2025年度後期ロボット工学

曜日・時限 月曜日3時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング EH330903
開講学科等 工学部-電子機械工学科
教員名 入部 正継
入部 正継
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%85%a5%e9%83%a8%e3%80%80%e6%ad%a3%e7%b6%99

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目的

本講義では機械工学、電気電子工学、計算機工学の融合であるロボット機器に関する知識とそれの設計知識を取得することを目的とする.
講義の題材として産業用ロボットに代表されるロボットマニピュレータを取り上げ,センサ・アクチュエータ等の要素技術と,実際に動作するために必要なマニピュレータの制御技術を学ぶ.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A ロボット概論(歴史と知識) 事前学修 ・シラバスを読んでおく
・教科書の第1編-第1章1.1節を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,ロボットに関する歴史を理解する
(2.6時間)
2 A ロボットの構造と機構技術 事前学修 教科書第1編-第2章2.1~2.2節を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説した機構技術について理解する
(2.6時間)
3 A ロボットに使用されるアクチュエータ 事前学修 教科書第1編-第2章2.3~2.4節を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説したアクチュエータの種類と動作原理について理解する
(2.6時間)
4 A ロボットに使用されるセンサと選定方法 事前学修 教科書第1編-第4章4.4節中のポテンショメータとロータリーエンコーダの部分を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説したポテンショメータとロータリーエンコーダの動作原理を理解する
(2.6時間)
5 A ロボット制御のための剛体の力学 事前学修 教科書第2編-第3章3.4節[2]を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説したロボットマニピュレータの運動方程式導出方法を理解する
(2.6時間)
6 A ロボット制御のための運動方程式モデル 事前学修 教科書第2編-第3章3.4節[2]-[3]を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説した運動方程式からシステムブロック図の導出までを理解する
(2.6時間)
7 A ロボットアームの実際の設計1:設計仕様に従った駆動負荷の計算 事前学修 第3回,6回の配布資料を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説した力学計算とDCモータ特性の応用について理解する
(2.6時間)
8 A ロボットアームの実際の設計2:設計仕様に従ったセンサ分解能の計算 事前学修 第4回の配布資料を再読する
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説したセンサ分解能の考え方について理解する
(2.6時間)
9 A ロボットアームの制御と順運動学1(解析的な表現) 事前学修 教科書第1編-第3章3.2節と第2編-第1章1.1節(122~124ページ)を読む
(3時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説したロボット制御系の仕組みと順運動学の内容を理解する
(2.6時間)
10 A ロボットアームの制御と順運動学2(行列を使った表現) 事前学修 教科書第2編-第1章1.1節(127~136ページ)を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説した順運動学の内容を理解する
(2.6時間)
11 A ロボットアームの制御と逆運動学1(2自由度マニピュレータの解析的解法) 事前学修 教科書第2編-第1章1.1節を読む(124~126ページ)
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説した逆運動学(2自由度)の内容を理解する
(2.6時間)
12 A ロボットアームの制御と逆運動学2(3自由度マニピュレータの解析的解法とJacobi行列を使用する方法) 事前学修 教科書第2編-第2章2.1節を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説した逆運動学(3自由度)の内容を理解する
(2.6時間)
13 ロボットアームの順逆運動学と特異姿勢:Jacobi行列と特異姿勢の導出 事前学修 教科書第2編-第2章2.1節と2.2節を読む
(2時間)
事後学修 配布資料を再読し,講義で解説した講義で解説したJacobi行列の内容と特異姿勢の導出について理解する
(2.6時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

○取得する資質・能力:知識・理解力【DP-H-1-1】
・各種機構の種類と動作原理を理解し,説明できる
・各種機能デバイス(アクチュエータ,センサ)の種類と動作原理を理解し,説明できる
・機械系のフィードバック制御の動作原理について知識を修得し,その内容が説明できる
・ロボットマニピュレータの順運動学,逆運動学の計算方法を理解し,説明できる
・ロボットマニピュレータのJacobi行列と特異姿勢について理解し,その計算方法と内容を説明できる
○修得する資質・能力:文章力【DP-H-2-1】
・理解した知識を文章で表現し,報告書(レポート)を作成できる

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 70% 70% 30% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 30% 50% 50% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 64% 36% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

・教科書:初めて学ぶ基礎ロボット工学小川・加藤共著東京電機大学出版局
・参考書:図書館にあるロボット関連の専門書は全て参考書となる

オフィスアワー

(授業期間中)木曜日4限以降,A号館3階27教員室

その他

★授業に関する詳細
・ロボット工学やメカトロニクスの修得には,幅広い工学的な知識が必要となる.そのため講義内容は多岐に渡るが,平易な表現を用いて講義内容を理解しやすいように再構成している.
・講義の8回目でレポート課題を実施する.(ただし講義の進度によって前後する)
・期末テストの答案は返却しない.

★欠格条件:以下の3つの条件全てを満たす場合は欠格(E評価)とする
・6回以上の欠席(学務課発行の欠席証明を提出すれば,その欠席は6回のうちに入らない)
・レポートを未提出
・定期試験を未受験

★出席の各種判断について:以下の通りとする
・出席:出席入力の指示が出て10分以内に入力した場合は出席とする
・遅刻:出席入力の指示が出て10分経過した後に入力した場合は遅刻とする
・欠席:出席の入力が無い場合は欠席とする
・欠席:遅刻が50分以上の場合は欠席とする(講義のほぼ半分を欠席のため)

★その他
・線形代数1・2,微積分,微分方程式,を2年次までに履修しておくことで,より理解が容易になる.
・8週目に出す設計演習レポートは返却しない.解答例は2~8週目に配布する資料に記述してあるので,自身でレポート提出前によく確認すること.

実務経験のある教員による授業科目

綜合家電メーカでの商品開発・設計,生産技術・製造技術開発,ロボット研究開発の経験をもとに,講義内容が開発・設計の現場でどのような現象として現れるのか,学んだ知識がどのように活かされるのか,を適宜解説しながら講義を進める.