2025年度後期制御工学1

曜日・時限 火曜日3時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング EJ230403
開講学科等 工学部-機械工学科
教員名 吉田 晴行
吉田 晴行
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%90%89%e7%94%b0%e3%80%80%e6%99%b4%e8%a1%8c

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目的

自動車や航空機から身近な家電製品を含めて、フィードバック制御は幅広く利用されている。一例としてエアコンに着目すると、設定温度と室内温度とのズレ(誤差)がゼロとなるように送風ファンのモータを制御しており、その結果、希望の室内温度を実現することが可能となる。したがって制御対象をより高機能な機械として動かす場合、フィードバック制御が不可欠となる。本講義では、はじめに、フィードバック制御の基本概念と制御対象のモデル化に関する知識を獲得する。次に、フィードバック制御を設計する準備段階として、制御対象の動きの特徴(時間応答)を理解することが主な目的である。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A オリエンテーション
(講義の目的、13週の講義内容)
事前学修 シラバスを読んでおく(2時間)
事後学修 フィードバック制御の例を調べる(2時間)
2 A,C 運動とモデル
(運動方程式の導出:直線運動と回転運動)
事前学修 力学の教科書を復習する(2時間)
事後学修 機械力学での学習範囲を復習する(2時間)
3 A,C ラプラス変換法
(運動方程式の解法:ラプラス変換と逆ラプラス変換)
事前学修 ラプラス変換の概要を調べる(2時間)
事後学修 逆ラプラス変換の演習問題(部分分数展開など)を解く(2時間)
4 A,C 伝達関数
(基本要素/機械システム)
事前学修 機械システムの力学を復習しておく(2時間)
事後学修 運動方程式と伝達関数の演習問題を解く(2時間)
5 A 伝達関数
(ブロック線図の等価変換)
事前学修 ブロック線図について調べる(2時間)
事後学修 等価変換の計算手順などをまとめる(2時間)
6 C 到達確認テスト 事前学修 これまでの演習問題を十分に復習しておく(4時間)
事後学修 解けなかった問題は、教科書・ノートおよび演習解答例を参考にして「理解状況」を整理すること(4時間)
7 A 時間応答(概要/基本要素/1次遅れ要素) 事前学修 時間応答(基本要素・1次遅れ要素)の計算方法を調べておく(2時間)
事後学修 1次遅れ要素(力学モデル例)の時間応答について演習問題を解く(2時間)
8 A 時間応答(2次遅れ要素) 事前学修 2次遅れ要素(力学モデル例)の時間応答を調べておく(2時間)
事後学修 2次遅れ要素の時間応答について演習問題を解く(2時間)
9 A,C 時間応答(まとめ/資格テスト対策演習) 事前学修 時間応答をしっかりと復習しておく(2時間)
事後学修 時間応答について演習問題を解く(2時間)
10 A,C 周波数応答(概要/基本要素) 事前学修 周波数応答について調べておく(2時間)
事後学修 伝達関数のボード線図が描けるように演習問題を解く(2時間)
11 A,C 周波数応答(まとめ/演習) 事前学修 周波数応答(概要・ボード線図)について要点を復習しておく(2時間)
事後学修 周波数応答(ボード線図)について演習問題を解く(2時間)
12 A,C 資格テスト対策演習(総合演習) 事前学修 資格テストの出題範囲を調べておくこと(4時間)
事後学修 資格テスト(過去問題/類題)に挑戦する(4時間)
13 A,C 総括
(本講義のまとめ/総合演習・解説)
事前学修 講義であつかった演習問題を解けるようにしておく(2時間)
事後学修 これまでの演習問題をしっかりと復習する(2時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科/専攻名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。

〇2023年度以前入学生
〇 修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【DP-J-1-1】
 1.フィードバック制御系の基本概念を図で説明できる。
 2.制御対象の力学モデルが導出できる(運動方程式の導出)。
 3.制御対象の動きを計算できる(運動方程式の解法)。
 4.制御対象の特性値と動きとの関わりを説明できる(時間応答波形の考察)。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 60% 80% 20% 100%
小テスト、小論文 30% 90% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 80% 20% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 83% 17% 0% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:「クルマとヒコーキで学ぶ制御工学の基礎」(網島均著、コロナ社)
参考書:「絵ときでわかる機械制御」(宇津木諭著、オーム社)
    「工業力学」(青木弘、木谷晋著、森北出版)
    「基礎解析」(大阪電気通信大学数理科学研究センター数学教室編、学術図書出版)

オフィスアワー

木曜日の昼休み(12時40分~13時20分頃)、A号館2階/教員室8
※ 制御工学演習と併せて、質問に応対できます。

その他

成績評価について
 ・各演習テストは教員が採点したのち、返却します。
 ・各テストの解答例は、Moodle より公開します。
 ・授業時間外の「質問」は「教員室」を訪ねて下さい。
 ・欠席回数が「4回以上」の場合は「E評価(未受験)」とする。

他の専門科目との関わり
 ・本講義に先立って履修すべき科目:「力学1・演習」「工業力学及び演習1」
 ・運動方程式の解法では「指数関数・三角関数」の諸計算が特に必要となります。
 ・受講生の学修状況に応じて、授業計画を一部調整する場合があります。

実務経験のある教員による授業科目