2025年度後期数学科教育法1

曜日・時限 木曜日1時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング
開講学科等 工学部-電気電子工学科
工学部-電子機械工学科
工学部-機械工学科
工学部-基礎理工学科
情報通信工学部-情報工学科
情報通信工学部-通信工学科
医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療健康科学部-医療科学科
総合情報学部-情報学科
工学部-基礎理工学科 数理科学専攻
工学部-基礎理工学科 環境化学専攻
教員名 岩瀬 謙一
岩瀬 謙一
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%b2%a9%e7%80%ac%e3%80%80%e8%ac%99%e4%b8%80

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目的

中、高校生に対して、教員として数学教育を行うためには、高校までの十分な数学的知識が必要であることはいうまでもない。そして、その上で子供たちにどのような指導をするかということを考えなければならない。本授業は、数学を指導する上で基本知識や指導の観点を与え、学生がこれから数学教員として教材研究していくことができるような基礎力をつけることを目的とする。中学、高校で行われる授業は、文部科学省によって作成された学習指導要領に基づいた教科書を使って展開される。したがって、約10年ごとに改訂される学習指導要領について、どのような点がポイントであるのかということを確認することは重要である。また、4年次に予定されている教育実習を見据えて、学生には授業をつくる観点について考えさせたい。そのためには、小、中、高の学習に流れをしっかりと振り返り、子供たちの理解や発達段階に沿った授業の組み立てができるように、学習指指指導案や板書計画などの作成を行う。そして、これらをもとにしてグループで議論し、模擬授業をおこなう。また、必要に応じて、ICTの活用についても考える必要がある。本授業は、本学の教職課程のガイドラインに沿って行われる。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,F,G 数学と数学教育(本講義の目標など) 事前学修 高校の教科書や学習指導要領に目を通しておく(1時間)
事後学修 数学教育の目標について自分の考えをまとめておく(1時間)
2 A,F,G 近年の学習指導要領の変遷について 事前学修 現行の学習指導要領(高校)に目を通しておく(2時間)
事後学修 今後の学習指導内容や指導のポイントを確認しておく(2時間)
3 A,F,G 学習指導案の作成について
指導の流れなど
事前学修 高等学校学習指導要領で各学年の指導内容を確認しておく(2時間)
事後学修 中学・高校における指導の流れについて確認しておく(2時間)
4 A,F,G 2次関数のグラフの指導について(1)
ー指導の流れを考えるー
事前学修 2次関数のグラフに関して復習しておく(2時間)
事後学修 指導の流れを作成する(3時間)
5 A,F,G 2次関数のグラフの指導について(2)
ー学習指導案の検討ー
事前学修 前回の内容を復習しておく(2時間)
事後学修 学習指導案の原案作成(3時間)
6 A,F,G 2次関数のグラフの指導について(3)
―学習指導案作成の再考察―
事前学修 いくつかの学習指導案の例を確認しておく(2時間)
事後学修 学習指導案の完成(3時間)
7 A,F,G 模擬授業(1)ー模擬授業準備ー

事前学修 2次関数のグラフについて、指導案の確認(3時間)
事後学修 2次関数のグラフについて、指導案の修正と板書計画(3時間)
8 A,F,G 模擬授業(2)

事前学修 発表準備:プリント作成など(3時間)
事後学修 模擬授業後の振り返りと指導案の修正(2時間)
9 A,F,G 模擬授業(3)

事前学修 発表準備:プリント作成など(3時間)
事後学修 模擬授業後の振り返りと指導案の修正(2時間)
10 A,F,G 余弦定理の利用についての指導(1)

事前学修 高校の教科書で余弦定理の利用について復習しておく(2時間)
事後学修 余弦定理の利用の指導の流れを考える(3時間)
11 A,F,G 余弦定理の利用についての指導(2)

事前学修 前回の内容を復習しておく(2時間)
事後学修 学習指導案の完成(3時間)
12 A,F,G 余弦定理の証明について

事前学修 高校の教科書で復習する(2時間)
事後学修 様々な証明方法について確認(3時間)
13 A,F,G データの分析について
事前学修 データの分析について高校の教科書で復習する(2時間)
事後学修 仮説検定について復習しておく(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇本学の「教員養成に対する理念・構想」の中で特に「(1)つねに学び、実験し、たしかな専門性を身につけようとする科学者としての姿勢を身につけた教師」「 (3) 社会の要請に耳を傾け、つねに自分を高め、発達させていこうとする自己教育力をもった教師」を育てる。

1.高校の学習指導要領に基づいて現行の指導内容を振り返り,基本的な知識や指導の流れを確認する
2.具体的な授業場面を想定した授業設計を行うための指導の観点をもつ
3. 高等学校数学の学習指導案,板書計画を作成する

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 40% 80% 20% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 10% 80% 5% 5% 5% 5% 100%
レポート、宿題 10% 80% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 授業中の課題など:::::::::: 40% 70% 10% 10% 5% 5% 100%
その他2(具体的に: 0%
100% 76% 12% 4% 2% 4% 100%

教科書・参考書

教科書:「高等学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編)」(文部科学省)
参考書:「算数・数学教育の研究と実践」第1法規,岡森博和編著,「いかにして問題を解くか」丸善,G.ポリア著柿内賢信訳,「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」文部科学省
※ 高校の教科書があれば用意しておいてください。

オフィスアワー

水曜3限 A棟教員室18

◎なお,学内外の用務のため、オフィスアワーでも教員が教員室に不在の場合がある。

その他

「評価方法と評価観点」に記したとおり、通常授業の取り組みを評価するので、必ず授業に出席し、本当に教員になることを想定した積極的な取り組みの姿勢を求める。

フィードバック
・レポート、宿題、小テスト、試験の答案などの返却は、適宜判断するので、指示に従うこと。
・特に指定した課題などは、指定期間内に、修正指示(返却)・再提出などをしてもらう場合もあるので指示に従うこと。

実務経験のある教員による授業科目

中学・高校で長期にわたって数学の授業を行ってきたことや教員養成の授業を他大学で行ってきた実務経験をもとに,4年次の教育実習を有意義に過ごすことができるような準備を行う。