2025年度後期ロボット工学

曜日・時限 金曜日3時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング GP331507
開講学科等 情報通信工学部-情報工学科
教員名 越後 富夫
越後 富夫
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e8%b6%8a%e5%be%8c%e3%80%80%e5%af%8c%e5%a4%ab

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目的

ロボット工学は機械系分野,電気系分野,情報系分野を複合した技術から成っている。そこで,多岐に渡るロボット工学分野から,情報工学における専門科目として必要な内容を学習する。本講義では,ロボット工学の基本技術であるマニピュレータの運動学,移動ロボットの運動学,GPSとセンサ,画像処理について学ぶ。まずマニピュレータの運動学は,CGにおける人体モデル生成でも利用することの多い,座標変換,オイラー角,同次変換,順運動学,逆運動学について学ぶ。移動ロボットの運動学では,車輪ロボットの自己位置推定と位置情報獲得のためのGPSを理解する。またロボットに使われるその他のセンサを説明を受け,最後に最も応用範囲が広い画像処理手法を習得する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 面接授業:A ロボット工学の基礎 事前学修 シラバスを読んでおく.(2時間)
事後学修 評価方法,今後の予定を確認する.(2時間)
2 面接授業:A さまざまなマニピュレータと座標変換 事前学修 ロボットの現状を調べ,ベクトルを復習しておくこと.(2時間)
事後学修 マニピュレータと座標変換についてノートを整理する.(2時間)
3 面接授業:A オイラー角とロール・ピッチ・ヨー角 事前学修 行列の掛け算を復習しておくこと.(2時間)
事後学修 回転変換についてノートを整理する.(2時間)
4 面接授業:A 同次変換 事前学修 逆行列の求め方を復習しておくこと.(2時間)
事後学修 同次変換行列についてノートを整理する.(2時間)
5 面接授業:A 順運動学 事前学修 直交行列を復習しておく.(2時間)
事後学修 順運動学についてノートを整理する.(2時間)
6 面接授業:A 逆運動学 事前学修 三角関数の余弦定理,加法定理,合成を復習しておく.(2時間)
事後学修 演習を復習しておく.(3時間)
7 面接授業:D マニピュレータの総括 事前学修 マニピュレータの順運動学・逆運動学のノートを整理しておくこと.(3時間)
事後学修 解答できなかった問題を復習すること.(2時間)
8 面接授業:A 車輪ロボットの運動学 事前学修 車輪の回転速度と移動速度の関係を調べる.(2時間)
事後学修 車輪ロボットについてノートを整理する.(3時間)
9 面接授業:B ランドマークとGPSによる位置決め 事前学修 移動ロボットの位置決めの必要性を調べる.(2時間)
事後学修 位置決めについてノートを整理する.(3時間)
10 面接授業:A GPSの高精度化と内界・外界センサ 事前学修 GPSの計測原理を復習する.(2時間)
事後学修 GPSとセンサについてノートを整理する.(3時間)
11 面接授業:A 画像処理の基礎 事前学修 身近にある画像データのサイズを調べる.(2時間)
事後学修 画像入出力についてノートを整理する.(3時間)
12 面接授業:A 画像の前処理 事前学修 画像処理の基礎を復習する.(2時間)
事後学修 画像前処理についてノートを整理する.(3時間)
13 面接授業:C 画像特徴抽出とステレオ法 事前学修 前回のアルゴリズムを復習する.(2時間)
事後学修 全てのノートを整理する.(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇 修得する資質・能力: 知識・理解力、応用力 【DP-P-1-1】
 ・ マニピュレータの順運動学,逆運動学を理解し,位置・姿勢パラメータが算出できる.
 ・ 2輪走行ロボットの経路,速度を算出できる.
 ・ 画像処理のアルゴリズムが説明できる.
〇 修得する資質・能力: コミニュケーション力 【DP-P-2-2】
 ・ GPSの測定原理が説明できる.

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 30% 50% 40% 10% 100%
小テスト、小論文 50% 50% 40% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 50% 40% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 50% 40% 2% 8% 0% 100%

教科書・参考書

教科書は特になし.スライドを元に授業を進めるが,スライドの全てを配布しない.配布物から不足している箇所は必ずノートを取ること.

参考書
「ロボティクス入門」宮崎文夫,升谷保博,西川敦著,共立出版

「ITText人画像処理」越後富夫,岩井儀雄,森島繁生,鷲見和彦,井岡幹博,八木康史著,オーム社

オフィスアワー

質問は,木曜日13:00-14:00にA14へ来ること. 学内外の用務のため,オフィスアワーでも教員が教員室に不在の可能性があります.その場合は,電子メールで問い合わせてください.

その他

行列演算(積・逆行列・直交行列)を理解しておくことが望ましい.
小テストとレポート提出を数回行う.4回以上解答未提出の場合は,E判定とする.
授業中にスマートフォン,パソコン等でゲームをしていることが判明した場合は,定期試験の受験を認めない.
最終週終了後レポート試験を実施する
・授業内の課題について、解答あるいは考え方を適宜解説する。
・中間試験は、解答例あるいは総評を適宜開示する。

実務経験のある教員による授業科目

担当教員は,企業研究所においてロボットビジョンの研究に従事した経験があり,画像処理,センサー技術はロボット工学に必須の技術である.講義内容は経験に基づいて構成している.