2025年度前期歴史学の世界

曜日・時限 月曜日2時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング GF110114,GP110113,KC110113,KD110113
開講学科等 工学部-建築学科
情報通信工学部-情報工学科
情報通信工学部-通信工学科
建築・デザイン学部-建築・デザイン学科 建築専攻
建築・デザイン学部-建築・デザイン学科 空間デザイン専攻
教員名 樫本 喜一
樫本 喜一
職務履歴

目的

歴史学とは、どのような学問かを知ることが目的である。
高校までの日本史や世界史といった基礎的知識を学ぶカリキュラムと違って、学問としての歴史学は、史料の発見・発掘などをもとに、あらゆる事物を対象に日々新たな知見が付け加えられていくものである。現行の技術や制度といった一見すると歴史と関係がないような事物であっても、全ては歴史的経緯の中で形作られたものであって、そこには人間的な営為との相互作用があった。歴史学はそうした相互作用を明らかにするのである。講義を通して歴史学研究の一端を知ることで、受講者は物事の歴史性を批判的に捉える観点を会得することができる。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 遠隔A,B 授業の進め方説明や評価方法の説明の後、明治維新①(近代国民国家日本の形成) 事前学修 国民国家の意味を辞書などで調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
2 遠隔A,B 明治維新②(条約改正の意味) 事前学修 関税の意味を辞書などで調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
3 遠隔A,B 日清戦争(帝国主義) 事前学修 帝国主義の意味を辞書などで調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
4 遠隔A,B 日露戦争①(近代戦争の嚆矢) 事前学修 機関銃の意味を辞書などで調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
5 遠隔A,B 日露戦争②(戦争の結末と戦後に与えた影響) 事前学修 日比谷公園の場所など東京の地名を地図で調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
6 遠隔A,B 第一次世界大戦①(国家総力戦) 事前学修 サラエボの場所などヨーロッパの地名を地図で調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
7 遠隔A,B 第一次世界大戦②(ロシア革命とドイツの敗北) 事前学修 社会主義の意味を辞書などで調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
8 遠隔A,B 第一次世界大戦③(大戦下の日本) 事前学修 中国の青島、太平洋のミクロネシアの島々の位置を地図で調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
9 遠隔A,B 第一次世界大戦後の世界①(パリ講和会議とワシントン会議) 事前学修 ベルサイユ宮殿などパリの有名な宮殿の位置などを地図で調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
10 遠隔A,B 第一次世界大戦後の世界②(大恐慌からファシズムの台頭) 事前学修 全体主義の意味を辞書などで調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
11 遠隔A,B 第二次世界大戦①(破局の始まり) 事前学修 大西洋の主な湾・海峡などと太平洋の主な湾・海峡の位置を地図で調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
12 遠隔A,B 第二次世界大戦②(空襲と原子爆弾) 事前学修 核分裂連鎖反応の意味を辞典などで調べておく。1時間
事後学修 講義中に示した「本日のキーワード」について自ら調べてみる。3時間
13 遠隔A,B 第二次世界大戦③(終戦と東西冷戦) 事前学修 冷戦時代の東側の意味とそれに所属していた国家群を辞書などで調べておく。1時間
事後学修 講義全体を振り返り、試験に備えて講義資料や講義動画で復習すること。3時間

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

複雑化した現在の日本社会の成り立ちについて知ることができる。
技術や制度が人々と相互作用するなかで現代社会は形成されてきた。とりわけ極限状態となる国家間の戦争時に、そうした相互作用が強力に働いた。受講者は、講義を通し、こうした相互作用関係を明らかにした歴史研究の事例を知ることで、歴史学が切り拓いた視点を獲得して、社会の一員として実社会で直面する様々な問題に対し、主体的に判断を行える基礎的素養を習得することができる。
この授業を受講することで、「豊かな人格形成の基盤となり、社会との関りを考える力」【工学部DP(1)】や、問題分析能力・問題解決能力・社会のニーズに対応できる総合能力【情報通信工学部統一(1)~(3)】を身につけることができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 60% 70% 30% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 40% 70% 30% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 70% 30% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書は特に指定しない。講義ごとに使用する資料を配布する。

オフィスアワー

遠隔講義の受講後、問題発見学習のため質問などをメールにて受け付ける。受講生各自、積極的に取り組むことを望む。

その他

講義は遠隔授業を実施するが定期試験は対面で実施する予定であるので、この点に注意すること。
毎講義後に出題する小テストの得点を合算して平常点とする。フィードバックのため毎回提出締切後に問題の正誤と獲得点数が判明するようにしているので、各自、復習に役立てるように。
また、平常点獲得が思わしくない受講生には適宜警告を与える。

実務経験のある教員による授業科目

大阪府立高校において地理歴史分野担当の講師経験有り。特に高校時代に日本史の受講経験がない学生が多い理工系大学の一般教養系授業に関して、不足する知識を補う講義の実施が可能となる。