2025年度後期情報工学概論

曜日・時限 水曜日3時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング GP120303
開講学科等 工学部-電気電子工学科
情報通信工学部-情報工学科
情報通信工学部-通信工学科
教員名 永野 佳孝
永野 佳孝
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%b0%b8%e9%87%8e%e3%80%80%e4%bd%b3%e5%ad%9d

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目的

今日、コンピュータとその利用技術は社会のあらゆる分野に浸透し、情報工学はすべての分野の人々にとって必要不可欠なものになってきている。情報工学が取り扱う課題はきわめて広範である。
本講は、情報工学を学ぶ学生の情報リテラシとなる、情報モラル、セキュリティ、著作権といったコンピュータやネットワークを利用するうえで重要な教養を身につけることを目的とする。
コンピュータとネットワークの歴史からスタートし、表計算や画像というようなディジタルデータの計算処理や人工知能的な処理に関しての理解も深める。さらに、人工知能の応用に関わるデータの扱い、社会的な影響についても学修する。
また、2年生以降で学ぶ学科専門科目への橋渡しを行うことも、本講の目的のひとつである。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A ガイダンス、コンピュータとネットワークの歴史と近年の動向
・本授業の目的と進め方について説明する。
・コンピュータとネットワークの歴史と近年の動向とともに技術的背景を説明する。
事前学修 さらに、授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
2 A 著作権(1)
・知的財産権について説明する。
・著作権(著作物、著作権、著作者人格権、著作隣接権)について説明する。
事前学修 前期のコンピュータ基礎演習で配付した資料のうち、関連部分にもう一度目を通しておく。さらに、授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
3 A 著作権(2)
・著作権の制限と著作物の利用方法について説明する。
事前学修 前期のコンピュータ基礎演習で配付した資料のうち、関連部分にもう一度目を通しておく。さらに、授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
4 A 情報化と社会、情報モラル、セキュリティ
・情報化が社会に及ぼした影響について説明する。
・インターネット上のリスク(コンピュータウイルス・マルウェア、情報漏洩によるセキュリティ事故、不正アクセス、なりすまし、データの盗聴・改竄・消失、サービス停止)について説明する。
・データを守る上での留意事項(セキュリティ、データの暗号化・復号化)について説明する。
・セキュリティの3要素(機密性、可用性、完全性)について説明する。
事前学修 前期のコンピュータ基礎演習で配付した資料のうち、関連部分にもう一度目を通しておく。さらに、授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
5 A セキュリティ対策技術(1)
・共通鍵暗号、公開鍵暗号、ユーザ認証、電子署名について説明する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
6 A,C セキュリティ対策技術(2)と確認テスト
・各自のノートPCのLinuxで鍵ペア生成、暗号化と復号化、電子署名について説明する。
・前半の確認テストを実施する。
事前学修 前回の授業で説明した公開鍵暗号について復習しておく(1時間)。
学科指定ノートPCのLinuxを最新の状態に更新し、基本的な使用方法も復習しておく(1時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
7 A,C 人工知能の歴史と近年の動向、表計算ソフトでの計算方法
・人工知能の歴史と近年の動向、技術的背景について説明する。
・表計算ソフトによる計算の入門について説明する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
8 A,C 表計算の総合演習
・マクロの導入について説明する。
・csvデータの扱いについて説明する。
・ソートとフィルタについて説明する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
9 A,C 表計算ソフトをコンテンツ処理に使用する方法
・グラフの扱いについて説明する。
・クラウド型アプリケーションの利用について説明する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
10 A,C メディア情報処理
・画像処理(濃淡化、2値化)について説明する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
11 A,C コンピュータグラフィックス
・2D、3Dのグラフィック処理について説明する。
・VR技術について説明する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
12 A,C ニューラルネットワークの計算ユニット
・AIの基本要素をプログラミングについて説明する。
・機械学習について説明する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。
13 A,C 人工知能的な計算処理と確認テスト
・線形分離可能について説明する。
・ソルバーについて説明する。
・後確認テストを実施する。
事前学修 授業で使用する資料をe-learingシステム上で公開するので、事前に目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答するとともに、授業中に取ったノートを整理し、授業中に指示したWebサイトや資料に目を通しておく(3時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

コンピュータやネットワークを利用したり、情報工学分野における専門的知識を身につけるためには、どのようなことに取り組まないといけないかを理解する。
講義の関連する基本情報技術者試験の出題について、適切な解答ができる。
・コンピュータの技術的概念を理解できる。
・情報化と社会では、コンピュータとネットワークを活用していくうえでの情報モラルについて理解できる。
・著作権では、著作権の権利と、著作権法の目的と注意点を理解できる。
・ネットワークセキュリティでは、リスクと犯罪手口と対策方法、公開鍵暗号方式などについて理解できる。
・画像処理やコンピュータグラフィックスの基礎技術について理解できる。
・AIの対象となる画像や音を表計算ソフトのデータとして扱うことができる。
・表計算ソフトの計算式機能を使ってAIの基本計算である数列計算やベクトル計算ができる。
・表計算ソフトを使って並べ替え・検索といった情報工学的なデータ処理を行うことができる。
・表計算ソフトのマクロやプログラミング機能を用いてAI的なデータ処理することができる。
・クラウド型アプリケーションと連携した表計算処理を実施できる。
・データを扱う上での倫理を認識したデータ処理ができる。

本科目に関連するディプロマポリシー
2024年度以降の入学生
 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照
 URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
2023年度以前の入学生
 修得する資質・能力: 知識・理解【DP-P-1-1】、汎用的技能【DP-P-2-1】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 90% 75% 25% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 90% 10% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 76% 24% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

資料を適宜配付する。もしくは授業時に指示する。
参考書
「ネットワーク利用の基礎[新訂版]」野口健一郎 著 サイエンス社
「インターネットの光と影Ver.6」情報教育学研究会・情報倫理教育研究グループ編 北大路書房

オフィスアワー

木曜3限にA号館2階教員室23で対応する。その他の時間はSlackまたはメールでアポイントを取ること。

その他

・前半と後半で確認テストを実施する。
・確認テストと毎回の小テストを必ず受験すること。
・授業中の練習問題については、その場で解説を行う。
・総評については電子的にフィードバックする。

実務経験のある教員による授業科目

民間企業においてソフトウェアの開発経験のある教員が実践的な内容を取り入れた講義と演習を行う.