2025年度前期半導体デバイス

曜日・時限 水曜日3時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング EE330704
開講学科等 工学部-電気電子工学科
教員名 松浦 秀治
松浦 秀治
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%9d%be%e6%b5%a6%e3%80%80%e7%a7%80%e6%b2%bb

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目的

2年次に学んだ半導体工学・演習の知識を用いて、各種半導体デバイスの動作原理を理解できる力を付けることを目的とする。
電子回路の動作を理解する上で重要な科目である。
アクティブラーニングとして、デバイスの基礎構造と動作原理を理解した後、それぞれのデバイスに要求される新たな仕様を満たすためのデバイス構造をディスカッションしながら構築できるようになる。(第7,10,11,12,13回目)

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A エネルギーバンド図
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 2年次の半導体工学・演習を復習すること(2時間)
事後学修 エネルギーバンド図を理解すること(3時間)
2 A ショットキー障壁ダイオード
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 2年次での金属-半導体接触を復習すること(2時間)
事後学修 ショットキー障壁ダイオードの動作特性に関して十分に理解すること(3時間)
3 A pnダイオード
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 2年次でのpn接合を復習すること(2時間)
事後学修 pnダイオードの耐圧に関して十分に理解すること(3時間)
4 A MOSキャパシタ
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 2年次での金属-絶縁体-半導体接合を復習すること(2時間)
事後学修 MOSキャパシタの反転に関して十分に理解すること(3時間)
5 A MOSFET‐構造と動作原理
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 MOSキャパシタの半導体表面の変化を理解すること(2時間)
事後学修 MOSFETの動作原理に関して十分に理解すること(3時間)
6 A MOSFET‐電気特性の導出
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 積分を復習すること(2時間)
事後学修 電流-電圧特性が導出できるようになること(3時間)
7 A,B JFET・MESFET・HEMT
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 pnダイオード、ショットキー障壁ダイオードとヘテロ接合を復習すること(2時間)
事後学修 JFET・MESFET・HEMTとMOSFETとの違いについて十分に理解すること(2時間)
8 A バイポーラトランジスタ‐構造と動作原理
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 pnダイオードを復習すること(2時間)
事後学修 バイポーラトランジスタので動作原理について十分に理解すること(3時間)
9 A バイポーラトランジスタ‐電気特性の導出
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 電圧印加時の少数キャリア密度を求められるようにすること(2時間)
事後学修 電流特性を十分に理解すること(3時間)
10 A,B 太陽電池(pn接合を用いて、光エネルギーを電気エネルギーに変換できる原理を説明する。その後、高効率太陽電池を得るためのディスカションをみんなで行う。例えば、短絡電流を多くする構造、開放電圧を高くする構造等)
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 pnダイオードを復習すること(2時間)
事後学修 太陽電池の動作原理に関して十分に理解すること(2時間)
11 A,B フォトダイオード(光信号を電気信号に変換する原理を説明する。その後、pnフォトダイオードの問題点を伝え、これらの問題点を解決できる半導体デバイス構造を一緒にディスカッションする)
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 pnダイオードを復習すること(2時間)
事後学修 フォトダイオードの動作原理に関して十分に理解すること(2時間)
12 A,B 発光ダイオード(電気を光に変換する原理を説明する。その後、発光しやすくなる半導体デバイス構造を一緒にディスカッションする)
半導体レーザ(指向性の優れ、位相のそろった光、レーザ、を発光する半導体デバイス構造を説明する。その後、発光効率を高める半導体デバイス構造を一緒にディスカッションする)
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 pnダイオードを復習すること(2時間)
事後学修 発光ダイオード・半導体レーザの動作原理に関して十分に理解すること(2時間)
13 A,B パワーデバイス(通常のpnダイオードやMOSFETでは高電圧が印加できず、大電流を流すと発熱が大きいことからパワーデバイスに利用できない理由を説明する。その後、耐高圧化できる半導体デバイス構造を、またオン時の抵抗を低減できるデバイス構造を一緒にディスカッションする)
Moodleに、授業内容の動画、小テスト問題、小テストの解答をアップする。
また、場合によっては、対面授業と同時にオンライン授業を行う。
事前学修 pnダイオードとMOSFETを復習すること(2時間)
事後学修 定期試験に向けた勉強をすること(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○専門知識・技能を修得し、実践する力【DP-E-1】
(旧カリ:習得する資質・能力:知識・理解【DP-E-1-1】)
(1)各半導体デバイスのエネルギーバンド図を理解し、動作原理を説明できるようになる。
○課題を発見し、問題を解決できる力【DP-E-3】
 自らを律し、学び続ける力【DP-E-5】
 総合力【DP-E-6】
(旧カリ:習得する資質・能力:汎用的技術、応用力【DP-E-2-2】)
(2)数式を用いて動作特性を導けるようになる。
(3)半導体デバイスの性能を良くする方法を考える力がつく。
(4)議論しながら、半導体デバイスの性能を良くする方法を検討できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 90% 50% 50% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 5% 60% 40% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 5% 40% 20% 40% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 45% 50% 1% 0% 4% 100%

教科書・参考書

教科書:「絵でわかる半導体工学の基礎」松浦秀治著:ムイスリ出版
参考書:「半導体デバイス」松波弘之・吉本昌広:共立出版

オフィスアワー

オフィスアワーの時間は、月曜5限です。場所はA号館3階教員室36です。メールにて予約をして教員室に来て質問をしてください。
わからないところはその週のうちに理解することが必要ですので、授業後にも質問してください。

その他

全ての電子機器に含まれる半導体デバイスの基礎を身につけるための科目であり、電子・光デバイス分野だけでなく、電気・電子回路分野やパワーエレクトロニクス分野を希望する学生も受講することを勧める。
定期試験を未受験の場合は、E評価とする。

実務経験のある教員による授業科目

通商産業省(現、産業産業省)電子技術総合研究所(現、産業技術総合研究所)にて、太陽電池を中心に、半導体物性・半導体デバイスの研究を行ってきた経験を活かして、半導体デバイスの原理を理解した後、それぞれ半導体デバイスの問題点を理解し、それを改善する方法を検討できる力を身につけられるように指導する。