2025年度後期電気回路2

曜日・時限 火曜日4時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング EE230302
開講学科等 工学部-電気電子工学科
教員名 濱田 俊之
濱田 俊之
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%bf%b1%e7%94%b0%e3%80%80%e4%bf%8a%e4%b9%8b

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目的

「基礎電気回路」「電気回路1」では、電源を直流や正弦波交流に限定し、抵抗、インダクタンスL、キャパシタンスCなどで構成された回路の定常状態における特性や解析法を学んだ。この科目では、より一般的な状況での電気回路の特性や解析法として「過渡解析」と「二端子対回路」を取り上げ講述する。また、現代の電力発生・輸送において広く用いられる「三相交流」の理論・計算についても取り上げる。「過渡解析」は、定常状態に至るまでの過渡的な応答を扱うもので、負荷が急激に変化した時の回路動作や近年の高速なディジタル電子回路動作の理解には欠かせないもので、その解析法と代表的な回路の過渡特性を修得する。「二端子対回路」では、回路を信号源-伝達回路-負荷という構成で理解するとともに、伝達回路の表現形式とそれを用いた回路解析法を修得することを目的とする。「三相交流」では各相の電圧及び電流、三相電力の導出に関する回路解析法を修得することを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A, C 講義概要、電気回路の基礎・L,C素子の電気的特性 事前学修 シラバスを読んでおくこと。L,Cの特性と回路における電圧や電流の関係を予習すること。(2時間)
事後学修 授業内容を復習すること。L,Cの特性と電圧ー電流関係式を復習しておくこと。(2時間)
2 A,C RLC回路の特性とフィルタ回路 事前学修 RLC回路の特性とフィルタ回路について予習しておくこと(2時間)
事後学修 授業内容を復習すること(2時間)
3 A,C 電気回路中の電力・電気エネルギーと1~4回目までの講義に関する演習課題 事前学修 電気回路中の電力・電気エネルギーについて予習しておくこと。1~3回目までの講義内容を復習しておくこと(2時間)
事後学修 授業内容を復習すること(2時間)
4 A,C LR直列回路の過渡解析 事前学修 教科書4.2(2)(a)~(b)を読んでおくこと(2時間)
事後学修 授業内容を復習すること
4.2節の例題で該当する例題を自ら解くこと(2時間)
5 A,C CR直列回路の過渡解析 事前学修 教科書4.2(3)(a)を読んでおくこと(2時間)
事後学修 授業内容を復習すること
4.2節の例題で該当する例題を自ら解くこと(2時間)
6 A,C LCR直列回路の過渡解析(回路方程式と解)① 事前学修 教科書4.2(4)を読んでおくこと。三角関数と複素数、
指数関数(「電気数学・演習」)を復習しておくこと(2時間)
事後学修 授業内容を復習すること
4.2節の例題で該当する例題を自ら解くこと(2時間)
7 A,C 過渡現象の演習課題 事前学修 過渡現象の講義を復習しておくこと(2時間)
事後学修 授業内容を復習すること(2時間)
8 A,C 二端子対回路(Z行列、Y行列と二端子対回路の接続形態) 事前学修 教科書2.3(1)~(2)を読んでおくこと(2時間)
事後学修 教科書2.3(1)~(2)の例題と問、
授業内演習問題を自ら解くこと(2時間)
9 A,C H行列、G行列、F行列と二端子対回路の縦続接続 事前学修 教科書2.2(5)、2.3(3)を読んでおくこと(2時間)
事後学修 教科書2.2(5)、2.3(3)の例題や問、
授業内演習問題を自ら解くこと(2時間)
10 A,C F行列を用いた電気回路の解析法 事前学修 教科書2.4を読んでおくこと(2時間)
事後学修 教科書2.6の例題を自ら解いてみること(2時間)
11 A,C 三相交流(理論と応用例、結線方法) 事前学修 三相交流の概念と応用例、結線方法について予習しておくこと(2時間)
事後学修 講義内容を復習すること(2時間)
12 A,C 対象三相交流の電力と計算 事前学修 対象三相交流の電力及び算出方法について予習すること(2時間)
事後学修 講義内容を復習すること(2時間)
13 A,C 三相交流における力率改善、V結線、試験に関する説明 事前学修 三相交流における力率改善、V結線について予習しておくこと(2時間)
事後学修 理解の浅いところを再度学習して知識の定着を図ること。試験に向けて復習すること(10時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇 修得する資質・能力
2024年度以降入学者: 専門知識・技能を修得し、実践する力【DP-E-1】、自らを律し、学び続ける力【DP-E-5】
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
2023年度以前入学者:知識・理解力【DP-E-1-1】、汎用的技能【DP-E-2-2】
「過渡解析」
1.インダクタンスL、キャパシタンスCの電気的特性および電圧と電流関係式を説明できる。
2.R,L,Cで構成された基本的な回路の過渡状態における回路方程式を導出でき、尚且つその
方程式を解くことができる。
3.R,L,Cで構成された基本的な回路の過渡状態における電気的挙動を説明できる。
「二端子対回路」
1.二端子対回路の定義に基づき5つの特性表現形式(Z,Y,F,H,G)を説明できる。
2.回路図から上記5つの特性表現を導出できる。
3.上記の特性表現形式を用いて複数の二端子対回路を含む回路の回路解析ができる。
「三相交流」
1.三相交流の概念を理解し、Y結線-Δ結線への回路変換をすることができる。
2.三相交流における各相の電圧及び電流、三相電力を導出できる。
3.三相交流における力率の改善、V結線の特徴について説明できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 70% 70% 30% 100%
小テスト、小論文 30% 80% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 73% 27% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:「続電気回路の基礎第3版」(西巻正郎、下川博文、森北出版)

参考書:「基礎電気回路」(内藤喜之、昭晃堂)

オフィスアワー

木曜3限、A号館3階教員室40
なお、学内外の用務のためオフィスアワーでも教員が不在あるいは対応できない場合があります。なるべく事前にメールで日時を調整して来室されることをお勧めいたします。

その他

・本講義は対面で行うことを通常とする。しかし、講義担当者の感染症罹患や出張などで対面講義の実施ができない場合はオンデマンド形式による講義となる場合もある。その際は1週間以上前に通知を行うのでMyポータルやMoodleは毎日確認すること。
・定期試験の答案は申し出を行った希望者は返却する。ただし採点の時間として試験後一週間程度必要である。要望があれば定期試験解答の解説も行う。
・講義において準備学習・レポート・演習を実施する。提出物を提出していないと合格できないことがあるので注意すること。
・教科書で補えない内容は適宜資料を配布(またはMoodleにアップ)する。
・私語など他の人の授業の妨げになる行為をし、かつ注意に従わなかった場合、定期試験受験を認めない。
・講義の欠席回数が総講義回数の1/3を超える者は、定期試験を受験したとしてもE評価とする。
・正当な理由なく定期試験を欠席(またはレポート試験となった場合は未提出)した者はE評価とする。
・(注意)本講義は実務経験による電気主任技術者免状取得に関わる認定に必要な科目(科目区分:理論)である。当該科目区分の認定資格を受けたい学生は必ず修得する必要がある(※対象は2019年度以降の入学者)。

実務経験のある教員による授業科目

公営企業及び地方自治体において電気工作物や情報通信設備の維持管理を行った経験を活かし、電気回路では電気主任技術者などの資格試験の問題も意識しつつ回路解析に関する講義を行う。