2025年度後期コンピュータグラフィックス

曜日・時限 火曜日4時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング GP331505
開講学科等 情報通信工学部-情報工学科
教員名 永野 佳孝
永野 佳孝
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%b0%b8%e9%87%8e%e3%80%80%e4%bd%b3%e5%ad%9d

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目的

3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)は,大きく分けて,コンピュータ内に3次元世界を構築する技術(モデリング)と,それをスクリーンに投影し2次元の映像を得る技術(レンダリング)からなる。本講義では,それぞれの基礎的知識を身につけることを目的とする。また,CG作品制作実習を通じて,モデルのパラメータの意味や特性を体験的に理解する。より深い内容については,大学院の講義に譲る。
本講義では,まずモデルを作成して映像化するまでの概略を学ぶ。その後,それぞれの内容について順次具体的に学ぶ。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A コンピュータグラフィックスの概要(1)
・モデリングの概要(形状定義手法や光源モデル)
事前学修 線形代数の基礎(ベクトル,行列)を復習しておく(1時間)。
Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(1時間)。
事後学修 資料を見て復習する(3時間)。
2 A,C コンピュータグラフィックスの概要(2)
・レンダリングの概要(画像生成手法の種類とその特徴)
CG作品の制作方法
・画像生成用のプログラムの配付と使用方法の説明
事前学修 線形代数の基礎(ベクトル,行列)を復習しておく(1時間)。
Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(1時間)。
事後学修 資料を見て復習する(2時間)。
プログラムの使い方を復習し,課題作品の構想を練り始める(1時間)。
3 A,C 形状モデリング(1)
・ポリゴン近似
・2次曲面
・メタボール
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(2時間)。
サンプルデータを変更するなどして画像生成してみる。さらにその作業の結果をもとに,課題作品の構想を練る(1時間)。
4 A 形状モデリング(2)
・ベジェ曲線・曲面
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(2時間)。
サンプルデータを変更するなどして画像生成してみる。さらにその作業の結果をもとに,課題作品の部品を作り始める(1時間)。
5 A,C 座標系と座標変換
・局所座標系,世界座標系,視点座標系
・座標系の変換
事前学修 線形代数の基礎(ベクトル,行列)を復習しておく(1時間)。
Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(1時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(2時間)。
サンプルデータを変更するなどして画像生成してみる。さらにその結果をもとに,課題作品の部品の組み合わせ方を考えて配置する(1時間)。
6 A,C 陰影付け(1)
・各種の光源モデル
・局所照明と大域照明
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(2時間)。
サンプルデータを変更するなどして画像生成してみる。さらにその結果をもとに,課題作品の照明の当て方を考える(1時間)。
7 A,C 陰影付け(2)
・局所照明モデル(Phongのモデル)
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(2時間)。
サンプルデータを変更するなどして画像生成してみる。さらにその結果をもとに,課題作品の部品の色や質感を調整する(1時間)。
8 A スムーズシェーディング
・グーローシェーディング
・フォンシェーディング
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(2時間)。
課題作品の部品の配置,色や質感,照明,カメラのパラメータなどを調整する(1時間)。
9 A マッピング
・テクスチャマッピング
・法線マッピング
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(3時間)。
10 A 隠面消去法
・優先順位法
・Zバッファ法
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(3時間)。
11 A,C レイトレーシング法(1)
・レイトレーシング法のアルゴリズム
・レイトレーシング法の特徴
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(1時間)。
課題作品の仕上げを行う(2時間)。
12 A,C レイトレーシング法(2)
・高速化手法
・レイトレーシング法の限界と,その他のレンダリング技法
提出された課題作品の鑑賞と講評
事前学修 Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料を事前にコピーして,目を通しておく(1時間)。
Moodleを使って課題作品を提出する(1時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を読んで復習しておく(3時間)。
13 A 学習到達度最終確認
・まとめの小テストと講評
事前学修 小テストに備えて,Google共有ドライブまたはH:ドライブに置いてある授業用の資料,授業中に取ったノートなどを使って,各単元の復習をしておく(2時間)。
事後学修 小テストで問題のあった部分の復習をしておく(3時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

配付した画像生成用のプログラムとサンプルモデルを用いて,授業で説明する各種パラメータの意味などを,その都度体験的に理解してもらい,最終的に課題として各自のPCを用いてオリジナル静止画作品を制作してもらう。
〇修得する資質・能力: 知識・理解【DP-P-1-1】,汎用的技能【DP-P-2-1】
・用語や各種パラメータの意味を理解できる。
・画像生成手法などのアルゴリズムを理解できる。
・各種パラメータを設定して自らが意図したモデルを作成し,映像化できる。
〇修得する資質・能力: 総合的な学習経験と創造的思考力【DP-P-4-1】
・自らデザインを行い,各種パラメータを設定してモデルを作成し,映像化できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 60% 80% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 15% 90% 10% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 25% 30% 35% 35% 100%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 69% 22% 0% 0% 9% 100%

教科書・参考書

参考書:「コンピュータグラフィックス」佐藤淳 著 森北出版

オフィスアワー

火曜5限と水曜5限にA号館2階教員室23で対応する。その他の時間はSlackまたはメールでアポイントを取ること。

その他

・授業での姿勢,小テスト,課題で総合的に評価を行う。
・評価において,課題(CG作品の制作)の提出は必須である。この課題が未提出の場合はE評価とする。
・まとめの小テストを受けなかった場合もE評価とする。また,授業後の小テストを1回も受けず,まとめの小テストだけ受けた場合もE評価とする。
・配付したプログラムとデータを使って授業中に画像生成をしてもらうことがあるので,これを実行できる準備を整えておくこと。
・授業用の資料は,Google共有ドライブからコピーすること。
・課題作品については,提出日の授業中に講評を行う。
・小テストはMoodleを用いて行う。希望があれば総評を適宜開示する。

実務経験のある教員による授業科目

民間企業においてコンピュータグラフィックスを用いたソフトウェアの開発経験のある教員が実践的な内容を取り入れた講義を行う。