2025年度前期電気回路1

曜日・時限 火曜日1時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング EE130301
開講学科等 工学部-電気電子工学科
教員名 中瀬 泰伸
中瀬 泰伸
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e4%b8%ad%e7%80%ac%e3%80%80%e6%b3%b0%e4%bc%b8

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目的

正規生に対する重要な注意;本科目はクォーター科目であり、後期後半に週2回行う。
再履修生に対する重要な注意;本科目はクォーター科目ではない。前期に週1回行う。

本科目は学科基幹科目で,電気電子工学を学ぶ学生にとって非常に重要な科目の一つである。
内容としては交流回路に加え,線形受動回路(アクティブ素子や非線形素子を含まない回路)を対象とし,定常状態における回路の数学的表現とその解析法について理解する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A はじめに-直流と交流、商用電力供給の歴史と世界の商用電力供給の状況
交流発電-ファラデー電磁誘導の法則と発電機による交流の発生
事前学修 「基礎電気回路」および「電磁気学」の復習:1時間
事後学修 諸外国商用電力供給(電圧、周波数など)の調査:1時間
2 A 交流回路基礎-交流電圧、交流電流の瞬時値,平均値および実効値 事前学修 三角関数、微分積分の復習:1時間
事後学修 交流最大振幅と実効値の関係理解、実効値の計算方法:2時間
3 A 電圧、電流の複素表示
 ガウス平面の意味
 複素数表示と極表示の違い、変換方法
事前学修 複素数の復習:2時間
事後学修 複素表示と極表示の変換方法復習:3時間
4 A 交流回路素子-RLC素子における電圧と電流の関係(交流的性質) 事前学修 オームの法則、インダクタの電磁誘導、コンデンサ容量と蓄積電荷の関係などの復習:2時間
事後学修 交流電流と電圧間の関係ついて理解:3時間
5 A RLC素子のインピーダンスとアドミタンス
 正弦波入力の場合の計算方法
 周波数依存性
 電圧と電流の位相差
事前学修 「電気数学」の微分積分とその計算法の復習:2時間
事後学修 インピーダンス、アドミタンスの計算方法理解:3時間
6 A 交流回路-RC回路
 合成インピーダンス、合成アドミタンスの計算
 各素子の電圧および電流の計算
 位相差の計算
事前学修 前回のインピーダンス、アドミタンスの計算方法を再度復習:2時間
事後学修 RC回路の電圧、電流の計算方法を理解:3時間
7 A 交流回路-RL回路
 合成インピーダンス、合成アドミタンスの計算
 各素子の電圧および電流の計算
 位相差の計算
事前学修 前回のインピーダンス、アドミタンスの計算方法を再度復習:2時間
事後学修 RL回路の電圧、電流の計算方法を理解:3時間
8 A RLC共振回路
理解度確認テスト
事前学修 合成インピーダンス/アドミッタンスの定義の再度確認:2時間
事後学修 共振周波数、半値幅、Q値の意味と計算方法を理解:3時間
9 A RLC共振回路のインピーダンスおよびアドミタンスのベクトル軌跡 事前学修 L、Cのインピーダンス公式の再確認:2時間
事後学修 ベクトル軌跡の関数の導出とグラフ化理解:3時間
10 A 交流電力-複素電力の取り扱い、力率ならびに力率角 事前学修 複素数の四則演算、複素共役等の公式再復習:2時間
事後学修 有効電力、無効電力、および皮相電力の理解、並びに力率と力率角の算出:3時間
11 A 相互誘導回路-相互誘導係数と結合係数
 1次側電圧/電流と2次側電圧/電流の関係
 T型等価回路
事前学修 ファラデー電磁誘導法則の再確認:2時間
事後学修 1次側電圧/電流と2次側電圧/電流の関係式の導出と電圧/電流値の計算の復習:3時間
12 A 相互誘導回路-理想トランス 事前学修 1次側電圧/電流と2次側電圧/電流の関係式の再確認:2時間
事後学修 密結合トランス仮定の理解、出力負荷の入力換算方法、負荷電力の計算の復習:3時間
13 A 三相交流の基礎
 Δ接続、Y接続の定義と変換方法
 電力の計算
事前学修 事前配布資料の予習:2時間
事後学修 配布資料の問題を自分で解いて三相交流を理解する:3時間

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

交流線形回路の動作を理解し解析が正確にできる。ならびに交流電力の取り扱いを理解して計算できる。
ディプロマ・ポリシー
2024年度入学者: 専門知識・技能を修得し、実践する力【DP-E-1】、自らを律し、学び続ける力【DP-E-5】
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
2023年度以前の入学者【DP-E-1-1】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 70% 50% 50% 100%
小テスト、小論文 30% 80% 20% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 0%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 59% 41% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

参考書:
電気回路(改訂版)、金原粲監修、実教出版
電気回路の基礎(第3版)、西巻・森・荒井共著、森北出版
世界一わかりやすい電気・電子回路、藪哲郎著、講談社

オフィスアワー

月曜5時限、A号館3階教員室39でオフィスアワーを開講するので、わらないところはその週に理解すること。
学内外の用事により不在になることがあるので、事前にメールで連絡ください。
講義時に「基礎電気回路」のノートを持参すること。
原則として上記項目に沿って授業を進める予定であるが、進行状況によっては変更する可能性がある。

その他

試験問題の解き方は事前に配布する「予想問題集」に開示するので、自力で解けるようにしてください。
それでも疑義がある場合は個別に対応する。

実務経験のある教員による授業科目

メモリ、デジタル、アナログの集積回路について、半導体製造会社において回路設計実務に携わってきた。
電気回路に関しては、問題の解き方を多く取り入れ実務に役立つ知識を修得する観点から講義を行う。