
2.中等教育段階における数学教育の今日的課題を知り、多様な生徒の実態に即した授業作りを理解する。
3.中等教育段階の教育内容の背景にある数学を理解し、具体的な実践をもとにした教材作成ができる。
4.プレゼンテーション能力とコミュニケーション能力を培う。
5.数学的モデリング(問題解決学習・課題学習・数学的活動)を採り入れた授業構成を学び、新しい教育の質を生む教材について考察する。
評価方法と評価観点
評価方法
配点合計
知識・理解力
応用力
コミュニケーション力
態度・志向性
創造力
合計
定期試験またはレポート試験
0%
小テスト、小論文
0%
グループワーク
0%
プレゼンテーション
0%
レポート、宿題
40%
50%
20%
20%
10%
100%
授業での姿勢(ノート、質疑など)
40%
20%
20%
20%
40%
100%
作品、パフォーマンス(実技、実演)
0%
その他1(具体的に: 授業内での模擬授業・演習評価や小テストの達成度::::::::::
20%
100%
100%
その他2(具体的に:
0%
100%
28%
16%
8%
8%
40%
100%
教科書・参考書
『教科書』:
黒田恭史,中等数学科教育法序論,共立出版,2022
文部科学省,中学校学習指導要領解説数学編,教育出版,2010
文部科学省,高等学校学習指導要領解説数学編理数編,実教出版,2015
『参考書』:
数学教育研究会,「新訂数学教育の理論と実際中学校・高等学校(必修)」,聖文新社,2010
中原忠男,「算数・数学科重要用語300の基礎知識」,明治図書出版,2000
日本数学教育学会出版部,「算数教育指導用語辞典」,教育出版,2009
友田勝久(2003),「関数グラフソフトGRAPESパーフェクトガイド改訂新版」,文英堂
横地清・菊池乙夫,「算数・数学科の到達目標と学力保障(別巻)理論編」,明治図書
中学校・高等学校で使用する現行教科書(啓林館・数研出版等)
オフィスアワー
@oecu.jp宛にメールを頂ければ後日対応します。
或いは,授業後等に適宜質問してください。
その他
重要
※この講義では受講生の学力実態に併せて、内容を易しく変更することがあります。特に学習指導案の作成や模擬授業を柔軟に採り入れるため、講義内容を最小化して実習形式の取組を重視します。また受講生の状況を鑑みて、相談しながらmoodle(動画や提出物の送受や授業連絡など)を核としてGoogle meet等を有効に活用する予定です。
1.授業内容については必ず予習しておいて下さい。
2.課題は適宜授業中に指示します。受講生の基礎学力・受講態度等の実態により最終課題をテストに変更する可能性があります。
3.単位取得の最低基準は,2/3以上の出席と全ての課題・レポート提出です。モラルに反する行為は減点とします。
フィードバック
・レポート、宿題、小テスト、試験の答案などの返却は、適宜判断するので、指示に従うこと。
・特に指定した課題などは、指定期間内に、修正指示(返却)・再提出などをしてもらう場合もあるので指示に従うこと。
その他
・指導法ばかりに力を注ぐと教師としての視野が狭くなり、資質にも影響を与えます。数学教育学の基礎を理解して、実践だけでなく常に研究をして授業づくりに育む教師を目指してください。
・実際の教育現場の数学の授業は、他教科との結びつきに加え、HR活動・特別活動・進路指導・生徒指導など諸々の背景を意識する必要があります。
・子どもが教科活動に集中できずにコミュニケーションが捗らない場合、これらの要素からアプローチする教職教養全般の力を身につけて、教科指導に役立ててください。
実務経験のある教員による授業科目
公立の高等学校及び国立大学附属高等学校の数学教諭(普通科・専門学科)を23年間勤める。教員免許は高等学校及び中学校数学教諭専修免許と中学校技術科教諭及び小学校教諭1種免許を有す。校務分掌は教務部・学年部・進路指導部等を歴任。12年間硬式野球部の顧問を勤める。スーパーサイエンスハイスクールの1期校の統括を担当し、国際遠隔協働学習を主舞台に研究事業を展開する。地域貢献を学校教員と共に行い、平成14年度をスタートに小学生から高校生までの公開講座を毎年開催し続けている。
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