2025年度前期前半情報工学2

曜日・時限 月曜日1時限,木曜日3時限 期別 前期前半 週時間数 2
ナンバリング EE230506
開講学科等 工学部-電気電子工学科
教員名 渡邊 俊彦
渡邊 俊彦
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%b8%a1%e9%82%8a%e3%80%80%e4%bf%8a%e5%bd%a6

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目的

近年,コンピュータが急速に普及し,日常あまり意識しない機器にもマイコンとして塔載されるなど,幅広く社会全般に根づいている。電気電子工学を学ぶものにとって,その仕組みを正しく理解しておくことは,他の専門知識を修得していく上でも望ましいと考えられる。本講義では,コンピュータの動作原理を理解することを目指す。コンピュータシステムは通常ノイマン型と呼ばれるモデルに基づいて構成されている。Pentiumに代表されるCISCプロセッサ,SPARCに代表されるRISCプロセッサを例示しつつ,ノイマンモデルの構成動作の基本概念であるマシン命令の形式,動作を制御する機構の状態遷移とデータの流れ,および演算方式の基本的な事項について理解する。さらに,アドレシング,入出力制御,並列処理,記憶階層について理解する。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A コンピュータシステムの基本構造コンピュータアーキテクチャ 事前学修 シラバスを読み、コンピュータシステムの基本構造などを調べておく(2時間)
事後学修 教科書の「コンピュータアーキテクチャとは」の章を読んで復習する(2時間)
2 A コンピュータ技術の歴史ノイマン型、世代、IPS 事前学修 教科書の「コンピュータ技術と歴史」と「コンピュータアーキテクチャ」の節を読んでおく(2時間)
事後学修 メモリ容量と演算速度についての小テストを復習しておく(2時間)
3 A コンピュータにおける数表現1(2進数表現、16進数表現) 事前学修 教科書の「コンピュータにおける数表現」の章を読んでおく(2時間)
事後学修 基数変換の小テストを復習しておく(2時間)
4 A コンピュータにおける数表現2(補数表現,2進コード) 事前学修 基数変換の宿題(その1)をする(2時間)
事後学修 基数変換の宿題(その2)をする(3時間)
5 A コンピュータにおける数表現3(浮動小数点数表現、日本語コード) 事前学修 文字コードの配布プリントを参照しつつ教科書の「文字の表現」の節を読んでおく(2時間)
事後学修 浮動小数点表現の宿題をする.配布プリントを再読する(2時間)
6 A 演算方式1(固定小数点数の加減算、補数による演算) 事前学修 教科書の「固定小数点数の算術演算装置」の節を読んでおく(2時間)
事後学修 補数表現の小テストを復習しておく.補数表現の宿題をする(3時間)
7 A 演算方式2(論理演算、シフト演算) 事前学修 教科書の「その他の演算装置」,「ALUアーキテクチャ」の節を読んでおく(2時間)
事後学修 論理演算の小テストを復習しておく(2時間)
8 A マシン命令マシン命令の分類 事前学修 アーキテクチャの配布プリントの各命令の意味を調べておく(2時間)
事後学修 アーキテクチャの配布プリントを復習しておく(2時間).
9 A 動作制御1(マシン命令の実行と制御、アドレス変換方式) 事前学修 教科書の「アドレス指定モード」の節を読んでおく(2時間)
事後学修 教科書の「アドレス指定モード」の節を再読し,整理する(2時間)
10 A 動作制御2(マイクロプログラム制御方式,布線論理制御方式) 事前学修 教科書の「制御アーキテクチャ」の章を読んでおく(2時間)
事後学修 アーキテクチャの配布プリントを参照しつつ,教科書の「制御アーキテクチャ」の章を再読し,整理する(2時間)
11 A 動作制御3(割り込み),記憶方式メモリ階層、仮想メモリ方式、キャッシュ方式、補助メモリ方式 事前学修 教科書の「割り込み」と「メモリアーキテクチャ」の節を読んでおく(3時間)
事後学修 ノートと教科書の「割り込み」と「メモリアーキテクチャ」の節を再読する(3時間)
12 A 入出力制御(入出力方式,入出力制御),パイプライン制御(演算パイプライン、命令パイプライン) 事前学修 教科書の「入出力アーキテクチャ」と「命令パイプライン処理」の章を読んでおく(3時間)
事後学修 ノートと教科書の「入出力アーキテクチャ」と「命令パイプライン処理」の章を読んでおく(3時間)
13 A まとめ 事前学修 それまでの教科書,ノート,演習課題,レポート内容などを総復習しておく(3時間)
事後学修 全体で不明な箇所を復習しておく(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

〇 2024年度以降の入学生
下記リンク先のカリキュラム・マップを参照.
URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
〇 2023年度以前の入学生
修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【DP-E-1-1】
1.コンピュータの種々のアーキテクチャを理解し説明できる.
2.コンピュータの基本用語の概念と意味を理解し説明できる.
3.コンピュータ技術の歴史の概要を理解し説明できる.
4.ノイマン型コンピュータの概念を理解し説明できる.
5.2進数や16進数などの基数変換ができる.
6.補数表現の意義を理解し説明できる.
7.コンピュータの演算方式と構成を理解し説明できる.
8.マシン命令とその意味を理解し説明できる.
9.コンピュータの動作制御の仕組みを理解し説明できる.
10.メモリアーキテクチャの意義を理解し説明できる.
11.パイプライン制御の意義を理解し説明できる.

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 70% 80% 10% 10% 100%
小テスト、小論文 10% 90% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 10% 80% 10% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 20% 10% 70% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 75% 9% 8% 1% 7% 100%

教科書・参考書

教科書:「コンピュータアーキテクチャの基礎」柴山潔著近代科学社

参考書:「図解コンピュータアーキテクチャ入門」堀桂太郎著森北出版

オフィスアワー

オフィスアワーの開設時間と場所は、木曜日、13:00-14:30、A号館3階教員室41です。

その他

学生の要望に応じて、適宜、課題やテストの解答を解説する。

実務経験のある教員による授業科目

コンピュータシステムの設計開発経験(10年)を活かしてコンピュータの動作原理やコンピュータアーキテクチャの概念をわかりやすく講述する。