2025年度前期集中技術科教育法3

曜日・時限 不定期その他 期別 前期集中 週時間数 0
ナンバリング
開講学科等 工学部-機械工学科
工学部-環境科学科
教員名 大村 基将
大村 基将
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%a4%a7%e6%9d%91%e3%80%80%e5%9f%ba%e5%b0%86

教員情報データベースに遷移します

目的

情報教育を教授する技術科教員として,必要な心構え,教育観,指導力,教育技術などの基礎的な能力と態度の育成を目標とする。
本科目では,情報を活用する能力の育成に止まらず,情報モラルの必要性について分かりやすく説明できる能力の育成や,ActiveLearningの効果を体得することを重視している。
本科目の授業は,3ブロックで構成している。第1ブロックでは,教職生として持つべきである基礎的な知識を獲得し,第2ブロックでは,専門的な知識の獲得と,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力の向上を目的として,チーム単位のActiveLearningを行っている。第3ブロックでは,技術科教育法4に備えて,チーム単位で学習指導案を作成し模擬授業を実施している。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A,I ガイダンス
 -技術科教育法を受講する上での心構え及び留意点を理解する。
 -普通教育の中での「技術教育」の目指すものは何かを確認する。
事前学修 1.シラバスを読んでおく。(1時間)
2.中学校における技術教育に関する事例をWebなどを利用して調査する。(2.5時間)
事後学修 1.「技術」の意味を復習し正確におぼえる。(1.5時間)
2.普通教育の中での「技術教育」をどのように定義すべきかをまとめる。(1.5時間)
2 A,I 情報教育の目標と情報教育の3つの観点を理解し,小学校から高等学校までの体系的な情報教育の在り方について学習する。
学習指導要領の第8節技術・家庭「第1目標」及び「第2各分野の目標及び内容」と,学習指導要領解説技術・家庭編の第2章「D情報の技術」を用いて,技術・家庭の技術分野における情報教育の内容を確認する。
事前学修 1.学習指導要領の第8節技術・家庭「第1目標」及び「第2各分野の目標及び内容」と,学習指導要領解説技術・家庭編の第2章「D情報の技術」を読んでおく。(1時間)
事後学修 1.情報教育の3つの観点の関係を整理する。(1.5時間)
2.「D情報の技術」の指導内容を復習し理解する。(1.5時間)
3 B,F ■ActiveLearningの体験(1)
1.「評価」についてのレポートをチームで話し合い作成する。
2.作成した「評価」の内容を他者に説明できるように,要点を整理しておく。
事前学修 1.中学校での授業を思い出して,教師がどの場面でどの評価を用いているかを考える。(1時間)
事後学修 1.作成した「評価」の内容を他者に説明できるように,熟読しておく。(1時間)
4 F,G ■ActiveLearningの体験(2)
チームで作成した「評価」について発表する。
発表後は,他の受講生と教員からの質疑に答え,理解度を自己評価する。
事前学修 1.作成した「評価」の内容を他者に説明できるように,発表の練習をしておく。(1.5時間)
事後学修 1.発表後の質疑で応えられなかった内容については,確実に理解できるまで調べる。(2.5時間)
5 F,G ■ActiveLearningの体験(3)
各受講生が作成した「計測・制御」についてのレポートを題材にしてチームで話し合いまとめた結果を発表する。
発表後は,他の受講生と教員からの質疑に答え,理解度を自己評価する。
事前学修 1.「計測・制御」についてのレポートを作成する。(1.5時間)
2.作成した「計測・制御」の内容を他者に説明できるように,熟読しておく。(1.5時間)
事後学修 1.発表後の質疑で応えられなかった内容については,確実に理解できるまで調べる。(1時間)
6 A,B 学習指導要領の第8節技術・家庭「第3指導計画の作成と内容の取扱い」と,学習指導要領解説技術・家庭編の第3章「指導計画の作成と内容の取扱い」を用い,学習指導,指導計画,指導方法,模擬授業を行う上での留意点について理解する。
模擬授業の実施までのスケジュールを理解する。

事前学修 1.学習指導要領の第8節技術・家庭「第3指導計画の作成と内容の取扱い」と,学習指導要領解説技術・家庭編の第3章「指導計画の作成と内容の取扱い」を読んでおく。(1時間)
事後学修 1.学習指導,指導方法を復習し理解する。(1.5時間)
2.模擬授業を行うには,どのような学習指導案を作成すれば良いかを考える。(1.5時間)
7 B,F ■模擬授業の準備(1)
模擬授業を行う範囲の決定と,その決定理由を明確にする。(チーム作業)
模擬授業の到達目標を明確にし,指導する生徒像を想定する。(チーム作業)
事前学修 1.指導する生徒像の想定し,チームのメンバーに説明できるようにしておく。(1時間)
2.模擬授業の到達目標を検討し,チームのメンバーに説明できるようにしておく。(1時間)
事後学修 1.チームで作成した指導する生徒像と模擬授業の到達目標をベースにして,自己の考えを評価する。(1時間)
2.検討した到達目標の決定理由をレポートとしてまとめる。(2時間)
8 B,F ■模擬授業の準備(2)
想定した生徒に沿った教材研究を行う。(チーム作業)
事前学修 1.想定した生徒に対して,模擬授業の目標に到達するための筋道を考える。(1.5時間)
2.想定した生徒に適した教材研究を行い,チームのメンバーに説明できるようにしておく。(1時間)
事後学修 1.想定した生徒に対して,考案した教材を用いることで,模擬授業の目標に到達するかを考える。(1.5時間)
9 B,F ■模擬授業の準備(3)
学習指導案の授業進行を作成する。(チーム作業)
事前学修 1.学習指導案を作成する際の留意点を再度確認する。(1時間)
2.想定した生徒に対して,模擬授業の目標に到達する学習指導案の概略を考える。(1.5時間)
事後学修 1.作成した部分までの学習指導案の内容が,想定した生徒が理解できるようになっているかを確認する。(1.5時間)
10 B,F ■模擬授業の準備(4)
学習指導案の授業進行を作成する。(チーム作業)
板書計画やプリント等の配布物を作成する。(チーム作業)
事前学修 1.学習指導案のこれから作成する部分を,どのようにすれば想定した生徒が学習内容を理解できるようになるかを考える。(2.5時間)
2.板書計画やプリント等の配布物を,どのようにすれば想定した生徒が理解できるようになっているかを考える。(1時間)
事後学修 1.作成した部分までの学習指導案の内容が,想定した生徒が理解できるようになっているかを確認する。(1.5時間)
2.板書計画や授業で用いるプリント等の配布物が,想定した生徒が理解できるようになっているかを再度確認する。(1時間)
3.読みやすい板書ができるように練習をしておく。(2時間)
11 C,F チーム単位で模擬授業の練習を行なう。 事前学修 1.完成した学習指導案を用いて,模擬授業のイメージトレーニングを行なう。(2時間)
事後学修 1.完成した学習指導案の内容が,想定した生徒が理解できるようになっているかを再度確認する。(2時間)
12 C,G チーム単位で模擬授業を行なう。
終了後は,他の受講生と教員からの評価を受け止め,質疑に答える。
事前学修 1.学習指導案を見ずに模擬授業が行えるように,学習指導案を熟読しておく。(1.5時間)
2.模擬授業の練習を行う。(1.5時間)
事後学修 1.模擬授業を行った受講生は,模擬授業後の質疑で応えられなかった内容があれば,確実に理解できるまで調べる。(1時間)
2.模擬授業を行った受講生は,自己評価を行い,改善点があれば改善案を考える。(1時間)
3.生徒役の受講生は,模擬授業を分析し,改善点があれば改善案を考え,自分が模擬授業を行う場合の参考資料にする。(1時間)
13 C,G チーム単位で模擬授業を行う。
終了後は,他の受講生と教員からの評価を受け止め,質疑に答える。
事前学修 1.学習指導案を見ずに模擬授業が行えるように,学習指導案を熟読しておく。(1.5時間)
2.模擬授業の練習を行う。(1.5時間)
事後学修 1.模擬授業を行った受講生は,模擬授業後の質疑で応えられなかった内容があれば,確実に理解できるまで調べる。(1時間)
2.模擬授業を行った受講生は,自己評価を行い,改善点があれば改善案を考える。(1時間)
3.生徒役の受講生は,模擬授業を分析し,改善点があれば改善案を考え,自分が模擬授業を行う場合の参考資料にする。(1時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

1.教科書や中学校学習指導要領(技術・家庭科技術分野),中学校学習指導要領解説技術・家庭編技術分野の内容を理解している。
2.受講生自らが自発的に学び,知識を獲得しようとする態度をとることができる。
3.他者の意見やアドバイスに耳を傾け,理解や協力を得て課題に取り組むことができる。
4.学習指導法に係る基礎理論・知識を習得している。
5.教科書にある題材や単元等に応じた教材・資料を開発・作成することができる。
6.学習内容を分析し,適切な教材を活用することができる。
7.教材研究を生かした技術・家庭科技術分野の授業を構想し,学習者(生徒役の学生など)の反応を想定した学習指導案としてまとめることができる。
8.他者と共同して模擬授業を企画・運営・展開することができる。
9.板書や発問,的確な話し方など授業を行う上での基本的な表現の技術を身に付けている。
10.学習者(生徒役の学生など)の反応を生かして模擬授業を展開することができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 15% 100% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 30% 30% 30% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 模擬授業::::::::::::::: 35% 20% 30% 20% 30% 100%
その他2(具体的に: 学習指導案::::::::::::::: 30% 30% 30% 30% 10% 100%
100% 37% 26% 22% 10% 5% 100%

教科書・参考書

教科書
・文部科学省「中学校学習指導要領解説技術・家庭編(平成29年告示)」(開隆堂)
・[東書 技術002-72]「新編 新しい技術・家庭 技術分野未来を創るTechnology」(東京書籍)
   
  ※教科書の購入等については、第1回のガイダンス時に指示する。受講できなかったものは大村に連絡すること。

参考書
・文部科学省「中学校学習指導要領解説総則編(平成29年告示)」
・文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」

オフィスアワー

開設時間:毎週木曜日11:30~13:25
開設場所:X号館 2F 教職支援室(X-204)
※ イベントや授業等で教職支援室が利用される場合は別日に移動します。Moodleを確認してください。

※質問等がある場合、授業終了後、直接質問を受け付けます。また、 Moodle,電子メールでの質問も受け付けます。

その他

■授業形式
-模擬授業の内容により、参加学生と相談の上で、授業の一部を遠隔(リアルタイム)に変更する場合がある。

■フィードバック
-課題は、指定期間内に、修正指示(返却)・再提出などをしてもらう場合もあるので授業内の指示に従うこと。
-授業内での演習内容については、授業内でアドバイスを行う。 

■E評価の判定について
以下の条件を満たした場合はE評価とする。
-レポートを未提出の者は、E評価とする。
-授業中の成果物(指導案/スライド等)を未提出の者は、E評価とする。
-欠席回数が3回以上の者は、E評価とする。

■遅刻の扱いについて
-20分以上の遅刻については欠席とします。
-2回の遅刻で、1回の欠席とします。

■留意事項
-他の受講者の学習を妨げるなど、授業態度が著しく不良のものは、退室を指示する場合があります。(欠席として扱います)
-本授業は集中講義期間での実施となるため、遅刻、欠席には特に注意すること。
-授業の性格上,再試験は行わない。

■その他
本授業は、模擬授業などにて授業設計を行うことから教科指導における基礎知識等を習得していることを前提にします。
このため、少なくとも技術科教育法1または技術科教育法2のいずれかを受講の上で参加することを推奨します。

実務経験のある教員による授業科目

静岡県内の中学校にて、技術・家庭科(技術分野)の教科指導の経験を有する。