2025年度前期電子回路1

曜日・時限 水曜日3時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング GF230106
開講学科等 情報通信工学部-通信工学科
教員名 木原 満
木原 満
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%9c%a8%e5%8e%9f%e3%80%80%e6%ba%80

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目的

現代社会ではあらゆる分野で電子機器(テレビ,パソコン,携帯電話等)が用いられている。それらは主に電子回路により動作している。電子回路はアナログ回路とディジタル回路に大別されるが,アナログ回路はディジタル回路の基礎でもある。本科目では,初歩的な電気回路の講義修得者がアナログ電子回路に関する入門的な知識を修得することを目標として,半導体,ダイオード,トランジスタなどの基本特性と増幅回路の計算を学ぶ。また、授業中に適宜演習を実施する。演習問題を解くことにより,学んだ内容を確実なものとし,電子回路1に対する理解を深める。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 面接:A,C ・本授業の内容と進め方のガイダンス
・電気回路(1年次履修)の復習
・電子回路の基本
事前学修 シラバスを読んでおく。教科書の目次を読む。1年次の電気回路の復習をする。かつ、教科書の4~8ページを読んで、電子回路の使われ方を考える。(2時間)
事後学修 講義資料を再度見て、内容を理解する。かつ、課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
2 面接:A,C ・半導体と原子
・自由電子と正孔のふるまい
事前学修 教科書の10~13ページを読んで、半導体の性質や原子構造を考える。(2時間)
事後学修 課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
3 面接:A,C ・半導体の種類(真性・n形・p形半導体) 事前学修 教科書の14~18ページを読んで、半導体の種類を確認しておく。(2時間)
事後学修 教科書の1.1節半導体の部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
4 面接:A,C ・pn接合ダイオード 事前学修 教科書の19~25ページを読んで、ダイオードの基本動作を考える。(2時間)
事後学修 教科書の1.2節ダイオードの部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
5 面接:A,C ・トランジスタ(Tr)の構造と動作原理 事前学修 教科書の34~37ページを読んで、トランジスタの基本構造と基本動作を考える。(2時間)
事後学修 教科書の1.3節トランジスタ部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
6 面接:A,C ・電界効果トランジスタ(FET)の動作原理 事前学修 教科書の41~46ページを読んで、電界効果トランジスタ(FET)の基本構造と基本動作を考える。(2時間)
事後学修 教科書の1.4節FETの部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
7 面接:A,C ・日本における電子回路・半導体技術の歴史 事前学修 これまでの学習内容を教科書と自筆ノートを用いて復習する。(3時間)
事後学修 レポート問題に取り組む。(5時間)
8 面接:A,C ・増幅回路の基礎
・トランジスタ(Tr)増幅回路の基礎
事前学修 教科書の61~71ページを読んで、増幅とは何かを考える。(2時間)
事後学修 教科書の2.1節増幅と2.2節Tr増幅回路の基礎の部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
9 面接:A,C ・Tr増幅回路の動作量
・多段増幅回路
事前学修 教科書の71~77ページを読んで、Trの基本増幅回路を考える。(2時間)
事後学修 教科書の2.2節Tr増幅回路の動作原理と電圧・電流・電力の増幅度の部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
10 面接:A,C ・Tr増幅回路のhパラメータ等価回路 事前学修 教科書の77~81ページを読んで、Tr増幅回路の動作量と多段増幅回路を考える。(2時間)
事後学修 教科書の2.2節Trのhパラメータと小信号等価回路の部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
11 面接:A,C ・Trのバイアス回路 事前学修 教科書の85~91ページを読んで、Trのhパラメータと等価回路を考える。教科書の73~79ページを読んで、バイアス回路を考える。(2時間)
事後学修 教科書の2.3節Trのバイアス回路の部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
12 面接:A,C ・Trによる小信号増幅回路 事前学修 教科書の92~94および100~104ページを読んで、Tr小信号増幅回路を考える。(2時間)
事後学修 教科書の2.4節と2.5節のTrの小信号増幅回路の部分と自筆ノートを読んで、今回の授業内容を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(2時間)
13 面接:A,C ・まとめと電子回路1の復習 事前学修 これまでの学習内容を教科書と自筆ノートを用いて復習する。(2時間)
事後学修 自筆ノートを用いて、前期の授業全体を復習する。
課題を再度解答し、内容を理解する。(6時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【DP-F-1-1】 
1.抵抗、コンデンサなどの回路素子の働きが分かり、回路計算ができる。
2.ダイオード、トランジスタ(Tr)および電界効果トランジスタ(FET)の基本的な動作特性が理解できる。
3.Trの等価回路が理解できる。
4.等価回路を用いた回路計算ができる。
〇修得する資質・能力:コミュニケーション力【DP-F-2-1】【DP-F-2-2】
1.抵抗、コンデンサなどの回路素子の働きを説明できる。
2.ダイオード、トランジスタ(Tr)および電界効果トランジスタ(FET)の基本的な動作特性を説明できる。
3.Trの等価回路を説明できる。
4.等価回路を用いた回路計算を説明できる。

本科目に関連するディプロマ・ポリシー項目
〇 2024年度以降入学生
    下記リンク先のカリキュラム・マップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
〇 2023年度以前の入学生
    修得する資質・能力:知識・理解力【DP-F-1-1】
    修得する資質・能力:コミュニケーション力【DP-F-2-1】【DP-F-2-2】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 60% 50% 50% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 20% 30% 50% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 課題の解答内容 20% 40% 40% 20% 100%
その他2(具体的に: 0%
100% 42% 44% 14% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:「新訂 電子回路概論(FirstStageシリーズ)」高木茂孝・堀桂太郎監修、実教出版
参考書:「例題で学ぶアナログ電子回路入門」樋口英世著、森北出版

オフィスアワー

オフィスアワー:水曜 17:15~18:00(A号館2F教員室)

その他

電気回路の初歩的な知識が不可欠である。
授業や課題において、回路計算を行うので、関数電卓を必ず持参すること。
課題を12回、レポートを1回行います。欠席5回以上または課題・レポート未提出5回以上で、E評価とする。

実務経験のある教員による授業科目

企業で通信工学分野の研究開発を行っていた実務経験を活かして、半導体や電子回路を学ぶにあたって実際に間違いやすい箇所はどこか、計算の方法等、ノウハウを交えながら指導します。また、授業は「現在の技術はこうなっている」という結果だけを伝えるのではなく、その背景や技術変遷を通して、結果として現在があることを認識してもらえるように努めます。それは、どのような技術にも、数多くの失敗を経て成功が生まれ、その結果、現在の技術にたどり着いたためです。