2025年度後期幾何学2

曜日・時限 木曜日2時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング EN330109
開講学科等 工学部-電気電子工学科
工学部-電子機械工学科
工学部-機械工学科
工学部-基礎理工学科
情報通信工学部-情報工学科
情報通信工学部-通信工学科
医療福祉工学部-医療福祉工学科
医療健康科学部-医療科学科
総合情報学部-情報学科
教員名 名倉 誠
名倉 誠
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%90%8d%e5%80%89%e3%80%80%e8%aa%a0

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目的

これまでの数学の中でなじみ深い直線や円の一般化として「曲線」について学びます.この科目の目的は,楕円・双曲線・放物線という2次曲線の幾何的な性質を理解することです.また,座標幾何的な取り扱いに加え初等幾何学的な手法も考察し,一般的な平面曲線を曲率を通した微分幾何的見地から理解することも目的です.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A 放物線と楕円 事前学修 シラバスをよく読んでおく.また,いろいろな曲線,曲線を表す式をたくさん調べておく.とくに,放物線と楕円について調べておく.(2時間)
事後学修 曲線に関するキーワードを各自調べる.また,グラフ描画アプリを利用して,いろいろな曲線を描いてみる.(3時間)
2 A,C 双曲線,離心率 事前学修 中高の数学の教科書などを調べ、楕円・放物線・双曲線に関する幾何を調べておく.(2時間)
事後学修 2次曲線の性質,とくに離心率の復習をする.また,軌跡を求める計算練習をする.(3時間)
3 A,C 1次変換の基礎事項(1)
図形の拡大/縮小,回転,行列の対角化
事前学修 線形代数の教科書などを復習し、とくに1次変換を復習しておく.(2時間)
事後学修 行列の対角化を復習する.(2時間)
4 A,C 1次変換の基礎事項(2)
対称行列の対角化
事前学修 線形代数の教科書などを復習し,とくに対称行列,直交行列について調べておく.(2時間)
事後学修 実対称行列が,直交行列によって対角化できることを復習しておく.(2時間)
5 A,C 2次曲線の標準化 事前学修 線形代数の教科書などを調べ、線型代数、特に行列の対角化について復習しておく.(2時間)
事後学修 2次曲線の性質(焦点・準線・離心率)をまとめておく.(3時間)
6 A,C 2次曲線の接線(含む問題演習) 事前学修 2次曲線の幾何的性質についてまとめておく.(2時間)
事後学修 2次曲線の接線に関する問題を解く.(2時間)
7 A,C 平面曲線のパラメータ表示とその接ベクトル 事前学修 微分積分の教科書などを調べ、微分係数の定義について復習しておく.(2時間)
事後学修 平面曲線のパラメータ表示を復習し,その接ベクトルが求められるよう演習する.(2時間)
8 A,C 平面曲線の曲率円・曲率半径 事前学修 中学校・高校の数学の教科書などを調べ、円の方程式を復習しておく.(2時間)
事後学修 曲率円の方程式が求められるよう演習する.(2時間)
9 A,C 曲線の長さ 事前学修 微分積分の教科書などを調べ、定積分について復習しておく.(2時間)
事後学修 曲線の長さの定義を復習し,曲線の長さを求める計算練習をする.(3時間)
10 A,C 弧長パラメータと平面曲線の曲率 事前学修 定積分・曲率について復習しておく.(2時間)
事後学修 曲率を求める演習をする.(3時間)
11 A,C 平面曲線の基本定理 事前学修 曲率の定義とその表現について復習しておく.(3時間)
事後学修 曲率の意味するところ,とくにフレネの公式について復習する.(3時間)
12 A,C 平面曲線の4頂点定理 事前学修 曲率の定義とその表現について復習しておく.(2時間)
事後学修 4頂点定理の意味するところを復習する.(3時間)
13 A,C 平面閉曲線の回転数 事前学修 曲線の接ベクトル・法ベクトルについて復習する.(2時間)
事後学修 回転数,とくにホイットニーの定理について復習する.(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

数学における基礎的な専門知識と論理的思考力、証明を記述する文章力及び応用力を得ることが目標です.
○修得する資質:知識・理解力,応用力【DP(1)】
・2次曲線の幾何学的性質を理解できる.
・2次曲線の接線,標準形が求められる.
・曲線の長さが計算できる.
・平面曲線の曲率が計算できる.
・平面閉曲線の回転数が計算できる.

○修得する資質:コミュニケーション力【DP(2)】,【DP(3)】
・2次曲線の幾何学的性質を説明できる.
・2次曲線を接線の求め方,標準化の概要を説明できる.
・平面曲線のパラメータ表示や曲線の長さを求める仕組みを説明できる.
・平面曲線の曲率や基本定理を理解し,説明できる.
・平面閉曲線の回転数や4頂点定理を理解し、説明できる.

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 40% 55% 10% 30% 5% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 40% 55% 10% 30% 5% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 20% 75% 10% 10% 5% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 59% 10% 26% 5% 0% 100%

教科書・参考書

教科書は指定しません.学習を進めていくうえで,以下の文献が参考になります.

(参考書)
・矢野健太郎,平面解析幾何学,裳華房,1969年.(4章~7章)
・小沢哲也,曲線:幾何学の小径,培風館,2005年.(1章~3章)
・梅原雅顕・山田光太郎,曲線と曲面:微分幾何的アプローチ(改訂版),裳華房,2015年.(第1章)

なお,Moodleの授業サイトにて各回の授業資料を配布します.

オフィスアワー

月曜5限,A棟3階教員室19(A-S350).学内外の用務のため,オフィスアワーでも教員が不在の可能性があります.

その他

・線形代数学と微分積分学の基礎知識を仮定します.

・Mathematicaを用いた演習も行います.Mathematicaが稼働するパソコンを各自で用意し,授業時に持参してください.
・ほぼ毎回,課題を課します.レポート,宿題などについては内容チェックの上で返却します.また,各回の宿題の解答例はMoodleの授業サイトに掲示しますので活用してください.

・この授業に関する連絡はMoodleの授業サイトで行います.毎回の授業前に,必ず確認するようにしてください.

実務経験のある教員による授業科目